目標5障がい児支援の提供体制の整備等                   国の基本指針は、次のとおりです。 児童発達支援センターを中核とした重層的な地域支援体制の構築を目指すため、令和8年度末までに、児童発達支援センターを各市町村に少なくとも1カ所以上設置することを基本とする。また、障害児の地域社会への参加・包容(インクルージョン)を推進するため、各市町村又は各圏域に設置された児童発達支援センターや地域の障害児通所支援事業所等が保育所等訪問支援等を活用しながら、令和8年度末までに、全ての市町村において、障害児の地域社会への参加・包容(インクルージョン)を推進する体制を構築することを基本とする。 重症心身障害児が身近な地域で支援を受けられるように、令和8年度末までに、主に重症心身障害児を支援する児童発達支援事業所及び放課後等デイサービス事業所を各市町村に少なくとも1カ所以上確保することを基本とする。 医療的ケア児等が適切な支援を受けられるように、令和8年度末までに、各都道府県及び各市町村において、保健、医療、障害福祉、保育、教育等の関係機関等が連携を図るための協議の場を設けるとともに、医療的ケア児等に関するコーディネーターを配置することを基本とする。 発達障害者等の早期発見・早期支援には、発達障害者等及びその家族等への支援が重要であることから、各市町村において、保護者等が子どもの発達障害の特性を理解し、必要な知識や方法を身につけ、適切な対応ができるよう、ペアレントプログラムやペアレントトレーニング等の発達障害者等及びその家族等に対する支援体制を構築することが重要である。 平塚市は、目標5 障がい児支援の提供体制の整備等を達成するため、次のとおり成果目標を定めて取り組んでいきます。 重層的な地域支援体制の構築を目指すための児童発達支援センターの設置及び障害児の地域社会への参加・包容(インクルージョン)の推進 主に重症心身障害児を支援する児童発達支援事業所及び放課後等デイサービス事業所の確保 医療的ケア児等支援のための関係機関の協議の場の設置及びコーディネーターの配置 発達障害者等及び家族等への支援体制の確保 重層的な地域支援体制の構築を目指すための児童発達支援センターの設置及び障害児の地域社会への参加・包容(インクルージョン)の推進 【現状】 平塚市には、児童発達支援センターが1か所設置されています。また、保育所等訪問支援を実施する事業所が3か所あります。 【成果目標1】 児童発達支援センターが中核となり、適切な発達支援の提供を行うとともに、障がい児の地域社会への参加・包容(インクルージョン)を推進する体制を構築するように促します。 主に重症心身障害児を支援する児童発達支援事業所及び放課後等デイサービス事業所の確保 【現状】 平塚市では、主に重症心身障害児を支援する児童発達支援事業所はありませんが、利用可能な児童発達支援事業所が1か所あります。また、主に重症心身障害児を支援する放課後等デイサービス事業所が1か所あり、利用可能な放課後等デイサービス事業所が2か所以上あります。 【成果目標2】 今後も、これらの事業所を有効活用するとともに、必要に応じて、新規に主に重症心身障害児を支援する児童発達支援事業所のサービス開始を促します。 医療的ケア児等支援のための関係機関の協議の場の設置及びコーディネーターの配置 【現状】 平塚市では、医療的ケア児等が身近な地域で必要な支援を受けられるよう、保健、医療、障がい福祉、保育、教育等からなる協議の場を、自立支援協議会のこども部会の中で医療的ケア児支援分科会として設置しています。また、医療的ケア児等コーディネーターを3名配置しています。 【成果目標3】 今後も、市や県の関係機関、民間事業所や保護者代表を交えて情報共有や意見交換等を行い、必要に応じて医療機関も含めたケース検討会議を実施していきます。また、医療的ケア児等コーディネーターを中心に、医療、保健、福祉、教育等の関係機関が連携し、医療的ケア児等とその家族等への支援を進めていきます。 発達障害者等及び家族等への支援体制の確保 【現状】 平塚市では、主に発達障がい児の保護者を対象にペアレントトレーニングを実施しています。また、保育所や幼稚園、学校や事業所等の子どもや保護者の支援に携わる職員を対象に、ペアレントトレーニングと同じ内容を「ティーチャーズトレーニング」として、実施しています。 【成果目標4】 今後も、関係機関向けの勉強会を実施し、発達障がい者等及びその家族等に対する支援体制の強化を図っていきます。 自立支援協議会のこども部会を通じて、障がい児支援の提供体制の整備等を推進していきます。このこども部会に関する活動指標は、次のとおりです。 こども部会の各分科会に関する年間スケジュール想定は、次のとおりです。 未就学児分科会 分科会を年2回開催 学齢時分科会 代表者会を年5回程度、研修会を適宜開催 医療的ケア児支援分科会 分科会を年2回、個別会議等を適宜開催 移送サービス分科会 随時開催 各分科会のほか、医療的ケア児等の支援に係る関係機関等の情報共有、保護者ニーズの把握・地域課題の共有、医療的ケア児等の支援の取組状況の共有等を目的として、コーディネーター連絡会その他個別会議等を実施します。 こども部会の組織図 障がい児支援の提供体制を確保するため、障害児通所支援の必要なサービス量等の確保に努めます。 