スペイン・リアリズムの密度 磯江毅展開催

平成22年9月16日

平塚市
担当 美術館 学芸担当 小池
電話 0463-35-2111
 

スペイン・リアリズムの密度 磯江毅展開催

 
 透徹した描写力をもち、現代リアリズム表現を追究した画家、磯江毅(いそえつよし1954-2007)の作品を、初めて公立美術館でご紹介します。
 磯江は大阪に生まれ、1974年、西洋美術を本格的に学ぼうと19歳でスペインのマドリッドに渡ります。スペイン王立美術学校でデッサンの基礎を学び、プラド美術館に通って、デューラーやフランドル派の画家たちの名画の模写に没頭しました。マドリッドは、1970年頃から新たなリアリズム表現を求める画家の活動の中心地となっており、磯江は自らを「GUSTAVO ISOE」(グスタボ・イソエ)と名乗って、80年代にはその活動を担う一人として活躍していきます。1996年からは日本にもアトリエを構えて、自分の学んだリアリズム表現を伝えたいとしていた磯江ですが、2007年に53歳の若さで急逝しました。
 存在の実感―リアリティ―をつかんで平面上に写し取るリアリズム表現は、伝統的な西洋美術の根幹をなすものであり、20年以上をスペインに暮らして、それを体得した磯江の作品からは、事物の発するエネルギーやそれを取り巻く空間  そのものさえ確固として感じることができます。個人の情感や主観を排して描写に徹した画面からは、静謐(せいひつ)で孤高な精神世界が現出しています。
 作品の完成に長い時間がかかることもあり、寡作な作家の活動の成果を目にする機会は、これまであまりありませんでした。この展覧会では、磯江が極めたその表現世界を展覧します。
 
主催   平塚市美術館

会期   平成22年9月18日(土)~11月7日(日)までの44日間

開館時間 午前9:30~午後5:00(入館は午後4:30まで)

休館日  毎週月曜日。※ただし9月20日と10月11日は開館、翌日休館。

場所   平塚市美術館(平塚市西八幡1-3-3)
 
作品数  油絵など56点

主な出品作
サンチェス・コタンの静物(盆の上のあざみとラディッシュ) 2000-2001年ほか
 
その他  観覧料 一般200(140)円、高大生100(70)円
 ( )内は20名以上の団体料金
 中学生以下、毎週土曜日の高校生は無料
 各種障がい者手帳の交付を受けた方と付添1名は無料
 65歳以上で、平塚市民の方は無料、市外在住の方は団体料金
 インターネット割引券をご利用いただくと割引になります

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