9月定例市長記者会見・平塚駅周辺の駐輪対策についての案を策定

平成21年9月25日

平塚市側の説明

 
大藏市長:
 いわさきちひろ展
 おはようございます。本日の案件に入ります前に二つだけ私からご報告を申し上げたいことがございます。ひとつは「いわさきちひろ展」でございます。8月30日まで開催されていました「わたしがえらんだ いわさきちひろ展」では、美術館開館以来歴代1位となる入場者数(39844人)を記録いたしました。
 開催に当たりましては、マスコミ各社のみなさんに大きく取り上げていただいたことに感謝を申し上げます。おかげさまで多数のお客様に楽しんでいただいたくことができました。
 会期中は、常に展示室に人があふれ、親子連れの姿も目立ち、子どもから高齢者まで多くの方に楽しんでいただけたと思いますし、美術館の存在を市外の方々に広くアピールできる機会ともなりました。
 10月3日から11月29日まで、「カー・デザインの歴史 -NISSAN 情熱と機能の美-」を開催いたします。
 これは公立美術館で初めて試みます展覧会で、日産自動車株式会社の特別協力をいただいております。
 日本の基幹産業であります自動車のデザインに目を向け、年代を追って紹介するという展示となっております。また、近年の社会構造の変化や環境問題と車との関係、これからの車社会のありようを考察できる展示でもあります。
 本展覧会に先駆けて、現在4分の1スケール・モデルをすでに公開しているほか、会期中は、「箱スカ」と呼ばれたスカイライン、初代フェアレディZといった歴代の名車に加えまして、未来の電気自動車のコンセプト・カー「PIVO」(ピボ)などの実物が展示されます。
 そのほかにも、初公開となるデザイン画や、普段なかなか目にすることのないカー・デザインや資料が展示される予定です。 
 戦後日本のモノ作りやカー・デザインの変遷には感慨、興味深いものがありますので、ぜひ多くの方にお越しいただきたいと考えております。
 
 平塚駅北口バリアフリー化工事
 二つ目は、北口バリアフリー化工事でございます。
 平塚駅北口駅前広場のバリアフリー化工事がいよいよ完成いたします。
 これまで広場内への乗り入れを制限していた一般車は、10月1日、来週の木曜日から広場中央部の一般車乗降場の利用が可能になります。
 工事は現在、完成に向けまして、点字ブロックや案内標識などの設置を行っており、10月半ばに全ての工事が完成する見込みでございます。
 
