9月定例市長記者会見 友好都市提携特別記念展 伊豆市コレクションによる天才たちの若き日―横山大観から速水御舟まで― 

平成25年9月20日

平塚市側の説明

落合克宏市長:

 今日は2点お話申し上げます。まず友好都市提携特別記念展につきまして、お話申し上げます。平塚市美術館では、今年2月に友好都市提携をいたしました、伊豆市の所蔵のコレクションを紹介いたします友好都市提携特別記念展として「伊豆市コレクションによる天才たちの若き日~横山大観から速水御舟まで」を開催いたします。

 伊豆市所蔵の日本画コレクションの中心は、修善寺温泉の新井旅館の三代目主人・相原寛太郎氏によって収集されたものです。日本画を学びました相原氏は、家業を継ぎましたが、美術への関心が捨てがたく、横山大観ら多くの日本画家と交友し、さらには、若い日本画家たちを積極的に支援をした人物としても知られていられます。彼が支援したのは明治末から大正にかけて後に有名になった画家たちを支援いたしました。中でも安田靫彦(やすだゆきひこ)との関わりは強く、靫彦を通じてさまざまな画家と親交を深めていきました。

 このコレクションの特徴は、いまだ作風が確立する前の作品が多い点にあります。模索の時期にあった作品は、各画家からイメージする画風とは異なる点もあります。しかし、のちに大成する画家の若き日の作品は、将来を予感させる精巧なテクニックと迫力あるエネルギーに満ち、大変魅力に富むものです。今村紫紅や安田靫彦、前田青邨は、後年小田原や大磯、鎌倉などに居をかまえまして、平塚市美術館にとってもゆかりのある作家です。この特別展で、伊豆市と平塚市の友好都市提携の記念として、近代日本画を代表する作家たちの作品をお楽しみいただきたいと思います。

 会期は、平成25年10月12日、土曜日から11月24日、日曜日までの39日間です。主催は、平塚市美術館、特別協力は伊豆市です。出品作品は、合計で64点で、音声ガイドによる解説を実施いたします。観覧料は、一般800円、高校生・大学生は500円です。また、伊豆市民の特別割引を設けまして、一般500円、高校生、大学生は無料とさせていただきます。

 関連事業といたしまして、草薙奈津子館長による講演会や学芸員によるギャラリートークを予定しております。そのほか、伊豆市との友好都市提携を記念いたしまして、博物館、中央図書館でも資料に記載したような事業を行うこととしております。


 

質疑内容の要旨


Q記者:代表的な展示作品は添付のパンフレットにあるものか?
A美術館学芸員:はい、そうです。特に表紙にさせていただいている速水御舟の作品「手向」が重要なものです。
 
Q記者:これはほとんど日本画なのか?
A学芸員:はい。

Q記者:伊豆市所蔵のコレクションは全体量としてどれくらいあるのか?
A学芸員:全体としては100以上だと思います。日本画としては100以上あったと思います。

Q記者:そのうちの64点を今回、展示ということか?
A学芸員:はい。

Q記者:伊豆市以外でコレクションを見られるのは珍しいのか?
A学芸員:そうですね。伊豆市にはそれほど展示をするスペースがございませんで、まとまったこういう展覧会は10年に1ぺんくらいになると思います。まとまって見られる機会は少ないと思います。
A市長:これらの絵画は修善寺の郷土資料館に通常は展示保管されているものです。その郷土資料館では、10点ほどの作品を1カ月ごとに入れ替えをして展示しているということでありますが、今回のようにまとめて見る機会はなかなかない、というふうにご理解いただけたら、と思います。

