3月定例市長記者会見 「斎藤文夫コレクション 浮世絵・神奈川名所めぐり」展を開催

平成29年3月22日

「斎藤文夫コレクション 浮世絵・神奈川名所めぐり」展を開催
平塚市側の説明


落合克宏市長:
 平塚市美術館では、企画展「斎藤文夫コレクション 浮世絵・神奈川名所めぐり」展を4月15日、土曜日から6月11日、日曜日まで開催いたします。
 現在の神奈川県域は、江戸時代には武州-武蔵国、相州-相模国と呼ばれまして、東海道の宿場町や江戸の庶民が信仰した寺や神社をはじめとする名所が点在しておりました。江戸時代後期には、江の島や大山、金沢八景、箱根など、行楽客が増え、県内各地の賑わいが浮世絵に描き出されました。
 展覧会では、川崎・砂子の里資料館の館長で神奈川県観光協会会長である斎藤文夫氏が長年にわたって収集した浮世絵の中から、武州と相州の名所や東海道の宿場町を題材にした200点の浮世絵を展示いたします。なお、200点のうち平塚が描かれている作品は12点ございます。
 浮世絵は、紙と植物性の絵の具を使って作られました繊細な作品のため、傷まないよう短い期間しか展示ができません。そのため、前期と後期でそれぞれ100点ずつ展示をし、会期半ばで全ての作品を入れ替えます。
 展覧会開催中には、関連事業といたしまして、浮世絵コレクターである斎藤文夫氏の講演会や、浮世絵版画がどのように摺られるかが分かる摺りの実演会を実施いたします。どなたでも無料でご覧いただくことができます。
 展覧会の詳細につきましては、お配りした資料やチラシをご覧ください。
 この機会に、皆さまに郷土の魅力を再確認していただきたいと思いますので、お子さまから大人の方まで幅広い層の皆さんのご来館をお待ちしております。
 なお、4月14日金曜日午後2時からは、開催に先駆けて記者の皆さまを対象に、観覧および作品の説明会を行うほか、展覧会の初日、4月15日土曜日、午前9時15分からはオープニングセレモニーを開催いたしますので、ぜひご参加いただければと思います。
 また、今回の企画展の会期中には、「リアルのゆくえ 高橋由一、岸田劉生、そして現代につなぐもの」を同時開催いたします。
 私からの説明は以上です。

質疑内容の要旨


Q記者: 平塚関連の作品、12点は前期・後期とも同じものを展示するのか。それとも平塚を含めて全て入れ替わるのか。
A美術館学芸員:平塚を含めて入れ替わります。

Q記者:6点ずつ入れ替わるのか。
A美術館学芸員:だいたい6点ずつの展示となります。
A美術館長:浮世絵の展示は難しく、普通ですと2週間で展示をやめてしまいます。美術館ですと、そういうわけにはいかないので、前期1カ月、後期1カ月の展示として、全点の入れ替えとなります。

Q記者:斎藤コレクションは今までも県内で展示されているが、平塚美術館でやるにあたってのポイントや見どころは。
A美術館学芸員:県内各地で紹介されている作品ですが、それぞれの場所でテーマを設定し展示をしています。平塚は東海道の宿場町として栄えてきたので、展覧会の第1章では東海道をテーマにして、宿場町・平塚として、名物・名産が紹介された作品をそこで紹介する予定です。
A美術館長:斎藤さんのコレクションは膨大な数があり、隣町の展示と重なることもなく、有名な作品は重なることもありますが、内容はかなり変わってきます。200点を展示する予定ですが、斎藤さんから、つい最近手に入ったものも展示しないかという話もありましたので、恐らくそれも展示することになると思います。200点ではなく、200数点になる可能性もあります。
 