 では、以上のご報告を申し上げ、本日の案件に入らせていただきます。
 
 平塚駅西口駐輪対策
 本日の案件のひとつ目、平塚駅周辺の駐輪対策についてでございます。「平塚駅周辺の駐輪対策(案)」につきまして、市の考えがまとまりましたので、説明申し上げます。
 本市における駐輪対策につきましては、昭和58年度に「平塚市自転車の放置防止に関する条例」を制定するなど、これまで様々な対策を講じてまいりました。
 この駐輪対策の一環といたしまして、昨年8月には、「平塚駅周辺放置自転車対策及び自転車駐車場の再整備計画(案)」を策定し、平塚駅西口東地に約3400台を収容する自転車・バイク駐車場を建設するための補正予算を昨年9月議会に上程させていただきました。しかしながら、大変残念でありましたが、みなさまもご承知のとおり、事業化に至ることはできませんでした。
 このような結果を受け、この問題につきまして、企画部長らに検討を指示し、関係7部長により協議を重ねてまいりました。平成21年度になりましてからは、その事務局的な機能を市民部くらし安全課に設け、そこで平塚駅周辺の駐輪対策のたたき台を作成し、関係する部課長で協議を重ね、先般9月17日の庁議におきまして、市の方向性を固めることができました。
 この案は、市としての考え方を示す「たたき台」的なものであり、これを確定して、実施していくというものではございません。後ほど説明をさせていただきますが、今後、議会や関係機関・団体に説明をするほか、市民の皆さんへのパブリックコメントを行うなど、様々な観点から意見や提案をいただき、平塚駅周辺の駐輪対策を進めていきたいと考えております。
 それでは、お手元にお配りいたしましたが、本案につきまして、内容の概略を説明させていただきます。
 まず、1ページの「1 はじめに」のところでございますが、本市の地理的な状況や鉄道駅の関係などから自転車は多くの人に利用されていること。駅周辺には交通、防災、都市景観などの様々な面で放置自転車などによる問題が発生していること。今後も、環境にやさしく、健康的な乗り物として自転車は、ますます利用されてくること、などを踏まえ、自転車駐車場の整備を含めたハード・ソフトの両面から駐輪対策を講ずる必要があることを包括的に記しております。
 次に2ページから7ページの「2 平塚駅周辺における自転車・バイクの現状」でございますが、北口に約12000台、南口に約3000台の自転車やバイクの利用があり、これらは、駐車場に置かれているもののほか、周辺の歩道等に多く放置されているものが多くあるということを図や地図、グラフなどを用いて説明をしてございます。
 8ページから9ページは「3 駅周辺の駐輪対策を実施するうえで」です。
放置自転車の解消に向けた方策を講ずる必要があることを前提に、その内容をお示ししております。具体的には、現在放置されている自転車の収容場所を確保するとともに、自転車は決められた場所に駐車するなど、自転車に乗るときのマナーの向上を図り、それでも自転車を放置する場合には、放置自転車の撤去を徹底するという「自転車等駐車場の整備」、「自転車利用マナーの向上」、「放置自転車の撤去徹底」の3点を基本として、その対策を示しております。
 次に10ページから17ページまでの「4 自転車等駐車場整備の考え方」ですが、平塚駅周辺の自転車等駐車場整備に向け、どのような方向性で整備を進めていくのが望ましいかを示しております。具体的には、駅西口東地には、買い物客などの一時利用も含めまして、2層3段でおおよそ3,800台規模の自転車・バイク駐車場を建設してはどうか、現在歩道上に2重・3重に自転車が置かれている駅前大通り線には、自転車ラックなどを活用して一列駐輪にできないかなどの案を示しております。今後、自転車等駐車場につきましては、順次有料化を図っていきたいとも考えております。なお、整備の手法ですが、市の直接施工以外に、市有地を貸付け、事業者が資金を調達して、建設・管理運営を行う方式についても検討をしてまいりたいことを示しております。
 最後に15ページから17ページまでの「5 自転車利用に関するその他の課題」です。先ほども申し上げましたように環境面、健康面などからこれからますます自転車の利用が加速するものと考えております。こうしたことを踏まえまして、自転車を安心して安全に利用するためにソフト・ハードの両面から自転車の安全対策を検討する「自転車の安全利用」や、現在行っているレンタサイクル事業の拡大を検討する「レンタサイクルの活用」、さらに市街地の外縁部において自転車利用からバス利用へと誘導することを検討する「サイクル&バスライドの推進」について、課題としてあげさせていただいております。
 以上概略的なことを申し上げましたが、以上のような内容を含みますこの案につきましては、今後、議会や関係機関・団体の皆様に説明をさせていただきますとともに、10月1日から30日までの間、パブリックコメントを実施し、市民の皆様の意見や提案をいただきたいと考えております。
 繰り返しになりますが、この案は、あくまでも市としての考え方を示す「たたき台」的なものであり、これで確定し、実施していくものではございません。実際に自転車等の駐車場を利用する市民の皆さんのほか、周辺にお住まいや活動をされている方々などの意見を伺いながら、駅周辺の駐輪対策を講じてまいりたいと考えております。
 また、平塚市総合交通計画策定に向けての利用者アンケートでは、自転車利用者の約80%が平塚駅への利用者であり、自転車利用者が考える自転車駐車場整備についての改善点でも、「出し入れのしやすい自転車駐車場の整備」、「屋根のある雨・風に当たらない自転車駐車場の整備」が上位になっております。このことからも、平塚駅に至近の駅西口東地に早急に自転車駐車場を整備したい、これが平塚市の考え方でございます。
 以上が本日の案件1、平塚駅周辺の駐輪対策についての説明でございます。
 

