平成22年 年頭市長記者会見

平成22年1月4日

新年によせて

 
 
大藏市長: 
 皆様、明けましておめでとうございます。昨年はいろいろとお世話になりました。今年もよろしくお願い申し上げます。
 全国各地では、北国をはじめ吹雪いているというニュースが届いていますが、私たちが住むこの地域では、3が日とも青空が望め、真っ白な富士山を仰ぐことができました。こういう地の利に存在する平塚市であるということを最大限に生かしてこれは、平塚市の貴重な財産であると捉えていろいろな分野に生かすことができたらいいな、と考えた今年の幕開けでした。
 世の中全体がデフレが厳しく、平塚市政にとりましても厳しい時代を迎えました。歳入、市民税ということで考えますと、厳しいといわれていた平成21年度と比べて、法人市民税に加え、個人市民税も落ち込むということが見込まれ、21年度当初予算額より16億円減るという情況です。平成20年度予算対比で見ると38億円市税が減収するという情況にあります。私たちはこの数字の厳しさを全職員が共有してその中で私たちは市民にとって市民が求める市政をどう展開していくか、そこにしっかりと知恵と英知を結集しなければならない年だと思っております。
 つまり、これまでの仕事をこれまでどおりやる、これまでの事業をそのまま継続するということではとても成り行かない平塚市の財政状況である、ということをみんなで共有しあおうというのがこの年頭、職員に話をしたばかりでございます。
 これまでの事業をしっかりと分かった上で、継続するのか、見直すのか、一時凍結なのか、将来へ向けての廃止をするのかということをしっかりと結論を出す、というのが迫られている情況でございます。
 その中ではありますが、明るい展望も開けております。子育て支援ということでは、多くの方に望まれていました、子育て支援施設を2か所立ち上げることができました。
 また、保育所では、通勤に便利な平塚駅前に開設するという計画ができました。少しでも働く母親父親が安心して職場に行けるように、また、子どもたちが子どもたち同士の中で成長して行けるような子育て施設、子育て支援に力を入れて参りたい、と思っています。
 そして、4月には4館構想の最後のひとつ、西部福祉会館がオープンすることが決まりました。ここでは、障がい者や高齢者、そして子育て支援といった福祉全般について学びあったり、相談ができたり実践体験ができたりするような場として、また、その中核としての機能を果たせるようにしていきたいと考えています。
 それから今年度、もう一つうれしいニュースとしては、4月から「花アグリ」がオープンすることです。これは県立の「花菜ガーデン」を取り囲むようにして、平塚市とJA湘南と地域が一体となって農業情報と農業体験の場を提供し、平塚で収穫されたものをそこで手にすることができるような場として成功裏に導いていきたいと考えています。
 これは、平塚市単独ではなく、県との協働でもあり、農業者との協力、協働の産物として運営していくことが大切です。平塚市として観光地化できたらよいな、とも考えています。海に面しないところ、富士山を望めない地域の方々からすれば、丹沢山系、大山の眺望もとても素敵な場所で四季折々の花や果樹が楽しめる場所となりますので、お出かけいただいて穏やかな気持ちでお楽しみいただけるようになると思っています。
 また、地域の特産物でもあるいちごが収穫できる場所が何箇所も設定されていますので、ぜひ湘南の地、平塚で風景を楽しみながら農業と、花と食べ物を満喫していただけるそんな観光地になればと思っていますので県内外に広くPRしていきたいと思っています。
 そして市民との関係では、終始一貫して言い続けていることですが、行政と市民、市民団体、そして地域が協働してその協働力を高めて、地域の課題を解決できるような、協働力に成長させていきたいと思っております。
 国は盛んに地方分権といっています。地域主権というのがマニフェストの中でも具体的にどうするのか、国から出される前に私たちは地域の方との話し合いを進めている地区もいくつか現れてきていますので地域自治としての仕組みづくりをモデルとして一つか二つか形に表せるように最大の努力をして参りたいと思っています。そのためには、市民との信頼関係とりわけそういうことに取り組む地域の住民との信頼関係がきちんと出来上がらなくてはならないので情報は提供し、かつその情報は共有して納得をいただけるように職員が市民団体、市民と真摯に向き合ってきちんと話し合いをしてそういう仕組みを作り上げていく年にしたいと考えています。
 「多くのことを考えてただ一言を出せ」ということわざがありますが、いろいろ思いあっても、厳しい背景がまたある、という情況ですが、一つでも二つでも今申し上げたことを実現できる年にしていきたいというのが年頭に当たってお話したいことです。