市の取り組みについて市民の実態を探る 平成20年度平塚市住民実態調査の結果公表

平成20年11月17日

 
平塚市
担当 企画課 企画調整・統計担当 加藤
直通 0463-21-8797
 
 

市の取り組みについて市民の実態を探る
平成20年度平塚市住民実態調査の結果公表
今年度テーマ
自治会・町内会をはじめとする地域組織の活動 平塚市まちづくり条例

 
 
 平塚市は、住民の実態調査に関する条例(昭和42年条例第28号)に基づき、毎年度(国勢調査実施年を除く)テーマを定めて調べています。今回は「自治会・町内会をはじめとする地域組織の活動」「平塚市まちづくり条例」の2つの取り組みについて、市民の意識を調査し、今後の施策を進める上で必要な資料・情報を収集しました。
 

調査事項

  • 回答者自身に関する項目
性別 年齢 職業 居住年数
 
  • 調査内容に関する事項
「自治会・町内会をはじめとする地域組織の活動」
「平塚市まちづくり条例」について
 

調査の概要

  • 調査対象  満20歳以上の平塚市民
  • 標本数  3000
  • 抽出方法  住民基本台帳から等間隔に無作為抽出
  • 調査区域  平塚市全域
  • 調査方法  郵送方式(料金受取人払いの返信用封筒を添えて郵送)
  • 調査期日  平成20年7月1日
 

調査票の配布及び回収結果

  • 調査票配布数  3000件
  • 有効回収数   1451件(男性604件、女性831件、不詳16件)
  • 有効回収率   48.4%
 
結果の公表
広報ひらつか(11月15日号)や市ホームページなどで公表

結果の考察

                                                   

自治会・町内会をはじめとする地域組織の活動

 
  • 隣近所づきあいが希薄化 問2
 
 「ふだん隣近所の人と、どの程度の付き合いをしているか」では、「会ったらあいさつをする」が53.7%、「立ち話をする」が29.4%となっており、「お互いに訪問し合う」の5.4%と合わせると、何らかの付き合いをしている方は88.5%にのぼっています。
 しかし、過去の住民実態調査から同様の設問に対する回答を抽出してみると、隣近所の人と何らかの付き合い(あいさつを含む)をしている人の割合は、昭和53年は99%、昭和56年は97%、そして平成13年は94.8%と推移しており、隣近所付き合いが希薄化していることが読み取れます。
 
  • 自治会に入っている理由―「当たり前と思うから」「情報が得られるから」 問3-1
 
 「自治会(町内会)に加入しているか」について、「はい」と回答した方(86.5%)に加入の理由を聞いたところ、「加入するのは当たり前と思うから」が25.7%、「親の代から加入していたから」が8.3%あり、これらを合わせた34.0%の方は、自治会等への加入が地域生活を送る上で当然の前提と考えていることがわかります。(加入前提型)
 また、加入の理由として「地域での支えあい、助け合いが必要と思うから」が20.2%、「近所の人々と親睦が深められるから」が11.0%で、合わせて31.2%の方が自治会に支え合いや親睦を求めて加入しています。(支え合い・親睦希求型)
 さらには、「回覧板などから情報(ごみ収集、自主防災、公民館など)が得られるから」(情報希求型)が25.3%、「地域を住みよくするために役立ちたいから」(ボランティア・自己実現型)が7.1%となっています。
 
  • 自治会未加入の理由―「時間がないから」「情報がないから」 問3-3
 
 「自治会(町内会)に加入しているか」の設問に「いいえ」と回答した方(8.4%)に「加入していない理由」を聞いたところ、「自治会(町内会)の活動に参加する時間がないから」が18.0%のほかに、「活動がよくわからないから」(13.3%)、「加入することの必要性や利点を感じないから」(13.7%)、「加入方法がわからないから」(12.5%)を理由とする加入者していない方の割合が合わせて39.5%となり、自治会(町内会)に関する情報が不足している現状が明らかになりました。今後は、情報を発信するためのホームページを主体的に開設する自治会(町内会)が増加し、地域での情報共有が進むように、地域ポータルサイト構築に向けた検討を行っていきます。
 