質疑内容の要旨

 
Q記者:西口自転車・バイク駐車場ですが否決された案との違いは?
Aくらし安全課長:否決された案は5階建てということで収容台数3400台を見込んでおりました。このたびの私どもの提出した案は2層3段ということで2階建ての屋上も使っていくということです。収容台数は同程度を見込んでおりますが、これは1階部分について2段ラックを用いて収容台数を確保していく、というような状況でございます。従いまして1階に2段、2階に2段、屋上に1段ということで以前にお示した5階建て相当の収容台数が見込まれるというものでございます。
 
Q記者:総事業費はどのくらいですか?
Aくらし安全課長:事業費につきましては、まだこちらはたたき台ということで、今後市民の皆さんなどの意見を伺いまして固まっていくものと考えておりまして、まだ設計等しておりませんので現在のところ事業費は確定してございません。
 
Q記者:前回の計画と比べて事業費は増えそうですか、減りそうですか。
Aくらし安全課長:事業費につきましては、前回のような堅固な建物は想定しておりませんので、大幅に減少するものと考えております。
 
Q記者:大幅とはどのくらいか?
Aくらし安全課長:設計がまだできていませんのでいくらというような具体的な数字は申し上げられません。
 
Q記者:前回は商業施設を入れることなどを議会側から指摘されたが今回の提案も議会とは平行線のままに感じられるが。
A市長:昨年否決された後、マスコミが取り上げたり市民からのいろいろな意見等もありました。議会関係はお店を入れるとか商業施設をなんとかしてというようなことは今は考えていないというご意見も私のところには寄せられてきておりましたので、今回商業施設が入る入らないということでこのことの賛否を決する事態にはならないのではないかと今のところ私は考えております。
 
Q記者:早ければ12月議会での提案か?
A市長:パブコメをいたしますし、議会は当然ですが、商工会議所や中心商店街や周辺住民のかたにも説明して意見を伺うということもあります。結論が出るのが今年、12月中旬くらいと考えておりますので12月議会に上程というのは物理的にも難しいと考えております。
 
Q記者:料金はどのくらいを見込んでいるのか?
Aくらし安全課長:現在利用料については決定しておりません。皆さんのご意見をお聞きしながら、なお且つ、近隣の自治体等の利用料等を勘案しながらつめていきたいと考えております。
 
Q記者:パブコメをするのに目安がないと一般の方も意見が言いづらいのではないか?
Aくらし安全課長:基本的なはまだ駐輪場の管理運営自体が決まっておりませんので、管理者の考え方によっても利用料金の設定が違ってくるものと考えております。一般的には駅までの距離や自転車駐車場の仕様などにより利用料金には差額が生じるケースがあるものと考えております。なお、現在の平塚市内の有料自転車駐車場のおおよその利用料が定期ですと大体自転車ですと(1か月)2000円、バイクで(1か月)3000円程度となっております。
 
Q記者:西口東地の利用料は現在ある他の駐車場の料金を目安にするのか?
Aくらし安全課長:まだ決まっておりませんが、大体そのあたりで落ち着くのではないかと考えております。
定例市長記者会見における質疑内容を広報・情報政策課広報担当でとりまとめて掲載しています。
 

 

記者発表資料

平成21年9月25日
平塚市
担当 くらし安全課 交通安全担当
電話 0463-23-1111 内線2255

 

