6月定例市長記者会見・平塚・大磯ブロックごみ処理広域化実施計画(骨子案)を策定

平成19年6月28日

平塚市側の説明

 
大蔵律子市長:
 
 平塚・大磯ブロックごみ処理広域化実施計画の骨子案の策定につきまして、ご説明申し上げます。広域的なごみ処理の実現を目指し、施設の整備計画や廃棄物処理事業を共同で取り組んでおります平塚市と大磯町は、平成15・16年で実施済みの「湘南西ブロックごみ処理広域化実現可能性調査」の結果を踏まえまして「ごみ処理広域化実施計画」の骨子案を策定いたしました。
 骨子案では、平塚・大磯ブロックにおける廃棄物処理の現状と課題を把握し、「協働によるごみ処理・リサイクルの推進」「ごみ処理経費の削減」など5つの基本方針を策定しております。さらに、ごみ総排出量の削減率や資源化率などについての具体的な数値目標も盛り込みました。この骨子案を7月1日から両市町の住民に公表し、パブリックコメントを実施いたします。
 広域化の基本方針5つと申し上げましたが、基本方針の1つは「3Rの推進」です。方針の2は「協働によるごみ処理・リサイクルの推進」、方針の3つ目は「安全な施設整備」、方針の4つ目は「施設配置及び施設運営」、方針5つ目が「処理経費の削減」を掲げております。また、目標値でございますが、平成9年度の対比で平成22年度のごみ総排出量を5%削減と掲げました。また、平成30年度までに資源化率を34%とすることを目標値としております。
 施設配置計画でございますが、平塚市には熱回収施設、いわゆる焼却施設を新設します。大磯町には厨芥類資源化施設を新設いたします。また、平塚市、大磯町の既存施設の活用も行ってまいります。
施設の建設計画でございますが、新設いたします熱回収施設、つまり焼却施設は平成25年度からの稼動を目指しております。
また、余熱利用計画でございますが、熱回収施設はごみ焼却に伴って発生いたしますエネルギーの有効活用を目指した発電・余熱利用の施設設計を検討してまいります。
 これらの骨子案を平塚大磯町も同時にパブリックコメントを実施します
 パブリックコメントは平塚市と大磯町の1市1町の住民に公開し、7月1日から31日までの1カ月でパブリックコメントを実施いたします。それによりまして寄せられたご意見は、「ごみ処理広域化実施計画」(案)に反映させ、今年度中の「ごみ処理広域化実施計画」の策定を目指してまいります。
 以上が、平塚・大磯ブロックの「ごみ処理広域化実施計画」の骨子案を策定し、パブリックコメントを実施することについてのご説明でございます。
 

質疑内容の要旨


Q記者:大磯町に厨芥類の資源化施設を造るということですが、今は燃やすごみと一緒に出されている厨芥類を分別して一般家庭から収集することになるのか?
A環境部長:そういうことです。家庭から出される場合に厨芥類として資源化できるものと、そうではないもの、要するに燃せるごみに分けていただいて、分別をしていただくという形になります。
A市長:ちなみに、燃やしているごみの中の平成17年度でございますが、平塚市は47.5%が厨芥類です。大磯町では41.7%が厨芥類でございます。


Q記者:厨芥類を分けて出すことになると、カラスの被害が心配されるが?
A環境部長:現在もカラス対策としては、ご希望の地区に(ごみを覆うために)漁網をリサイクルしたネットをお渡ししております。ただ、一番いいのは見た目で厨芥類として分からないような工夫をして市民の方に出していただくのがいいかと思っております。当然、厨芥類を分別して出す場合にはそれなりの工夫なりPRをしていきたいと思っております。


Q記者:基本方針の「ごみ処理経費の削減」とあるが具体的にはどうするのか?また、市ではごみ処理費用を有料化するというような考えはあるのか?
A市長:これから、ごみの収集の仕方や両市民・町民が同じ形で進めていかなければなりませんので、これを進める段階で市民合意・住民合意が得られた場合には、そういうことにもなろうかと思っております。


Q記者:余熱利用計画で「発電」とあるが現在は発電していないのか?
A環境部長:やっていません。
 
Q記者:どれくらいの規模で発電する計画ですか?
A環境部長:実際の焼却量は(施設設備の)性能などで変わってくると思いますので、今後決めていきたいと思っております。
 
Q記者:余熱利用は、温水プールや施設の暖房などが一般的ですが、他に余熱利用を活用するような考えもありますか?
A環境部長:例としては温室、植物園のようなものに余熱を利用したりするということは聞いています。一般的には温水プールとかのようなものが多いと思います。
 
