移入されて150年を経た写実が、どのように変化し、また変化しなかったのか、日本独自の写実とは何かを作品により検証し、明治から現代までの絵画における写実のゆくえを追います。

概要

岸田劉生《麗子肖像( 麗子五歳之像)》、1918 年、油彩・キャンバス、東京国立近代美術館
【企画展】
リアル(写実)のゆくえ
高橋由一、岸田劉生、そして現代につなぐもの
2017年4月15日(土) ~6月11日(日)


開館時間 9:30 ~ 17:00(入場は16:30 まで)
休館日     月曜日
観覧料金  一般800(640) 円、高大生500(400) 円
       ※( ) 内は20 名以上の団体料金
       ※中学生以下、毎週土曜日の高校生は無料
       ※各種障がい者手帳をお持ちの方と付添1 名は無料
       ※65 歳以上で平塚市民の方は無料、市外在住の方は団体割引
         (年齢・住所を確認できるものをご提示ください)

主催         平塚市美術館
制作協力  NHKプラネット中部
協賛         神奈川中央交通株式会社

開催日数  50日

担当         土方明司(館長代理)、品川ちひろ(当館学芸員)

詳細

長谷川潾二郎《猫》、1966 年、油彩・キャンバス、宮城県美術館
 江戸時代から徐々に招来された西洋画は、その科学的な写実技法が伝統的な日本の絵画と大きく異なり、当時の人々に衝撃を与えました。高橋由一は西洋の石版画と邂逅し、その迫真の描写に感動して洋画家を志しました。彼にとって写実とは、自然や身近なものなど外界に対する清新な感動を伝える手立てとして機能しました。さらに大正期、岸田劉生は北方ルネサンスの巨匠たちの「クラシックの美」をめざし卓抜した描写力で写実を極めました。それは現実を超え出る写実であり「内なる美」の表出として高く評価されています。劉生および彼の率いる草土社は同時代の青年画家たちに大きな影響をもたらしました。ここにおいて写実は外界の描写のみならず内面を表出する手段として機能しました。由一と劉生の事物に対するアプローチは異なりますが、両者とも偽りのない心情を示すため細部まで写実的に再現する必要があったことに変わりはありません。
 その後、写実絵画は時代の変遷とともに、様々な役割を担いました。また、写実という概念そのものも時代の思潮により変化をきたしました。それは西洋由来の写実をいかに消化し己のものにするかという意識の表れかもしれません。
 今また細密描写による写実が注目されています。本展は、移入され150 年を経た写実がどのように変化しまた変化しなかったのか、日本独自の写実とは何かを作品により検証し、明治から現代までの絵画における写実のゆくえを追うものです。

関連事業

犬塚勉《林の方へ》、1985 年、アクリル・板、個人蔵

巡回4 館の学芸員によるリレーギャラリートーク

4 月15 日( 土) 15:00-16:00、場所:展示室1 ※申込不要(要観覧券)

担当学芸員によるギャラリートーク

4 月23 日( 日)、5 月13 日( 土) 各回14:00-14:40、場所:展示室1 ※申込不要(要観覧券)

江尻潔(足利市立美術館学芸員)× 土方明司(当館館長代理)対談 「リアル(写実)のゆくえ展を熱く語る」

5 月21 日( 日)14:00-15:30、場所:ミュージアムホール※申込不要、無料 ※先着150 名

親子鑑賞サポートタイム

5 月12 日( 金) 集合10:00(1 時間程度を予定)、場所:ミュージアムホール
対象:未就学児とその保護者(保護者要観覧券)