平塚駅周辺の駐輪対策についての案を策定
パブリックコメントで市民意見を募集

 
 自転車は環境にやさしく、健康的な交通手段として、平塚市でも多くの方に利用されていますが、利用者の増加に伴う自転車の放置等により、交通安全上、防災上、また都市景観上など様々な問題が生じています。
 平塚市では、このような問題に対応するため、自転車等駐車場を整備するとともに、自転車利用マナーの向上や放置自転車の徹底撤去に取組むなど、ハード・ソフト両面からの対策が必要と考えています。
 これを受け、平塚駅周辺の駐輪対策を進めるための基本的な方向性を示す「平塚駅周辺の駐輪対策について(案)」を策定しました。
 また、この案に対して、市民のみなさんからの意見を取り入れ、よりよいものにしていくために、10月1日から10月30日まで、パブリックコメントを実施します。
 
 

平塚駅西口自転車問題の経緯

平成20年8月 「平塚駅周辺放置自転車対策及び自転車駐車場の再整備計画(案)」を策定
       
9月 平塚駅西口東地に約3400台の自転車・バイクを収容する自転車・バイク駐車場を建設するための補正予算を議会に上程するが議会で補正予算が否決。市長が企画部長らに今後の方向性の検討を指示
  
平成21年4月 事務局的機能を市民部くらし安全課に設置
       
6月~9月 庁内検討のためのたたき台を作成、関係部課長でたたき台をもとに協議
       
9月 「平塚駅周辺の駐輪対策について(案)」を策定
 

平塚駅周辺駐輪対策の概要  

 平塚駅周辺における自転車・バイクの現状(本文2P)
  平塚駅周辺では、北口に約12000台、南口に約3000台の自転車やバイクの利用者がいます。この中には、自転車等の駐車場に置かれ
ているもののほか、周辺の歩道等に多くの放置されている自転車・バイクがあります。平塚市では、年間5500台以上の放置自転車の撤去を行っていますが、自転車駐車場の絶対的な不足もあり、その解消に至っていません。
  

 駅周辺の駐輪対策を実施するうえで(本文8P)
  駅周辺の駐輪対策を実施するうえでは、放置自転車の解消に向けた方策を講ずる必要があります。具体的には、現在放置されている自転車の収容場所を確保するとともに、自転車は決められた場所に駐車するなど、自転車に乗るときのマナーの向上を図り、それでも自転車を放置する場合には、放置自転車の撤去を徹底するという「自転車等駐車場の整備」、「自転車利用マナーの向上」、「放置自転車の撤去徹底」の3点を基本として、その対策を行っていきたいと考えています。
  

 自転車等駐車場整備の考え方(本文10P)
  駅西口東地には、買い物客などの一時利用も含め、2層3段でおおよそ3,800台規模の自転車・バイク駐車場を建設してはどうか、また、現在歩道上に2重・3重に自転車が置かれている駅前大通り線については、自転車ラックなどを活用して一列駐輪にできないかなど、平塚駅周辺の自転車等駐車場整備に向け、その方向性についての案を示しています。今後、自転車等駐車場については、順次有料化を図っていきたいと考えています。整備の手法については、市の直接施工以外に、市有地を貸付け、事業者が資金を調達して、建設・管理運営を行う方式についても検討をしたいと考えています。
  
 自転車利用に関するその他の課題(本文15P)
  自転車を安心して安全に利用するためにソフト・ハードの両面から自転車の安全対策を検討する「自転車の安全利用」、現在行っているレンタサイクル事業の拡大を検討する「レンタサイクルの活用」、市街地の外縁部において自転車利用からバス利用へと誘導することを検討する「サイクル&バスライドの推進」についてなど、自転車利用に関するその他の課題を検討します。
 
平塚駅周辺駐輪対策(案)に対してご意見をお寄せください
 市民への公表  平成21年10月1日(木)
 意見募集期間  平成21年10月1日(木)~10月30日(金)
 案の閲覧場所
  市役所1階市政情報コーナー、西附属庁舎くらし安全課、公民館などの公共施設
 
 意見の送付先
  郵送、ファクスおよび電子メールでくらし安全課へ
  住所 〒254-8686浅間町9-1
  ファクス 0463-21-9619
  電子メール anzen@city.hiratsuka.kanagawa.jp
 「市長への手紙」(公民館などに設置)もご利用いただけます

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