4月定例市長記者会見・平塚市総合交通計画を策定

平成22年4月22日

平塚市側の説明

大藏市長:

 おはようございます。それでは早速案件に入らせていただきます。まず平塚市総合交通計画策定についてのご説明をさせていただきます。

 この計画は「平塚市総合計画」を上位計画としまして、「平塚市都市マスタープラン」の交通部門計画として検討してきたものであります。本市が目指すべき交通体系や道路網のあり方、戦略的に進めるべき取り組みとその実現化の推進を目的に策定をいたしました。計画の目標年次は平成39年です。
 計画の策定体制でございますが、平成20年度より学識経験者、関係団体、公募市民などで構成いたしました検討会議や庁内の策定委員会等、さらには2回のパブリックコメントなどを経まして、平成22年、今年4月に策定いたしました。
 次にこの計画の基本理念と将来交通体系についてでございます。 
 平塚市総合交通計画は、自動車に過度に依存した交通体系からの方向転換を図り、「公共交通と自転車を中心とした人と環境にやさしいまちづくり」を基本理念としまして、平塚駅から約1キロメートル圏域は徒歩圏域として徒歩と自転車、平塚駅から(約1キロメートルを超え)約3キロメートル圏域は自転車の利用圏域として路線バスと自転車、3キロメートルを超える地域は路線バスを基本とするなど、交通手段の利用圏域に応じた交通体系の構築を目指し ております。
 次に、平成22年度にはどのような取り組みをするかでございますが、この平成22年度は4つの事業に取り組みます。
 1つは自転車等駐車場の整備に取り組むことです。駅西口東地に自転車概ね3000台、バイク概ね800台を見こみました2層3段の駐車場を整備し、有料での利用を予定しております。
 2つめは 平塚駅西口周辺地区につきまして、自転車の走行空間の確保に取り組むことです。特に朝の通勤時間帯に歩行者、自転車、自動車が錯綜しているため、駅北口広場を利用した送迎や経路変更の呼びかけなどによります自動車交通の分散、自転車等駐車場への走行空間の確保等に向けて、平成22年度は関係機関との協議会を立ち上げ、自動車の通行規制や歩行者・自転車の専用空間を確保した社会実験に向けた調整を行ってまいりたいと考えております。
 3つめでございますが、公共交通の利便性を高めることに取り組みます。
 路線バスの情報提供としまして、携帯電話、パソコン等からリアルタイムでバス停への到着時間や乗換案内などの運行情報を入手できるバスロケーションシステムを導入いたします。また、幹線バスの導入やバス優先レーンの専用化の社会実験に向けた調整を関係機関と行います。
 4つめでございますが、ボトルネック交差点の改良に取り組みます。県道63号線、これは相模原大磯線ですが、これと幹道15号、吉沢・土屋線の交差点におきまして交通渋滞を招いておりますので、右折レーンを整備することにより交通渋滞の解消に取り組みます。開通は、県との調整になりますが、平成23年3月を目指しております。
 また県道77号、平塚松田線と幹道15号、吉沢・土屋線の交差点は変則的な交差点ですので、正規な十字交差点になるように用地買収を進めてまいります。 これら4つにつきまして22年度の主な取り組みとしているものです。

 

質疑内容の要旨

 

Q記者:バスロケーションシステムはいつ導入できるのか?
A市長:22年度、今年度取り組みます。

Q記者:何月ごろか?

A市長: 11月から12月ごろになると見込んでいます。


Q記者:年次目標が平成39年とずいぶん先のような気がするんですが?
A市長:さきほど冒頭で申し上げました「平塚市総合計画」という上位計画に基づき、また「平塚市都市マスタープラン」の目標年次が平成39年でございますので、それにあわせたということで、39年になっております。では、それまでどうするか、ということになるわけですが、その進め方といたしましては、ステージ1からステージ3までの3段階の施策展開を図っていきたいということで進めてまいります。

Q記者:(計画をその間、)柔軟に見直すということか?

Aまちづくり政策課長:総合計画が平成28年度を今、目指しておりますので、例えば総合計画の見直しがあった場合ですとか、あるいは著しい社会経済情勢の変化等があった場合には、この総合交通計画につきましても柔軟に見直しをしてまいりたいと思っております。


Q記者:17年も後ですよ。先すぎませんか?今の世の中はすぐに変わっていますよ。
A市長:私どももそのような認識を持っておりますが、この場合は、これからの交通計画指針として定めたものでございますので、具体的にどうするかというのは、おっしゃる通り、社会の変化だとか、この上位計画である総合計画も5年で見直しというふうになってきておりますので、それに対応してやっていきたい。考え方として、こういう交通体系をこのまちで、構築していきたいという指針を掲げたものととらえていただきたいと思います。

Q記者:できるだけ迅速に実現をしたいということでよろしいですか?

