6月定例市長記者会見・世界の絵本がやってきた ブラティスラヴァ世界絵本原画展

平成22年6月29日

平塚市側の説明

 
大藏市長: 
 ブラティスラヴァ世界絵本原画展、略称BIB展と申し上げます。以降はBIB展といいますが、スロヴァキア共和国の首都・ブラティスラヴァでおこなわれる世界最大規模の絵本原画展として知られております。1967年、当時のチェコスロヴァキアで第1回が開催されて以来、2年ごとに開かれておりまして、2009年秋に22回目を迎えました。そこに世界各国から国内選考を経て出品された原画が一堂に展示されるものです。ベテラン作家が出品しており、その個性の競演を楽しむ機会になるものでございます。平塚市美術館ではご承知の通り、4年前にもブラティスラヴァ展を開催して、たくさんの来場者がありました。その時は美智子皇后も行啓訪問をされました。
 本展は、BIB2009年展のグランプリをはじめといたします各国の受賞作品と日本人作家による出品作品を中心に展観いたします。さらに、2009年展に出品された世界各国の絵本も併せて展示いたします。
 また、特別展示といたしまして、スロヴァキア共和国の隣の国でありますチェコ共和国の人形劇を紹介いたします。チェコの人形劇というのは戦後の日本の人形劇のルーツでもありまして、NHK人形劇「三国志」を手がけた川本喜八郎をはじめ日本の人形作家にも多大な影響を与えております。今回、チェコ国立フルジム人形劇博物館の全面的な協力をいただきまして、家庭用人形劇場及び糸操り人形を時代順に展示し、チェコの人形劇の歴史をご紹介するものです。これは日本の公立美術館では初めての試みでありまして、人形劇関係者も驚くほどの貴重なチェコの人形が平塚市美術館にやってくるというというものでございます。
 この会期は7月17日から8月29日までの38日間です。開館時間は通常よりも1時間延長いたしまして午前9時半から午後6時までとなります。後援にチェコ大使館、チェコセンター、スロヴァキア大使館、そしてスロヴァキア国際児童芸術館、日本国際児童図書評議会が協力してくださいます。
 展示内容でございますが、3部構成となっております。第1部がBIB2009展の受賞作品を11作家90点、第2部はBIB2009展の日本人作家の出品作品8作家70点を、第3部はスロヴァキアの隣国チェコの人形劇の特別展示です。この人形は約190点、そして劇場が9台ございます。人形は家庭で使う小さなもので、劇場といいますのも家庭で使う組み立て式の舞台でございます。BIB 2009展に出品された世界各国の絵本が39冊、総点数が約400点でございます。
 次に、関連事業でございますが、会期中の毎週末には、親子で楽しめる関連事業を企画しております。
また、人形劇団プークによる、先ほどの人形のデモンストレーションも行われます。7月の末から8月初めの土日祭日で開催されるものでございます。また、絵本のおはなし会や当館学芸員によります展示解説、そして市内の保育士による作って遊ぼうわくわくランド、またワークショップも行われます。これらが子どもを中心に親子で楽しんでいただける関連のイベントでございます。
 

質疑内容の要旨

 
Q記者:公立美術館で初というのは、チェコの人形劇の展示か?
A市長:はい。
 
Q記者:家庭用の人形劇場はどういうもので、何のためにあるのか?
A学芸員:チェコでは昔から人形劇がとても盛んで、各家庭に人形劇の舞台があって、それでお父さんお母さんが子どもたちに人形劇をしてみせたりということが、今でも行われていますが、そういう歴史があります。ですので、家庭用のものをお借りしてきて、歴史順時代順に並べるという展示になります。
 
Q記者:家庭用というのはお父さん、お母さん、子どもといたりするのか?
A学芸員:家庭用というのは、各家庭で使うというもので、人形の種類はいろいろあります。例えばドラゴンの人形とか、おじいさん、おばあさんなどいろいろな種類の人形がありまして、今はあまりしないと思いますが、紙芝居をするような感じでチェコでは人形劇をします。
 
Q記者:舞台の大きさはどれくらいか?
A学芸員:だいたい縦横1メートル角に入るぐらいの大きさです。大きなものから小さなものからあるんですが。
A美術館長代理:チェコ共和国というのは古くからオーストリア帝国ですとか、ドイツあるいはロシアといった隣国の大きな国に支配されておりまして、公用語でのチェコ語を禁止されていたんです。それで、人形劇を通じてチェコ語をチェコの人たちに伝えていくという伝統がございまして、それを旅芸人たちが村々を回りながらチェコ語で演奏する。その関係でパタパタと折りたためるような人形劇のセットが考案されたという歴史がございます。
 そこから派生しまして、飛び出す絵本というものがございます。ポップアップ絵本として有名になっておりますけれども、飛び出す絵本もチェコの人形劇のアイデアから、チェコが生み出したものなのです。さきほど市長から説明がありました三国志の川本喜八郎が実はチェコに単身留学して、人形劇を学んで、日本に花開かせたという、比較的、チェコの人形劇と日本の人形劇は関係がございますので、そういうこともあわせて、この展覧会で紹介したいと考えております。
 
