4月定例市長記者会見 平塚市民病院新館で外来診療開始

平成28年4月27日

平塚市民病院新館で外来診療開始
平塚市側の説明


落合克宏市長: 

 平成25年度に着工いたしました平塚市民病院の新館での外来診療を、来る5月6日から開始をいたします。
 お手元にお配りいたしました、この新館竣工内覧会のパンフレットを開いていただき、開いていただきますとフロアマップがございますで、これを見ていただきながら聞いていていただければありがたいと思います。
 新館の主な特徴としましては、1階に救急センターとして、ストレッチャー7台が収容できる処置室、それから高度な処置ができる蘇生室、救急センター用の診察室を備えておりまして、救急専任医が5人おりまして、これが迅速に対応します。
 平成27年度の救急搬送件数は7027件でありまして、平成26年度より1000件増加をしているところでございます。
 続いて、2階の手術室は現在より1室増えた8室となっております。そして、3階には救急病棟と集中治療室を設けて、手術後のケアを行います。
 5階には、新生児集中治療室のNICUやGCUを備えた産科、小児科の病棟を各20床設け、小児・周産期センターとして安心して産み育てることを支える施設になっております。5階ですので、晴れた日には、病室からの眺望も大変素晴らしいものとなっています。
 建物としては、耐震性を高めるため、免震構造を採用しており、屋上には、ヘリコプターの離着陸場を設け、患者搬送に利用できるようになっています。
 それから1階の外来まわりを広くいたしまして、大規模災害時の傷病者受入れスペース、これを確保しているところでございます。
 なお、自家発電装置につきましては、地下ですとか低層階に配置することではなく、6階に配置しているところでございます。
 外来でありますが、地下から2階までの3フロアとしており、複数の外来診療科に1つの受付を設置するブロック受付方式として、スタッフの効率化を図り、診察室とスタッフ通路を壁で仕切ることによって、患者のプライバシーに配慮した構造になっています。
 以上が新館の主な特徴です。
 なお、新館の概要、総工事費、市民病院整備事業の経緯及び今後のスケジュールは資料のとおりですので、ご覧をいただきたいと思います。 
 説明は以上ですが、会見終了後、みなさまには見学をしていただきながら、担当の方から具体的な説明をさせていただきますので、よろしくお願いいたします。また、本日は今年4月1日に就任いたしました、諸角強英(もろずみきょうえい)病院事業管理者から、皆さまにご挨拶を申し上げたいと思います。

病院事業管理者:4月1日に別所前管理者の後任として参りました諸角と申します。まず最初の大切な仕事は、新館を立ち上げることだと思っているので、どうぞみなさんよろしくお願いします。

 

質疑内容の要旨


Q記者:今後のスケジュールで、本館の改修や南館の解体とあるが、その後どうなるのか?
A改築推進室長:本館は改修して、そのまま使います。
A市長:今でいう北棟はそのまま、つなげて残します。
A改築推進室長:南館は解体です。
   
Q記者:跡地はどうするのか?
A改築推進室長:跡地は広場というか、オープンスペースになります。

Q記者:白色の館内が特徴で、無機質だと感じた。最近の病院は変わってきて、癒しの空間、屋上に庭園を作ることはいいと思うが、例えばギャラリーを設けたりして、患者の心を癒す工夫が見られるが、そういうことはやらなかったのか?
A市長:患者さんに負担をかけない色彩、あとは(病床などから)外が見えるよう、窓を適宜配置して癒しを与えるような工夫をしています。4階のリハビリテーション室のところに庭園を設けたり、そういう工夫はしています。
A病院事務局長:ただ今ギャラリーというお話がありましたけど、今、新館の方への移行を全職員こちらの方に注力していますので、そういうことは今後検討してまいります。

Q記者:新館が完成し、市長として最も期待する部分、込める思いは?
A市長:前の建物につきましては、先ほどお話ししたとおり、特に南館につきましては耐震性の問題がありましたので、それを改修することによって、地域の核となる病院として、市民の皆さん、地域の皆さんの医療、安心・安全をしっかり支えることができるようになったのは、一番大きな意義があると思います。その中で、わたくしはずっと総合計画などにも盛り込んできましたけれども、子ども・子育て、この辺につきましても、この当病院も充実してもらいたいという意味を込めて、小児・周産期センターを設置し、子どもを産んで育てていく、そういう場所が大変少なくなっておりますので、このエリアの子ども・子育て、出産から育てていくまでの安心・安全をしっかり支えることができる病院ができたのではないかなと、平塚市の中で子どもを育てる、子育て世代から選ばれるまちとして、公的な病院が持てたのではないかなと期待しているところです。