A市長:はい。


Q記者:こういう議論の中でLRT(Light Rail Transit:軽量軌道交通)の導入などの話はあったのか?あと自転車道の導入などの話もあったのか?
Aまちづくり政策課長:LRT等につきましては庁内の策定委員会でそういうお話、具体的にLRTという話ではないんですが、新交通システムの導入等につきまして議論がありました。しかしながら、軌道系の路線を今のインフラに乗せるのは非常にコスト的には大変大きくなりますので、現実的には難しく、今考えてますのが大量輸送ができるということで連節バスがありますが、そのようなものの導入について考えております。あとは定時性と速達性の確保に向けた努力をしていきたいというふうに思っています。 
 2点目の自転車専用道のようなものなんですが、それにつきましては、土木部、県のほうでも取り組んでおります。歩道の中に自転車道の部分と歩行者の部分と色分けをして区別をしたり、あるいは車道の端に自転車専用レーンを設けるというような取り組みを今後進めてまいりたいということで、これから公安委員会、警察等との協議に入って進めていきたい。

Q記者:この計画の中に入っているということでいいのか?

Aまちづくり政策課長:その考え方がこの中に入っています。


Q記者:交差点の改良ですが、土地買収は難しいと思うがどうか?立て込んでいる住宅が多いように思うが?
A市長:住宅はそう立て込んでいないと思います。神奈川大学から北に向かって下ってきたところと秦野線(との交差点)でございます。
Aまちづくり政策部長:吉沢のところは中沢橋というところで、そこには人家は1軒かかります。土屋の平塚松田線のほうは、神奈川大学から坂をおりまして、ちょうど土屋橋からくる道路とぶつかるところで2軒ほどです。あとは農地等です。その辺は土木部のほうで買収等交渉するといっておりますので、できる見込みと聞いております。


※定例市長記者会見における質疑内容を広報・情報政策課広報担当でとりまとめて掲載しています。

 

記者発表資料

平成22年4月22日
平塚市
担当 まちづくり政策課まちづくり政策担当 小林
電話 0463-21-8781

平塚市総合交通計画を策定

策定の趣旨(資料P.1)
「平塚市総合交通計画」は「平塚市総合計画」を上位計画とし、「平塚市都市マスタープラン」の交通部門計画として検討してきたものであり、本市が目指すべき交通体系や道路網のあり方、戦略的に進めるべき取り組みとその実現化の推進を目的として策定しました。計画の目標年次は「平塚市都市マスタープラン」の目標年次に合わせ、平成39年としています。

策定体制(資料P.124)
 平成20年度より学識経験者、関係団体、公募市民などで構成した検討会議や庁内策定委員会等、さらには2回のパブリックコメントなどを経て、平成22年4月に策定しました。

基本理念と将来交通体系(資料P.32)
 これまでの自動車に過度に依存した交通体系からの方向転換を図り、「公共交通と自転車を中心とした人と環境にやさしいまちづくり」を基本理念とし、平塚駅から徒歩圏域は徒歩と自転車、自転車の利用圏域では路線バスと自転車、これを超える地域は路線バスを基本とするなど、交通手段の利用圏域に応じた交通体系の構築をめざします。
 

平成22年度の主な取り組み

 自転車等駐車場の整備に取り組みます。(資料P.86)
  駅西口東地に自転車概ね3000台、バイク概ね800台の駐車場を整備します。

 平塚駅西口周辺地区について、自転車の走行空間の確保に取り組みます。(資料P.112)
  朝の通勤時間帯に歩行者、自転車、自動車が錯綜しているため、駅北口広場を利用した送迎や経路変更の呼びかけなどによる自動車交通の分散、自転車等駐車場への走行空間の確保等に向け、平成22年度は関係機関との協議会を立ち上げ、社会実験に向けた調整を行います。

 公共交通の利便性を高めることに取り組みます。(P.80)
  路線バスの情報提供として、携帯電話、パソコン等からリアルタイムで運行情報を入手できるバスロケーションシステムを導入します。
  幹線バスの整備やバス優先レーンの専用レーン化の社会実験に向けた調整を行います。

 ボトルネック交差点の改良に取り組みます。(P.73)
  県道63号(相模原大磯線)と幹道15号(吉沢・土屋線)に右折レーンを整備します。
  県道77号(平塚松田線)と幹道15号(吉沢・土屋線)の交差点を正規な十字交差点になるように用地買収を進めていきます。