9月定例市長記者会見 市内全ての中学校にタブレット端末を導入します

平成30年9月25日

市内全ての中学校にタブレット端末を導入します
平塚市側の説明

落合克宏市長:
 市内全中学校16校にパソコン教室配備のノートパソコンに加えて、セルラー方式のタブレット端末を1,240台導入します。
今回の導入により、中学校の学習用コンピューター1台当たりの生徒数が約3.5人となり、町村を除く、県内の市では、最も高い配備状況となります。
 タブレット端末導入により、例えば、アプリの活用によって生徒の理解を深めたり、画像や動画の編集機能を使って生徒が主体的に授業に取り組んだりすることが教室、グラウンド、体育館、校外と場所にとらわれずにできるようになり、学習への意欲が高まることが期待されます。また、中学校では、小学校で身に付けた基本的な操作を踏まえ、自身で調べたことを発表資料としてまとめるなど、タブレット端末のより高度な活用をしていきます。
 なお、9月28日金曜日午前11時5分から、江陽中学校の木工室で行うタブレット端末を活用した授業の中で、報道機関の皆様に授業の様子を取材していただく時間を設けておりますので、ぜひお越しいただければと思います。
 私からの説明は以上です。
 

質疑内容の要旨

Q記者: これまではタブレット端末は配備されていなかったということか。
A教育研究所主管: これまでは中学校のパソコン教室の中にパソコンは設置していましたが、タブレット端末は配備していませんでした。ここで新たにタブレット端末を追加して配備するというものです。またパソコン教室のパソコンもこれまではデスクトップ型のものでしたが、ここでノートパソコンに入れ替えをします。
 
Q記者: タブレットの配備とパソコンの入れ替えの時期はいつか。
A教育研究所主管: この9月になります。
 
Q記者: パソコンの入れ替え台数は何台か。
A教育研究所主管: 1校につき42台を入れ替えます。金目中学校五領ヶ台分校を除く15校で入れ替えをするので、総数で630台になります。
 
Q記者: 1240台のタブレットを導入するということだが、配備する数は各学校で差があるのか。
A教育研究所長: 学校規模に合わせて配備台数を変えています。最も多い中学校で120台、最も少ない中学校で1クラス分の40台です。40台の学校は2校ほどあります。
 
Q記者: 金目中学校五領ヶ台分校のタブレットの配備台数は。
A教育研究所長: 10台です。
 
Q記者: タブレットは9月の段階ですでに導入済みなのか。
A教育研究所長: 順次、導入を進めているところです。早いところではもう入っており、遅いところでも10月1日までには終えるように進めています。
 
Q記者: 9月から10月にかけて導入をするという解釈でよいか。
A教育研究所長: はい。
 
Q記者: セルラー方式を採用しているということだが、ランニングコストはいくらか。また、キャリアはどこか。
A教育研究所主管: 1240台の月額費用が税込で208万円になります。これは、通信費や端末の保守、カバー代なども含めた費用になっています。キャリアはNTTドコモです。
 
Q記者: リースでの導入か。
A教育研究所主管: はい。
 
Q記者: タブレットの導入やノートパソコンの更新に係る費用について、今年度は総額でいくらか。
A教育研究所主管: タブレット端末は約1248万円、パソコン教室に配備したノートパソコン等は約702万円です。
 
Q記者: タブレットの導入は当初予算に組み込まれていたものか。
A教育研究所長: 今年度、中学校のパソコン教室(のパソコン)が入れ替えの時期となっています。このタイミングに合わせて導入を行うということで計画しておりました。
 
Q記者: 学校にタブレットを導入している自治体は珍しいのか。
A教育研究所長: 導入自体は他でも結構例があります。特に小さな町村については、本市の3.5人に1台を上回るという数値を出している自治体があります。ただ、市としては1番高い配備率となっております。
 
Q記者: 県内で1番配備率が高い自治体はどこか。
A教育研究所長: 松田町です。
 
Q記者: 今回、3.5人に1台という高い配備率でタブレット端末を導入した狙いは。
A教育研究所長: これまではグループで1台を使うという活用の仕方を模索してきましたが、今後は1人1台の配備も見越して授業支援ができるように考えていきたいということもありまして、(1校につき)最低でも1クラス分の40台は配備できるという状況を想定して進めました。
 
Q記者: 今のノートパソコンの中にはタブレットと同じような使い方ができるものもあるが、パソコンの入れ替えとタブレット端末の導入を分けて行った理由は。
A教育研究所長: ノートパソコンについては、技術家庭科の中でキーボード操作をする授業があることから、しっかりとしたキーボードが付いている端末を配備する必要があり、入れ替えをしました。タブレットについては、使い勝手がいいものを配備したいという思いがあり導入しました。
 