  • 「参加している・参加したい地域活動」のベスト3―「ごみの分別活動」「交流・親睦を図る活動」「地区公民館活動」 問4
 
 自治会(町内会)をはじめとする地域団体等が行うそれぞれの地域活動について、「知っている」と回答した割合が全般的に大きく、地域活動に対する認識は高くなっています。
 また、それぞれの地域活動への参加意向についても、「運営に関わっている・関わりたい」あるいは「参加している・参加したい」と回答している方の割合は大きくなっており、参加意向の強い活動のベスト3は、「(1)ごみの分別活動(69.3%)」「(4)交流・親睦を図る活動(52.9%)」「地区公民館活動(47.4%)」となっています。
 自治会(町内会)をはじめとする地域団体の担い手不足が言われて久しいが、このような参加意欲を持つ住民をどのような方法で地域活動に参加してもらうか、各地域においてもよりよい地域活動のための検討の際には、この調査結果を活用してもらえるよう情報共有に努めていきます。
 
  • 地域活動への参加のきっかけ 問5-1
 
「地域活動に参加したきっかけは何か」については、「PTAや子ども会等の活動を通して」が24.7%、「自治会(町内会)の活動を通して」が38.9%となっており、実際の地域団体の活動を通しての(地域団体の一員となって)参加が6割を超えています。(組織の構成員として参加が契機)
また一方で、「チラシやポスターなどの広報を見て」が9.2%、「友人や知人を通して」が8.2%、「実際の活動や行事を見て(5.1%)」など、活動に関する情報を得て、主体的に参加したことがきっかけとなった人の割合も2割ほどになっています。(個人としての参加が契機)
 「個人としての参加」を支えているのは情報であり、自治会(町内会)の未加入の理由に「情報不足」が関係していたように、今後は地域における情報の共有が、地域と市が取り組むべき重要課題となることがわかります。
 
  • 地域活動で活かすことができる、活かしたいと思うこと 問6
 
 「地域活動で活かすことができる、又は活かしたいと思うこと」については、「文化活動・スポーツ等の指導」が15.3%、「保育・子育て」が13.1%、「パソコンの技術」が12.1%となっており、その他の8分野の割合も比較的偏りがなく(9.8%~3.5%)、地域活動の担い手が潜在化していることがわかります。
 今後、これらの市民の力は、市総合計画の基本目標の一つである『<支え合うコミュニティ>子育て、長寿を楽しみ、安心していきいきと暮らせるまち』の実現にむけての原動力となることが期待されます。
 

結果の考察

 

平塚市まちづくり条例

 
  • 条例の認知度の低さ 問1
 
 『あなたは「平塚市まちづくり条例」を知っていますか』では、半数近くの47.1%の方が「知らない」と回答し、まちづくり条例のPR不足が明らかになりました。また、40%を超える方が「条例の名前は知っているが、内容はわからない」とも回答しており、これらをあわせた9割近くの方が条例の内容がわからない結果となっています。こうした点を改善するため、今後より一層のきめ細かな情報提供など、周知の方法を工夫する必要があることがわかります。
 
  • 地区まちづくりへの参加 問2-1
 
 『あなたは身近な地区の特性を生かした「地区まちづくり計画」として、開発や建築などのルールづくりを行ってみたいと思いますか』では、「どちらともいえない」を回答した方が57.0%と最も多く、「行いたい」「行いたくない」を回答した方がほぼ同数の17%の結果となりました。このことは、問2-2の結果からも開発や建築などのルールづくりに対し、潜在的な関心が高いことが伺える結果となりました。
 
  • 地域のまちづくりに参加できない理由―「時間がないから」「内容や参加の方法がわからないから」 問2-2
 
 次に『問2-1で「2行いたくない、又は、3どちらともいえない」を選んだ理由をお聞きします』では、「地域のまちづくりに参加する時間がないから」が40.9%と最も多く、次いで「地域のまちづくりの内容や必要性がわからないから」が22.6%、「地域のまちづくりへの参加の方法がわからないから」が20.7%と続いています。地域のまちづくりに対し、興味や関心があることが伺えるものの、まちづくりの内容や参加の方法がわからないといった傾向が伺えます。
 
  • 市に望む支援―「活動の情報提供」「きっかけの提供」 問3
 
 『あなたは身近な地区の計画づくりや実践活動を行う際、市にどのような支援を望みますか』では、「活動の情報提供」が25.5%で最も多く、次いで「参加するきっかけの提供」が22.5%と続いています。まちづくり条例の周知を図るとともに市民がまちづくり活動を行う際には、市がそれらの活動に対する情報提供や活動に参加するきっかけづくり等、幅広い支援をさらに検討していく必要があることがわかります。