Q記者:全国的にも非常に珍しい機器の導入はあるか?
A病院事務局長:リニアック(放射線治療装置)の件ですけど、病院の稼働に併せてリニアックの方も記載されていますが、この地下のリニアック室に、今年度中には稼働につなげていきたいと思っております。大きなものとしてはそれぐらいです。
A市長:今までにも320列のCTを入れてきたりしています。医療的には高度な医療は引き続きしっかり対応していきたい。これまで(機器が)古かったですので、新館の完成に併せて入れ替えを進めているところです。

Q記者:資料の中に数字がいろいろ出てくるが、今までの病院と比べて増減が分からない。増加したのは手術室が8室になったということで、あとはほとんど変わらないのか?
A病院長:救急センターに関して現行は仮設で狭いところでやっています。ここで蘇生室に相当するのが1室。それから処置室に匹敵するのが3床程度、経過観察が6床です。それが今度は、非常に大きな蘇生室が3室できて、それから処置室が7床、そしてウオークインの患者を診る診察室が5室、ですから数的に言いましても単に数字だけの問題だけではなく、広さもかなり広くなります。それから、NICUに関してですが、今回NICU3床、GCU8床となっていますが、現行ではそれらをひっくるめて、NICUと称する部屋で8床、ですから3床分は増えておりますし、スペース的には相当な広さになっています。産科病棟20床となっていますが、現行は産婦人科として30数床。それを独立させます。小児科も今は4東病棟で40床ぐらい全体でありますが、成人も入っています。今後は小児科単独で20床あります。これに関しては現行が12床に相当するので、8床増えます。そこまで必要かなと思っていましたが、この4月からの状況をみると近隣の小児科が減っていることもあり、満床状態で推移しています。満床というか20床以上の患者さんが入院しています。ちょうど適切な床数だったのかなと思っています。

Q記者:想定患者数に対する医療従事者の充足について、課題や問題はあるか?
A病院長:医師数に関しては、私のイメージしている数には達しておりません。個別の問題もあります。麻酔科とか呼吸器内科とか、個別のフロアを置いておくにしても、総数を見ると足りないと思います。看護師も、もちろんそうでして、開設の時から、集中治療室は看護師と患者の割合が2対1の看護基準で診ると、特定集中治療室になりますが、4対1程度の看護配置となっています。それから救急病棟にしても、本来置きたいところから、数十人程度足らないと思っています。

Q記者:数十人足りないと思うのは医師と看護師どちらか?
A病院長:看護師をイメージした数字です。

Q記者:医師では不足していると思うのは何人くらいか。
A病院長:私のイメージでは30人くらい足りないと思います。

Q記者:看護師不足の数十人というのは、20~30人か、40~50人か?
A病院長:私のイメージでは、当座50~60人ぐらいです。

Q記者:希望総定数は本来、何人か?
A病院長:わたくし自身は、この規模の病院を作ったら400人以上の看護師が必要だと思います。現行の看護師は360人で、実働340人くらいです。

 

その他の質問


落合克宏市長:

 私から熊本地震に対する本市の対応について、ご報告をさせていただきます。
 まずは、熊本地震によりまして、被災された皆様に心からお見舞いを申し上げます。いまだに余震が続いておりまして、不安な日々を過ごしていると思いますが、本市として、できる限りの支援をしてまいりたいと考えております。
 さて、現時点での対応についてご報告をさせていただきます。
 南阿蘇村への災害見舞金については、先ほど、記者発表をさせていただきましたけれども、東海大学阿蘇キャンパスのある南阿蘇村へ、260万円を指定口座に送金させていただきます。
 次に応急危険度判定士の職員につきましては、神奈川県からの要請に基づき、応急危険度判定士の資格を持った平塚市職員4名を被災地に派遣しております。
 派遣期間は4月25日から29日まで、現地で判定するのは26日から28日の3日間になります。
 次に、児童の受け入れですが、熊本市で被災され、親族のいる、平塚に来ているお子さんが、4月下旬から体験入学で、市内の小学校に通っております。今後も避難された児童につきましては、受け入れができるような体制を進めてまいります。
 義援金についてです。義援金は4月18日から、本館1階受付や豊原分庁舎など、計31か所に義援金箱を設置し、4月25日までに45万2486円集まり、送金する予定です。そのほか、平塚競輪場など競輪開催の時にも、募金箱を設置しています。
 また、公営住宅の一時的提供といたしまして、県が一括して取りまとめ、県営・市町村営住宅を無償提供する予定です。平塚市の場合は万田貝塚住宅3戸を提供いたします。
 今後も、状況に応じまして支援をしていきます。本市の熊本地震に対する対応の説明は以上でございます。


