12月定例市長記者会見 「平塚市イクボス宣言企業登録制度」を創設

平成28年12月21日

「平塚市イクボス宣言企業登録制度」を創設

平塚市側の説明

落合克宏市長:
 会見に先立ちまして、今回が2016年、最後の記者会見となります。報道機関の皆様には、いろいろお世話になり、1年間本当にありがとうございました。
 今年一年を振り返ってみますと、4月に熊本地震があり、前震・本震という大災害になりました。
 8月のリオのオリンピックでは、平塚出身の穂積絵莉選手がテニスの女子ダブルスに出場したほか、東海大学のベイカー茉秋選手が柔道で金メダルを獲得するなど、多くの市民に夢と希望を与えてくださいました。
 本市におきましては、市民病院の新館や消防署神田出張所の新庁舎が完成いたしまして、安心・安全に暮らせるまちづくりを進めることができました。
 また秋には、大型商業施設の開業、またリトアニア共和国の2020東京オリンピック事前キャンプ地の決定など、市外、県外、そして海外から本市に多くの方が訪れるようになりました。
 本市といたしましては、シティプロモーションの取り組みをさらに進め、「選ばれるまち 住み続けるまち」の実現に向けて、引き続き、平塚市の魅力を発信していきたいと思っております。
 どうぞ今後ともよろしくお願いを申し上げます。

 それでは、本日の発表の説明に入らせていただきます。
 私は、今年4月にイクボス宣言をいたしまして、「選ばれるまち、住み続けるまち平塚」の実現に向けて、市内の企業や団体で「イクボス」が増えるように、積極的に働きかけをしております。
 その取組の一環として、ワーク・ライフ・バランスの実現とともに業績の向上に取り組んでいる企業等を登録する「平塚市イクボス宣言企業登録制度」を創設し、この度、11月8日にイクボス宣言をされました株式会社三興様を初めて登録いたしました。登録した企業は平塚市ウェブサイトなどで広く紹介し、企業等のイメージアップや人材確保、従業員のモチベーションアップ、業務の効率化などを後押しします。
 これからも登録企業を増やして、「選ばれるまち、住み続けるまち平塚」を目指します。
 本日は、株式会社三興 代表取締役社長の吉川裕之様に御出席いただいておりますので、吉川様から御挨拶を頂戴したいと思います。


株式会社三興 吉川裕之 代表取締役社長:
 株式会社三興の吉川と申します。地元平塚で37年、空調衛生設備、建築リフォームの会社を行っております。あと地域貢献で、地域のコミュニティールームとして、三興ギャラリー、三興カフェ、あと平塚のアスリートを応援する活動もさせていただいております。その中でも実際に今後を考えた上で、女性が活躍しなければと思い、女性採用を考えておりました。その中で、たくさんの応募がありまして、実際に聞いた話しとして、地元企業で受け入れる会社が少ないということを肌で感じました。その中で、自ら環境づくりを変えなくてはと思い、イクボスの取り組みをさせていただき、宣言をさせていただきました。その中で、市長のホームページや、新聞を見て、賛同することで、自ら宣言することによって、平塚に、企業に広がっていけばいいなと思っておりまして、今後もそのような活動を一緒にしていきたいと思っております。


落合克宏市長:
 ありがとうございました。
 なお、平成29年1月31日(火)までに応募のあった企業等が合同でイクボス宣言する場として、2月8日(水)に平塚市企業合同イクボス宣言式を開催することといたします。
 私からの説明は以上です。

 

質疑内容の要旨


Q記者:子どもの急な発熱などで会社を休まなくてはならないときに、それを担保する仕組みはあるか。
A三興:私も4歳、10歳の子どもがいまして、女子社員もいまして、いろんなパターンの社員がございます。アスリートも(社員として)いまして、アスリートは昼間、平塚で練習して、それから出社します。主婦は5時半に帰り、残業はしません。逆にアスリートは、5時半以降、遅い時間でも(構わない)ということで、採っておりまして、現在、ライン(SNS)などのツールがありますので、社員みんなで共有するツールを使いまして、急きょ、子どもが病院に(行くことに)なり、(会社に)行けませんとなったときに、みんなで助け合う仕組みを作っております。


Q記者:それを始めたのはいつか。
A三興:宣言してから、社員からやってみたいという声を受けて、最近スタートしました。


Q記者:11月8日か。
A三興:そうです。宣言したあとです。


Q記者:運用開始して1か月経ったが、どうか。
A三興:みんなでコミュニケーションをとるようになり、会社がさらに明るい雰囲気になりました。


Q記者:実務的、作業的には(どうか)。
A三興:効率が良くなって、自然とコミュニケーションが、自分が指示をするのではなくて、社員から率先して 、動きやすいようにコミュニケーションが生まれました。


Q記者:社員数と男女比は。
A三興:社員は10人で、男女はちょうど5人、5人です。


Q記者:イクボス宣言の対象は10人か。
A三興:そうです。


Q記者:イクボス宣言はどういう形で宣言したのか。
A三興:社内で宣言文を社長自ら読み上げて、経営理念と一緒ですが、これをみんなでやっていこうと掲げさせていただきました。


Q記者:不都合、デメリットを感じたことは。
A三興:自分自身が変わるチャンスと思いました。これをきっかけに何か変るチャンスが起こるなと(思い)、マイナスは捉えないで前に進んでという形でやっています。何か問題があれば、逆にその都度話し合う環境を作らなくてはと考えています。