Q記者:人形劇団プークは日本の劇団か?
A学芸員:日本で一番歴史の古い、現代人形劇の劇団で、東京都渋谷区にあります。戦前からある人形劇団です。
 

その他の質問

 
Q記者:元博物館長の浜口(哲一)さんが亡くなられたが、どう思われるか?
A市長:自然観察、特に平塚は神奈川県内で初めてオオタカの営巣が確認されたというまちでございまして、そういうような活動の末席にいた私としては、オオタカについて浜口さんにいろんなことで学ばせていただきました、観察も通して。自然観察会などでは指導者になって私たちにいろんな見方を教えてくださった方でした。そして、平塚市としても博物館長も最後になさったわけですが、水辺の楽校という相模川、馬入のも、国の環境政策の1つではありますが、よそでどんなことをやっているというような話等も浜口さんを通じて私たちはよく聞かせていただき、あの水辺の楽校をここに設置してほしいというのを国に対して要望をしたり、国土交通省河川局の方々とそういう話し合いなども持たせいただけたということで、平塚市に水辺の楽校が設置できたのも浜口さんの力があってのことだったと思っております。
 
Q記者:早いですよね。
A市長:そういう意味では貴重な人材を失ったと思っております。
 
定例市長記者会見における質疑内容を広報・情報政策課広報担当でとりまとめて掲載しています。
 
 
 

記者発表資料

記者発表資料

 
平成22年6月29日
平塚市
担当 美術館 学芸担当 安部
電話 0463-35-2111
 

世界の絵本がやってきた ブラティスラヴァ世界絵本原画展
特別展示 チェコの人形劇

 
 ブラティスラヴァ世界絵本原画展(略称BIB展)は、スロヴァキア共和国の首都・ブラティスラヴァでおこなわれる世界最大規模の絵本原画展として知られています。1967年、当時のチェコスロヴァキアで第1回展が開催されて以来、2年ごとに開かれており、2009年秋に22回目を迎えました。世界各国から国内選考を経て出品された原画が一堂に展示されます。ベテラン作家が出品しており、その個性の競演を楽しむ機会といえるでしょう。
 本展は、BIB2009年展のグランプリをはじめとする各国の受賞作品と日本人作家による出品作品を中心に展観いたします。さらに、BIB2009年展に出品された世界各国の絵本も併せて展示します。
 また、特別展示として、スロヴァキア共和国の隣国・チェコ共和国の人形劇を紹介します。チェコの人形劇は、戦後の日本の人形劇のルーツでもあり、NHK人形劇「三国志」を手がけた川本喜八郎をはじめ日本の人形作家にも多大な影響を与えています。
 今回、チェコ国立フルジム人形劇博物館の全面的な協力を得て、家庭用人形劇場及び糸操り人形を時代順に展示し、チェコの人形劇の歴史をご紹介します。これは日本の公立美術館では初の試みとなります。人形劇関係者も驚くほどの貴重なチェコの人形が平塚市美術館にやってきます。
 
会期   平成22年7月17日(土)~8月29日(日)  38日間
 
開館時間 午前9:30~午後6:00(入場は午後5:30まで)
     本展については開館時間を1時間延長します
 
休館日  毎週月曜日 ただし7月19日(月・祝)は開館し、翌日休館
 
主催   平塚市美術館、読売新聞社、美術館連絡協議会
 
後援   チェコ大使館、チェコセンター、スロヴァキア大使館
 
協賛   ライオン、清水建設、大日本印刷、神奈川中央交通株式会社
 
協力   スロヴァキア国際児童芸術館(BIBIANA)、(社)日本国際児童図書評議会(JBBY)
 
会場   平塚市美術館
 
〒254-0073 神奈川県平塚市西八幡1-3-3
Tel 0463-35-2111 Fax 0463-35-2741
 
JR東京駅から東海道線で約1時間。JR平塚駅より徒歩20分。または平塚駅東改札口(北口)より神奈川中央交通バス4番乗り場乗車「美術館入口」または「日産車体前」下車。無料駐車場70台。
 
観覧料  
  • 一般800円、高大生500円
  • 20名以上の団体料金  一般640円、高大生400円
  • 中学生以下、毎週土曜日の高校生は無料
  • 各種障がい者手帳の交付をうけた方と付き添いの方1名は無料
  • 65歳以上で、平塚市民の方は無料、市外在住の方は団体料金
 

展示内容

 
 第1部 BIB2009展の受賞作品 11作家 90点
 第2部 BIB2009展の日本人作家の出品作品 8作家 70点
 第3部 スロヴァキアの隣国チェコの人形劇の特別展示 人形約190点、劇場9台
   人形は家庭で使う小さいもの、劇場は家庭で使う組み立て式の舞台

 BIB 2009展に出品された世界各国の絵本 39冊
 総点数 約400点
 
関連事業 智内兄助(ちない きょうすけ)氏(金牌(きんぱい)受賞作家)の講演会  申し込み不要、無料
      日時:7月19日(月・祝) 午後2:00~3:00 場所:ミュージアムホール

人形劇団プークによる糸操り人形のデモンストレーション 要観覧券
      日時:7月31日(土)、8月1日(日)、7日(土)、8日(日) 午後2:00~午後2:30、午後3:00~3:30
      場所:展示室I

絵本のおはなし会 要観覧券
      日時:7月19日(月・祝)、25日(日)、8月22日(日)、28日(土) 午前11:00~11:30
      場所:展示室I

当館学芸員による展示解説 要観覧券
      日時:7月25日(日)、8月14日(土) 午後2:00~2:30 
      場所:展示室I

保育士による作って遊ぼうわくわくランド
      日時:7月24日(土)、8月21日(土) 午後1:30~3:00 
      場所:アトリエA

ワークショップ「ペタペタ光の水族館」 詳細はお問い合わせください
      日時:7月23日(金)、30日(金) 午前10:00~午後3:00 場所:アトリエA
         
同時開催 「黒崎俊雄」展  6月26日(土)~8月29日(日)
 
問い合わせ 平塚市美術館 学芸担当 安部
〒254-0073 神奈川県平塚市西八幡1-3-3
Tel 0463‐35-2111 Fax 0463-35-2741