Q記者: タブレット端末は技術家庭科の授業以外でも使うのか。
A教育指導担当部長: 他の教科でも使っております。例えば、体育の授業ですと、自分が演技をした種目をその場で確認して、どこを直した方がいいかなどがその場ですぐ分かるということもあり、授業の中で高い効果があります。
 
Q記者: 中学校の次の学習指導要領の改訂はいつか。また、その改訂の中ではICTの活用の部分でどのような目標などを設定しているのか。
A教育研究所長: 中学校の(次の学習指導要領の)全面実施は平成33年度からになります。指導要領の中でタブレット端末という具体的な名前はないものの、ICTの活用ということは、当然言われております。特に平成32年に(次の学習指導要領が)全面実施される小学校では、タブレット端末やアプリの活用という内容が入っており、中学校でもそれを受けたような形で、小学校での学習を経て同じような体制をつくれるようにしたいと考えております。
 
Q記者: 子どもたちのどのような力を伸ばすことを意識して導入するのか。
A教育研究所長: 子どもたちが自主的・意欲的に取り組めるような力を伸ばすことを意識しています。
それから授業する先生方を支援できるような目的もあり、二つの目的でタブレットを導入しようと考えました。
 
Q記者: 小学校はすでにタブレット端末を導入済みなのか。
A教育研究所長: 小学校は昨年、10校のみ導入しました。パソコン教室の更新のタイミングで入れています。小学校のパソコン教室の更新は(学校ごとに)分けて行っていましたので、昨年度は該当した10校のみということになります。
 
Q記者: 残りの小学校は導入されていないのか。
A教育研究所長: 教育研究所が持っている80台を残りの18校に貸し出しをして、常に置いておいてもらうようにしています。配備されるまではそういった形です。
 
Q記者: 今後の配備計画はあるのか。
A教育研究所長: 中学校はここで一段落です。小学校の残り18校は、9校が平成32年度、9校が平成34年度に導入する予定ですが、できるだけ早く小学校でも導入できるようにしていきたいと考えています。
 
Q記者: 先ほど1人1台という話もあったが、中学校の台数を増やすという考えはないのか。
A教育研究所長: 今の端末の使い勝手も見ながら、次の更新に向けて充実をさらに図っていこうと考えています。
 
Q記者: 小学校のタブレット端末を使った授業は基礎的な内容なのでグループに1台くらいで、本格的に操作するのは中学生から1人1台でというイメージか。
A教育研究所長: 小学校でも1人1台を目指しながら進めていきたいと考えています。ただ、1人1台という活用だけでなく、授業の内容によってはグループで使うなど臨機応変な活用をします。
 
Q記者: プログラミング学習などでも活用するのか。
A教育研究所長: どういう活用が望ましいかというのは、研究部会を開きながら検証しているところです。先ほどセルラー方式の話がありましたが、セルラー方式はいわゆる電話回線を使用したものです。インターネットに接続するのに、Wi-Fiタイプだと、Wi-Fi環境下でしかできませんが、セルラー方式は皆さんのスマホなどと同じようにどこでもすぐにつながるというものになります。セルラー方式はこれから導入する自治体が増えてくると思います。これまで導入してきた自治体ではWi-Fiタイプのものが多かったと思います。
 
Q記者: 野外での活用なども想定してセルラー方式にしたのか。
A教育研究所長: はい。教室から出ても活用できるということは重要だと考えています。

Q記者: タブレット端末を子どもたちが家庭に持ち帰ることは認めているのか。
A教育研究所長: 認めていません。学校の活動の中だけで使用することになっています。
 
定例市長記者会見における質疑内容を秘書広報課広報担当でとりまとめて掲載しています。

記者発表資料

平塚市教育委員会
担当 教育研究所 青嶋
電話 0463-33-2121

市内全ての中学校にタブレット端末を導入します

 学習指導要領改訂に向け、学校のICT環境を充実させるため、セルラー方式タブレット端末を、市内全ての中学校(16校)に1,240台導入します。今回の導入により、中学校の学習用コンピューター(タブレット端末とパソコン教室のノートPCの総計)1台当たりの生徒数が約3.5人となり、県内の市(町村を除く)では最も高い配備状況となります。
 タブレット端末導入により、インターネットを活用した授業展開、例えば、アプリの活用によって生徒の理解を深めたり、画像の編集機能等を使って生徒が主体的に授業に取り組んだりすることが教室、グラウンド、体育館、校外と場所にとらわれずできるようになり、学習への意欲が高まることが期待されます。また、中学校では、小学校で身に付けたタブレット端末の基礎的な操作を踏まえ、インターネットを使った調査をしたり、自身で調べたことを発表資料としてまとめたりするなど、タブレット端末のより高度な活用をしていきます。

セルラー方式タブレット端末とは

 Wi-Fi環境の整っていない場所でも、通信回線事業者が提供している携帯電話網を使用して、インターネットへの接続ができるタブレット端末をいいます。