サービスの内容 児童発達支援とは、心身の発達に気がかりな点や何らかの課題、遅れ、障がいのある子どもに療育活動を行うサービスです。 現状の分析 サービスを利用する障がい児数が増加したことにより利用量も増加しています。 今後も、障がい児数が増加すると思われることや、早期療育の考え方の普及により、保護者からの利用ニーズが多くなると思われることから、サービス利用量が増加するものと見込んでいます。 活動指標 市内の事業所の利用を中心とした対応により、サービス量の確保に努めます。 サービスの内容 放課後等デイサービスとは、放課後や長期休暇中において、生活能力向上のための訓練や各種プログラム、レクリエーションを提供することにより、障がい児の自立を促進し、放課後の居場所づくりを行うサービスです。 現状の分析 サービスを利用する障がい児数が増加したことにより利用量も増加しています。 今後も、障がい児数が増加すると思われることや、保護者からの利用ニーズが多くなると思われることから、サービスの利用量が増加するものと見込んでいます。 活動指標 市内の事業所の利用を中心とした対応により、サービス量の確保に努めます。 サービスの内容 保育所等訪問支援とは、保育所等を訪問し、障がい児や保育所などのスタッフに対し、集団生活に適応するための専門的な支援を行うサービスです。 現状の分析 サービスを利用する障がい児数が増加したことにより利用量も増加傾向にあります。今後も、障がい児数が増加していることや、障がい児の地域社会への参加・包容の考え方が浸透していくことから利用量が増加するものと見込んでいます。 活動指標 市内の事業所を中心とした対応により、サービス量の確保に努めます。 サービスの内容 居宅訪問型児童発達支援とは、重度の障がい等の状態にある障がい児で、通所支援を利用するために外出することが著しく困難な障がい児の居宅を訪問して発達支援を行うサービスです。 現状の分析 市内におけるサービス提供事業所はありませんが、近隣市の状況を踏まえた上で利用量を見込みました。 活動指標 支援を必要とする対象者やニーズを把握し、必要により市内の事業所のサービス開始を促します。 医療的ケア児等コーディネーターの内容 医療的ケア児等コーディネーターとは、日常生活を営むために医療を要する状態にある障がい児や重症心身障害児等が、地域で安心して暮らしていけるよう、必要な支援を総合調整する者で医療的ケア児等とその家族に対し、サービスを紹介し、関係機関につなぐ目的で配置されます。 活動指標 自立支援協議会のこども部会の中に医療的ケア児支援分科会として協議の場を設置し、医療的ケア児等コーディネーターを3名配置しています。このコーディネーター配置数を維持し、医療的ケア児等及びその家族等への適切な支援を図ります。 ペアレントトレーニングの内容 ペアレントトレーニングとは、子どもへの肯定的な働き掛けを学び、保護者や養育者の関わり方や心理的ストレスの改善、子どもの適切な行動の促進と不適切な行動の改善を目的としたプログラムです。 活動指標 主に発達障がい児の保護者を対象にペアレントトレーニングを毎年2回実施しています。今後も、ペアレントトレーニングを実施し、発達障がい等をもつ家族等への支援を図ります。 ペアレントメンターの内容 ペアレントメンターとは、自らも発達障がいのある子どもの子育てを経験し、かつ相談支援に関する一定のトレーニングを受けた親等を指します。ペアレントメンターは、同じような発達障がいのある子どもをもつ親等に対して、地域資源についての情報を提供したり、体験談を話したりすることで共感的な支援を行います。 活動指標 平塚市では、同じような発達障がい等のある子どもをもつ家族等に対し、共感的に悩みを聞き、情報提供などの支援を行うペアレントメンターが17名います。今後も、ペアレントメンターを確保し、発達障がい等をもつ家族等への支援を図ります。 ピアサポートの内容 ピアサポートとは、同じような共通項と対等性をもつ人同士の支え合いを表す言葉です。ピアサポート活動は、障がいや疾病などに関する経験等を通じた者同士のつながりの場を提供する活動をいいます。 活動指標 平塚市では、未就学児から学齢児までの保護者が日常の事を話せるサロン的な場として、「きらきらサロン」を実施しています。今後も、「きらきらサロン」を実施し、発達障がい等をもつ家族等への支援を図ります。 サービスの内容 障害児相談支援とは、サービスを利用する障がい児に対し、心身の状況やサービス利用に関する意向等を勘案した上で事業者や関係機関等との連絡調整を行い、障害児支援利用計画の作成及びモニタリングを行うサービスです。 現状の分析 児童福祉法により、障害児通所支援サービス等を利用する全ての児童について、障害児相談支援利用計画を作成することになっています。サービスを利用する障がい児が増加したことにより利用数も増加しています。今後も、障がい児数が増加していくことや、保護者からの障害児通所支援サービス等の利用ニーズが多くなると思われることから、サービス利用者数の増加を見込んでいます。 活動指標 相談支援事業所と連携を図りながら、こどもの状況や保護者のニーズに即したサービス計画の作成及びモニタリングの実施が行われるよう支援します。