市長コラム

 市長が市政などに関する思いをつづった「市長コラム」を、広報ひらつか第3金曜日号に掲載しています。
 広報ひらつかに掲載した「市長コラム」の内容をご紹介します。

平成30年(2018年)5月

新たな挑戦クラウドファンディング

  • 平成15年の火星観察会の様子 平成15年には400人以上詰め掛けた火星観察会も
 私の幼い頃は市内にある自宅からも満天の星が仰げ、流れ星を探しては願い事を唱えたものでした。この夏は15年ぶりに火星が地球に大接近するそうです。宇宙の不思議に心ときめかす子どもたちが夜空を見上げることでしょう。

 博物館では、火星大接近に合わせ、特別展や観察会を開催します。しかし、昭和50年代に購入した天体望遠鏡の老朽化や参加者の増加が見込まれる観察会での台数不足から、夏までに新しい天体望遠鏡を購入することにしました。

 財源確保には、インターネットで不特定多数の方から資金を調達する「クラウドファンディング」という手法を活用しています。目標金額は購入費用の半額の100万円。事業の知名度が上がるだけでなく、将来にわたって役立つ物品の購入という目的に共感を得られると考え、この手法を採用することにしました。

 少子高齢化の進展で社会保障費が増える一方、大幅な税収増は難しく、本市の財政状況は厳しくなるばかり。そこで将来に備え、民間活力の導入や行政の効率化など、行財政改革に取り組んでいます。

 今回、本市で初めて導入したクラウドファンディングは、ある意味で「挑戦」です。事業自体に魅力がないと、賛同を得られず、目標金額を達成できません。それでも試みるのは、事業を、行政サービスを受ける側の視点で見直し、経営的な感覚で磨き上げる機会になると考えたからです。

 その結果、事業の質を高められれば、本市ならではの魅力の創出にもつながるはず。今後は、クラウドファンディングを他分野にも展開できないか検討していきます。

 天体望遠鏡購入のクラウドファンディングには、5月11日までに55万円が集まっています。私の願いは、子どもたちが未来に夢を持てる平塚にすること。その実現のため、七夕のまちとして星に願いをかけながら、知恵と力を出し合って新たな挑戦を続けてまいります。
 

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