Q記者:特にまだこれも具体的なとこは決まっていないのですか?
A環境部長:はい。
 

副市長就任

Q記者:副市長の選任過程を見ると、リーダーシップ(指導力)を発揮しているようには見えないが、どう考えているか?
A市長:そういうふうに外から見えたとすれば、それは率直にご意見として承りますが、わたくしは懸命に2人を選ばせていただきました。

 
Q記者:懸命に選んだと言うが、職員間では「副市長が決まるまで提案を待つ」といった声まで出ていた。「提案を待つ」ということは業務が停滞しているということ。民間会社だったら売り上げが2割・3割と減るような状態。税金で(行政運営を)やっているから目立たないが、それについてはどう考えるか?
A市長:6月9日が前任者の任期満了でございましたから、10日から(継続が)できなくて27日に就任をさせたということが、税金の無駄な使い方になったということでしょうか?
 
Q記者:業務が停滞するということは、民間会社だったら売り上げが落ちるような状態。18日間も副市長が決まらなかったことで、業務が停滞しているのは間違いないと思うがどうか?
A市長:理解に苦しみますし、業務が停滞したというふうには捉えておりません。副市長人事につきましては、議会の同意をいただかなければ任用することができませんので、議会との協議に時間がかかったということでございまして、その間、2人いなくなって現職から1人登用いたしましたから、外からもってきた1人の人が足りなかったと言われればそうかもしれませんが、あまり業務に災いを起こすような事態ではなかったと(思っています)。
 
Q記者:市長には見えないかもしれないが、記者側から見ているとそういう声が聞こえてくる。それは、やはり業務の停滞ということにつながるのではないか?

 

教職員の不祥事

Q記者:市長は1期目も2期目も「透明な市政」を訴えているが、この前市立中学の教頭先生が飲酒運転で摘発された。市役所は「県の任用だから関係ない」という姿勢かもしれないが、なぜ発表しなかったのか?「透明な市政」に反するのではないか?
A市長:まず、第一義的には教育委員会の対応を待ちました。報告は教育長からいただきましたが、その日ではなかったと思います。県がどういう対応をとるかということから、それに基づいて市の教育委員会も従来動いてきたということでございまして、先んじて任命権者ではない平塚市がそれを公表するとかしないとかいう結論を先んじることはできないというふうに私は解釈いたしました。したがって教育委員会が対応をとるという報告を受けて、それを認めたということでございます。
 
Q記者:教育委員会が発表しなかったことについてはどう思うか?
A市長:したがって教育委員会が県とのご相談の結果として、これまで公表する場合の基準というものを平塚市も作っておりますから、その平塚市の基準でいっても(公表しないのは)ふさわしいことかな…と私は判断いたしました。結論は向こう(県)ですけれども、平塚市のこれまでの事故やこのようなことがあったときに公表する基準というものを持っておりますが、それから見ると大方似たようなことだったと思いました。
 
Q記者:私に届いた情報は「平塚市の市立中学校の教頭が飲酒運転で逮捕された。その中学校は昔、市長がPTAの役員をやったので市長がもみ消したのではないか」とする噂だった。隠すことによって、そういう尾ひれが付く。最初から出して(公表して)いたらそんな尾ひれなどつくはずもなく、このように隠すことによって弊害が出てくる。
また、月曜日には市長の耳に入っていると理解しているがそのことはどうか?
これでは「透明な市政」とは言えない。
A市長:こちらに(報告が)入ってきたのは、後で時間を追って調べてみたいと思いますが、隠そうという意図はまったくございません。基準に基づいて発表するかしないかというのを教育委員会が県の教育委員会と(協議する機会を)もっています。

Q記者:「任せた」というのが責任逃れではないのか?
A市長:誰に責任があるかという問題でございますので、まず教育委員会と、県の教職員という県採用でございますので、こういう問題があった場合には、まず手順として教育委員会と県の教育委員会の指示に従って動くということになっておりますので、それがあって市長へ報告をいただくということになっております。したがって、隠すとか(いうことではありませんが)、今後についてはご意見を尊重させていただきまして適切な対応をとりたいと思います。
 
Q記者:公表しないことによって、このような尾ひれが付いてしまったということは、知っておいてほしい。
A市長:ありがとうございます。
 

広報体制

Q記者:渋谷のスパ施設で起きたガス爆発を受け、「(平塚市の)消防本部は次の日の午後5時30分から緊急点検を行う」という話があった。この連絡が私のところに来たのは午後5時10分くらいで、これでは、(現場への取材が)とうてい間に合わない。小田原に(常駐して)いるテレビの記者などは全然間に合わない。5時半から行う緊急点検のFAXを5時過ぎに流し、事前に何も連絡をしない広報体制についてどう思うか?
A市長:時間を確認してみますと、確かに(午後)5時40分に査察を開始しております。その査察をするという状況をマスコミに早い時間に余裕をもってお示しいただきたいということだと思いますので、今後そういう対応をさせていただきますが、緊急の場合、あるいは人員体制や消防というのはいろいろな市民の生命・財産を守るという役割を背負っている訳でございますから、そういうことに備えてその時間帯、5時以内に割けないというような事情も出てこようかと思いますが、今後早めにお知らせをできるようなものは的確に対応するようにさせていただきたいと思います。
 
