アカウミガメの赤ちゃん12年ぶりに確認 平塚海岸でウミガメふ化
平成20年8月29日
平塚市
担当 博物館 学芸担当 松本
電話 0463-33-5111
アカウミガメの赤ちゃん12年ぶりに確認
平塚海岸でウミガメふ化
130個の卵のうち、100匹が海に帰ったと推定
相模湾に面した平塚海岸の砂浜で(平塚市袖ケ浜)ウミガメの産卵とふ化が確認されました。同海岸でのアカウミガメの産卵・ふ化が確認されたのは1996年以来12年ぶり。
新江ノ島水族館と県平塚土木事務所、平塚市は6月にウミガメの産卵を確認。その後、「子ガメが海に帰ったような足跡がある」と市民から連絡があり、場所と状況から6月に産卵された卵がかえった可能性が高いと推測しています。
子ガメの巣からの脱出は数日に渡ることがあるので数日間の間隔を開け、本日(8月29日)産卵場所の砂を掘ってふ化の状況を確認しました。その結果、約100個の卵の殻と約30個の未ふ化卵を確認しました。脱出の遅れた子ガメも2匹確認し、脱出の時期に達していると判断したため、海に放しました。
平塚海岸(平塚市袖ヶ浜)におけるアカウミガメの産卵・ふ化の経過
6月17日(火)
市民から「ウミガメの産卵の跡を目撃した」との情報提供を受け、新江ノ島水族館の研究者により、ウミガメの産卵を確認。
8月17日(日)
市民から「子ガメが海に帰っていったと考えられる足跡(20本)を発見した」と博物館に連絡。
状況から、上記の卵がふ化し、子ガメが脱出したものと考えられる。
8月29日(金)
新江ノ島水族館の研究グループが産卵場所を掘削(約50cm)し、ふ化状態(ふ化率)を確認。
生存している子ガメ(何らかの事情で、ふ化が遅れたか、脱出が遅れたものと考えられる)を2個体発見。
脱出の時期に達していると判断し、無事の成長を祈って海に放流。
調査の際に確認した、卵の殻などは平塚市博物館に保管。
- ふ化した卵(殻) 103個 (直径約3.5cm・白)
- 未ふ化の卵 31個
- 生きていた個体 2匹 (体長約7cm)
- ふ化率 76.9パーセント
- 場所 平塚海岸 (平塚市袖ケ浜)