Q記者:体験入学は何人ぐらい。
A市長:おひとりです。

Q記者:小学生?
A市長:はい。

Q記者:その後、そういう反応は。
A市長:まだ今のところは聞いておりません。

 

定例市長記者会見における質疑内容を秘書広報課広報担当でとりまとめて掲載しています。

記者発表資料

平塚市
担当 平塚市民病院 改築推進室 二之宮
電話 0463-32-0015 内線5337
 

平塚市民病院新館で外来診療開始

                                
 平成25年度に着工した平塚市民病院(南原1-19-1、諸角強英 病院事業管理者)の新館での外来診療を5月6日から開始します。
 

新館の特徴

  • 1階に、救急センターとして、ストレッチャー7台を収容できる処置室、緊急手術ができる蘇生室(3室)、救急センター用の診察室(5室)を備え、3階に救急病棟20床ICU・CCU(集中治療室)10床を設置しました。
  • 5階は、NICU(新生児集中治療室)3床、GCU(集中治療後の新生児等の専用治療室)8床の他、産科病棟20床、小児科病棟20床を設置し、小児・周産期センターとして稼動します。
  • 手術室は今までの7室から1室増やして8室となり、心臓血管外科、整形外科、脳外科、鏡視下等高度な手術にも対応しています。
  • 耐震性を高めるため、免震構造を採用し、大地震時も医療行為が継続できます。
  • 屋上にヘリコプター離着陸場を設置し、患者搬送機能を向上させました。また、1階外来待合まわりを広くして、傷病者の受入れスペースを確保しています。
  • 外来は、地下から2階までの3フロアで、複数の外来診療科に1つの受け付けを設置する、ブロック受付方式を採用しています。スタッフ数の効率化を図るとともに、スタッフ廊下と診察室を間仕壁で仕切ることで患者プライバシーを重視した配置です。
 

新館の建築概要

構造   鉄筋コンクリート造(免震構造)地上6階、地下1階
      
延床面積 18,527.47平方メートル(渡り廊下の鉄骨造地上2階地下1階を含む)
地下1階
 外来(循環器内科、心臓血管外科、乳腺外科、産婦人科、眼科)、生理検査室、レストラン、中央材料室、放射線診断科、放射線治療科

1階
 外来(皮膚科、形成外科、脳神経外科、神経内科、整形外科、小児科、精神科)、総合案内、中央待合(医事課、会計)、救急センター、防災センター

2階
 外来(内科、外科、呼吸器内科、呼吸器外科、消化器内科、消化器外科、総合診療科、血管外科、救急外科、耳鼻咽喉科、泌尿器科)、手術室、採血・採尿室、中央処置室、コンビニエンスストア

3階
 ICU・CCU(10床)、救急病棟(20床)、一般病棟(43床)

4階
 リハビリテ―ション室、外来化学療法室、人工透析室、一般病棟(43床)

5階
 陣痛室・分娩室、NICU(3床)・GCU(8床)、産科病棟(20床)、小児科病棟(20床)(病床数 計167床)

6階
 電気・機械室

屋上
 ヘリコプター離着陸場

本館との連絡 地下1階から5階までの各階通路でつながっています。

工事費  約86億1,800万円 (工事監理費及び設計意図伝達費を含む)
総工事費 約107億円
 

市民病院整備事業の経緯(棟名は旧名称を使用しています)

平成17年度    南棟の耐震診断
平成20年度    平塚市民病院将来構想策定
平成21~24年度 基本設計と実施設計を策定
平成23~24年度 仮設救急棟、保育所棟建設工事、オイルタンク等移設工事
 仮設管理棟(旧看護師宿舎)改修工事、仮設バスロータリー工事
平成24~25年度 既存棟(救急棟・管理棟・保育所)解体工事
平成25~27年度 新棟建設工事
 

今後のスケジュール

平成28年度 仮設救急棟解体
平成28~29年度 本館改修、南館解体
平成30年度 外構整備、グランドオープン予定