Q記者:共有ツールとはSNSか。
A三興:ラインです。反応(返信)すると続かないと思うので、誰かがあげたら既読でいいよというルール決めを、ラフな感じでさせていただいております。


Q記者:返信はしないということか。
A三興:返信をしないで、返信すると、誰かが(返信)しなかったとなるので、みんなで見ようよ、ということです。


Q記者:市が(イクボス宣言企業に)登録したのはいつか。
A人権・男女共同参画課長:昨日、12月20日です。


Q記者:市長がイクボス宣言してから、取り組んでいることは。
A市長:職員に対して働き方と生活のバランスを、どういう風にとれるか。担当部、担当課に指示をさせていただきました。仕事をどういう風に進めると休みが取れやすい環境にするか庁内に発信をしていくという努力をしております。私自身も時間が取れたら、そういう点を考えていきたいなと努力をさせていただきます。


Q記者:創業年と年商は。
A三興:年商は3億5千万円。今、37年目になります。


Q記者:女性採用はいつからか。
A三興:本格的に始めたのは3年前からです。私が社長になった3年前からです。


Q記者:もともと残業は多いのか、そうではないのか。
A三興:初めは多かったですが、それではいけないと思い、時間配分を考え、変わっていきました。


Q記者:そうすると基本は9時、5時か。
A三興:8時半から5時半です。


Q記者:イクボス宣言で残業を減らすとか目標はあるか。
A三興:8時半から5時半を守ることと、アスリートもおり、午後から出社の形もとっております。そうすると5時半以降も7時でもとなっております。メンバー構成をうまく組み合わせるようにしています。


Q記者:10人の仕事内容は。
A三興:経理、女性の営業、事務作業、一つにこだわらずに、10人の規模なので経理をやりながら電話をとりながらというケースも出てきます。


Q記者:宣言しても結果的には、(休暇の)フォローをできる人がいないとか、ほかの人には代えられないとか、誰かが残業しないと支えられないというケースもあると思うが、具体的にどのようにやっていくのか。
A三興:チームプレーだと思っています。補欠じゃないですが、2番手がいると考え、両方できるようなメンバー構成を育てることなどして経営を考えています。


Q記者:10人の中でフォローできる人を増やしていくということか。
A三興:そうです。スキルアップしながら。


Q記者:アスリートとは。
A三興:平塚のビーチバレー選手です。午前中に練習してきて、午後は勤務です。東京オリンピックを目指している選手が来ています。これも地域貢献だと思っています。所属の選手として、これもイクボス宣言と同時に採用いたしました。


Q記者:男子選手か。
A三興:女性です。


Q記者:仕事時間をずらす勤務を採用しているのか。
A三興:アスリートは朝練習して、午後出社。選手も雨が降ると練習ができないので、そういう場合は朝から来てもいいよという形をとっております。


Q記者:その女性だけ、夜8時までか。
A三興:お金のベースもあるので、働く時間を多くということで、8時の時もあります。


Q記者:社長の年齢は。
A三興:42歳です。


Q記者:(市長が)イクボスをしたあとの(市の)育休などの取得状況は。
A市長:年間休暇については、(年度途中なので)統計が出ていませんが、夏季休暇は期間を多くとるような数字は出ています。


Q記者:数字は出るか。
A人権・男女共同参画課長:育休は集計ができておりませんが、28年に申請している男性がいると聞いています。


Q記者:何人か。
A人権・男女共同参画課長:1人です。


Q記者:イクボスは介護も入るのか。
A市長:入ります。


Q記者:(介護で)申請している人はいるか。
A人権・男女共同参画課長:確認してご報告します。(平成27年度は9人、平成28年度は12月21日時点で30人です)

 

定例市長記者会見における質疑内容を秘書広報課広報担当でとりまとめて掲載しています。

記者発表資料

平塚市
担当 人権・男女共同参画課 人権・男女共同参画担当 岩田
電話 0463-21-9861
 

「平塚市イクボス宣言企業登録制度」を創設

 
 平塚市では、ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の両立)の実現と業績の向上に取り組んでいる企業等を登録する「平塚市イクボス宣言企業登録制度」を創設し、この度、株式会社三興を初めての登録企業として登録しました。
 登録した企業は平塚市ウェブサイトなどで広く紹介し、企業等のイメージアップや人材の確保、従業員のモチベーションアップ、業務の効率化などを後押しします。これからも登録企業を増やし、「働きやすいまち・働きたくなるまち ひらつか」を目指します。
 

イクボス

 職場で共に働く部下・スタッフのワーク・ライフ・バランスを考え、その人のキャリアと人生を応援しながら、組織の業績も結果を出しつつ、自らも仕事と私生活を楽しむことができる上司(経営者・管理職)のこと。
 

平塚市イクボス宣言企業登録制度の概略

  • 平塚市内に本社、事業所等を置く企業・団体
  • 企業等の代表者がイクボス宣言を行っていること。
  • 従業員を雇用する企業等においては、労働基準法、男女雇用機会均等法、育児・介護休業法、女性活躍推進法等の関係法令を遵守するとともに、それら法令に適合した就業規則等を整備していること。
  • 平塚市の男女共同参画社会の実現に向けて協力ができること。
  • 登録を希望する企業等は、申込書に必要事項を記入し、関係書類を市に提出すること。
     
     

登録企業の概要

 株式会社 三興
  代表取締役社長 吉川裕之(よしかわ ひろゆき)氏
  事業内容 冷暖房・空調、給排水・衛生設備、土木・建築、リフォーム全般、温室・農園芸設備全般
  従業員 10人
  住所 平塚市平塚2-1-11