定例市長記者会見における質疑内容を秘書広報課広報担当でとりまとめて掲載しています。

記者発表資料

平塚市
担当 美術館 学芸担当 家田
電話 0463-35-2111
 

「斎藤文夫コレクション 浮世絵・神奈川名所めぐり」展を開催

 
 平塚市美術館では、企画展「斎藤文夫コレクション 浮世絵・神奈川名所めぐり」を、4月15日から6月11日まで開催します。本展は、川崎・砂子の里資料館(川崎市川崎区砂子1-4-10 平成28年9月休館)の館長である斎藤文夫氏が長年にわたって精力的に収集した浮世絵の中から、神奈川県内の東海道の宿場や名所を題材とした優品200点を紹介することで、郷土の魅力を再確認しようとするものです。
 太平の世を謳歌していた江戸時代後半、多くの人がまだ見ぬ土地へのあこがれを抱き、旅への関心を強めました。その背景として、江戸・日本橋を起点とした各街道が徐々に整備されて道中の安全性が高まったこと、経済の発展により人々の生活に余裕が生まれたこと、また、十返舎一九作「東海道中膝栗毛」の大ヒットにより旅への関心が強まったことなどが挙げられます。旅に出ることが叶った人々は、伊勢神宮などへの参詣を名目に、物見遊山を楽しみました。遠隔地ばかりでなく、江戸にほど近い行楽地にも人々の注目が集まります。
 現在の神奈川県域は、江戸時代には武州(武蔵国)・相州(相模国)と呼ばれ、江戸の庶民が信仰した寺社や古くからの景勝地が点在していました。江の島や大山は信仰の場所として多くの参詣者を集め、金沢八景は風光明媚な場所として、箱根も湯治を名目とした遊山客に人気がありました。また、武州・相州には、京と江戸を結ぶ主要な幹線道路である東海道が通り、平塚をはじめとする宿場町が賑わいをみせていました。そのような賑わいが、多くの浮世絵師によって描き出されています。
 本展でご覧いただく名所の多くは、現在も変わらず私たちにとって馴染み深い観光地です。その今昔をお楽しみください。
 

斎藤文夫コレクション 浮世絵・神奈川名所めぐり

会期      平成29年4月15日(土)~6月11日(日) 50日間
      前期 4月15日(土)~5月14日(日) 26日間
      後期 5月16日(火)~6月11日(日) 24日間
開館時間  午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで)
休館日    月曜日
主催      平塚市美術館
特別協力 公益社団法人 川崎・砂子の里資料館
会場      平塚市美術館
     〒254-0073 神奈川県平塚市西八幡1-3-3
     電話 0463-35-2111 ファクス 0463-35-2741
     URL http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/
 JR東京駅から東海道線で約1時間。JR平塚駅より徒歩20分。または平塚駅東改札口(北口)より、神奈川中央交通バス4番乗り場乗車「美術館入口」または5・6番乗り場乗車「コンフォール平塚前」下車。無料駐車場70台。
 
出品作品 200点(前期100点、後期100点) ※前後期で全点展示替え
 
観覧料   一般400円、高大生200円
  • 20名以上の団体料金は一般320円、高大生160円
  • 中学生以下、毎週土曜日の高校生は無料
  • 各種障がい者手帳の交付をうけた方と付添1人は無料
  • 65歳以上で、平塚市民の方は無料、市外在住の方は団体料金
 

関連事業

  1. 講演会「浮世絵あれこれ」
      講師:斎藤文夫氏(川崎・砂子の里資料館館長、神奈川県観光協会会長)
      日時 4月15日(土)午前10時30分~11時30分
      場所 ミュージアムホール ※申込不要、参加無料、先着150名

  2. 浮世絵版画 摺りの実演会
      日時 5月14日(日)午前11時~午後0時30分、午後2時~3時30分
      場所 ミュージアムホール ※申込不要、参加費無料、先着50名

  3. 担当学芸員によるギャラリートーク 
      日時 4月22日(土)、5月20日(土) 各午後2時~2時40分
      場所 展示室2 ※申込不要、要観覧券

  4. 親子鑑賞サポートタイム
      日時 5月17日(水)
      集合 午前10時(1時間程度を予定)
      ミュージアムホールにお集まりください。
      ※対象 未就学児とその保護者(保護者は要観覧券)、申込不要

同時開催

 平成29年度企画展「リアル(写実)のゆくえ 高橋由一、岸田劉生、そして現代につなぐもの」 平成29年4月15日(土)~6月11日(日)