Q記者:新井旅館とはどんな旅館か?
A学芸員:江戸時代からの老舗の旅館です。修善寺温泉の中でも有名な旅館です。

定例市長記者会見における質疑内容を秘書広報課広報担当でとりまとめて掲載しています。

記者発表資料

平塚市
担当 美術館 学芸担当 江口
電話 0463-35-2111
 

友好都市提携特別記念展 伊豆市コレクションによる 
天才たちの若き日―横山大観から速水御舟まで―を開催


 平塚市美術館では、今年2月友好都市提携した伊豆市所蔵のコレクションを紹介する友好都市提携記念特別展として「伊豆市コレクションによる天才たちの若き日―横山大観から速水御舟まで」を開催いたします。
 伊豆市所蔵の日本画コレクションの中心は、修善寺温泉の新井(あらい)旅館(伊豆市修善寺970)の三代目主人・相原寛太郎(かんたろう)・(雅名 沐芳(もくほう))(1875-1945年)氏によって収集されたものです。明治の日本画家・石井鼎湖(いしいていこ)に日本画を学んだ相原氏は、東京で勉学を修め、家業を継ぎますが、美術への関心捨てがたく、横山大観ら多くの日本画家と交友。さらに、若い日本画家たちを積極的に支援した人物として知られています。
 また、彼が支援したのは明治末から大正にかけてで、のちに再興日本美術院で中核をなす俊英たち―今村紫紅(いまむらしこう)・小林古径(こばやしこけい)・安田靫彦(やすだゆきひこ)・前田青邨(まえだせいそん)・速水御舟(はやみぎょしゅう)など―でした。中でも安田靫彦との関わりは強く、病気療養のため修善寺で暮らした明治40年頃に始まり、靫彦を通じて様々な画家と親交を深めていったのです。
 コレクションの特徴は、いまだ作風が確立する前の作品が多い点にあります。模索の時期にあった作品は、各作家からイメージする画風とは異なる点もあります。しかし、のちに大成する画家の若き日の作品は、将来を予感させる精巧なテクニックと迫力あるエネルギーに満ち、大変魅力に富むものです。
 紫紅や靫彦、青邨は、後年小田原や大磯、鎌倉など湘南地域に居をかまえ、平塚市美術館にとってもゆかりの作家です。2市の友好都市提携の記念として、近代日本画を代表する作家たちを紹介します。

 

友好都市提携特別記念展 伊豆市コレクションによる天才たちの若き日―横山大観から速水御舟まで


会期      平成25年10月12日(土)~11月24日(日) 39日間

開館時間  午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで)

休館日    月曜日 ただし、10月14日(月曜日・祝日)、11月4日(月・休)は開館。10月15日(火)は休館

主催      平塚市美術館

特別協力 伊豆市

協賛   神奈川中央交通株式会社


会場
 平塚市美術館
 〒254-0073 神奈川県平塚市西八幡1-3-3
 Tel 0463-35-2111 Fax 0463-35-2741
 JR東京駅から東海道線で約1時間。JR平塚駅より徒歩20分。または平塚駅東改札口(北口)より、神奈川中央交通バス4番乗り場乗車「美術館入口」または「日産車体前」下車。無料駐車場70台。
 市美術館ウェブへのリンク


出品作品 計64点
  音声ガイドによる解説を実施します。


観覧料
 一般800(640)円、高大生500(400)円
 20名以上の団体料金 一般640円、高大生400円

  • 学生以下、毎週土曜日の高校生は無料。市内の小・中学校全生徒、近隣市町小学校の全生徒へ展覧会ちらしを配布します。
  • 各種障がい者手帳の交付をうけた方と付添1名は無料
  • 65歳以上で、平塚市民の方は無料、市外在住の方は団体料金
  • 伊豆市民特別割引 一般500円、高大生無料

 

関連事業 

講演会「天才たちの若き日」(申込不要、先着順)
 講師 草薙奈津子(当館館長)
 10月27日(日)午後2時~3時30分 ミュージアムホール

学芸員によるギャラリートーク (申込不要、要観覧券)
 10月19日(土)、11月10日(日) 午後2時~2時40分 展示室2

同時開催 藤山貴司展―闇と光の交錯 その彷徨と回顧― 9月21日(土)から12月1日まで(日)


文化ゾーン3館連携事業
 平塚市博物館
 地質展示「南からきた伊豆半島」(伊豆半島の地層から見つかるサンゴ礁の生物の化石を紹介します)
 場所 2階情報コーナー 期間:10月12日(土)~11月24日(日)

 ろばたばなし「伊豆の民話」(民家のいろりばたで伊豆に伝わる昔話を語ります)
 場所 1階相模の家 日時:10月27日(日)、11月10日(日) 午後1時20分から、3時から、各回30分程度

 平塚市中央図書館
 伊豆市・友好都市提携記念 友好都市を知る
 資料展示(伊豆を中心とした友好都市に関連する図書などを展示します)
 期間 10月1日(火)~11月30日(土) 場所:貸出室、参考室、こども室

 映画会(伊豆市・花巻市などに関連する映画を上映します)
 日時 10月6日、20日、27日、11月10日、17日の各日曜日 午後2時から
 場所 中央図書館3階ホール
  詳細については、各館へお問い合わせください。