Q記者:次の日に消防長に抗議した。最終的には「申し訳なかった」ということだったが、自分の人気取りのためにやったのではないか?小田原から記者が来られない時間に、何も連絡もしないで(情報を)流すのはとんでもない話だ。
 
Q記者:私は、その日の朝のうちに(この件の対応について)電話をかけており、その時点では「(点検は)ない」としていた。なぜ、夕方5時半になって、先方(温泉施設)にしても混み合う時間帯にやらなければいけなかったのか。行うとしたらもっと早い時間の方がよかったのではないか。広報体制がなっていないのと、緊急性・必要性があるのであれば、あれほど遅い時間にやるわけはないと思う。
A市長:厚生労働省か環境省かどこかから、各地にそういう状況がどうか把握するようにという連絡をしたと新聞報道で知ったわけですが、その時点で「やる」というところが横浜と平塚だけだったというふうに報道された程度で掌握しておりまして、やった結果「こうなりました」という報告は受けておりますが、それがなぜ5時以降になったか、そしてなぜ皆さまへの周知が遅れたかという点については、担当に十分聞きまして、今後そういうことがないように(していきます)。事情で、日常業務をやっていて安全性を確認するという点検でございますので、まず消防として点検をその時間帯にやれる体制が整ったということかもしれませんので、今後にご意見を生かしてまいりたいと思います。
 
Q記者:消防長に言ったことを市長は把握していなかったのか?消防長は市長に報告しなかったということか?
A市長:抗議を受けた事実は今初めて知りました。
 
Q記者:それは下からの意見が市長に上がっていないということ。記者会見の席で初めて知ったなどということは恥ずかしいことだ。
A市長:今後、こういうことがないように庁内を引き締めてまいります。
 
 
 

※定例市長記者会見における質疑内容を広報課広報担当でとりまとめて掲載しています。
 

記者発表資料

平塚市
担当 資源循環課 施設整備担当
電話 0463-23-1111 内線2238
 

平塚・大磯ブロックごみ処理広域化実施計画(骨子案)を策定
1市1町で同時にパブリックコメントを実施します

 
 広域的なごみ処理の実現を目指し、施設の整備計画や廃棄物処理事業を共同で取り組んでいる平塚市と大磯町は、湘南西ブロックごみ処理広域化実現可能性調査(平成15・16年度に実施)の結果を踏まえ「ごみ処理広域化実施計画」の骨子案を策定しました。
 骨子案では、平塚・大磯ブロックにおける廃棄物処理の現状と課題を把握し、「協働によるごみ処理・リサイクルの推進」「ごみ処理経費の削減」など5つの基本方針を設定。さらに、ごみ総排出量の削減率や資源化率などについての具体的な数値目標も盛り込んでいます。
この骨子案を7月1日から両市町の住民に公表し、パブリックコメントを実施します。
 

広域化の基本方針

  • 方針1:循環型社会形成を目指した3Rの推進
  • 方針2:住民・事業者・行政の協働によるごみ処理・リサイクルの推進
  • 方針3:周辺環境に配慮した安心で安全な施設整備
  • 方針4:環境面、地域性等を考慮した施設配置及び施設運営
  • 方針5:ごみ処理経費の削減

目標値

平成9年度のごみ総排出量に対して平成22年度のごみ総排出量を5%削減。また、平成30年度までに資源化率を34%とすること等を目指します。
 
 

施設配置計画

平塚市に熱回収施設(焼却施設)を新設するほか、大磯町には厨芥類資源化施設を新設します。また、平塚市、大磯町の既存施設の活用も行います。
 
 

施設建設計画

平塚市は、熱回収施設(焼却施設)を平成25年度から稼動させることを目指します。
 

余熱利用計画

 新設する熱回収施設(焼却施設)は、ごみ焼却に伴って発生するエネルギーの有効活用を目指した(発電,余熱利用施設)施設設計を検討していきます。
 
 

大磯町も同時にパブリックコメントを実施します

パブリックコメントは平塚市と大磯町の1市1町で、7月1日から31日までの1カ月間実施します。寄せられた意見は「ごみ処理広域化実施計画」(案)に反映させ、今年度中の「ごみ処理広域化実施計画」策定を目指します。