平塚市民病院の医療事故に係る賠償金支払い 9月市議会定例会に議案提出

平成22年8月18日

平塚市
担当 平塚市民病院 医事課入院担当 田丸
電話 0463-32-0015 内線2132
 

平塚市民病院の医療事故に係る賠償金支払い
9月市議会定例会に議案提出

 
 平塚市は、平塚市民病院で平成21年2月に発生した医療事故について、患者と示談するため、9月市議会定例会に賠償金の支払いに係る議案を提出します。
 
示談の相手方  藤沢市在住、女性(62歳)

賠償の金額   2954080円
 

事故概要

入院日  平成21年2月17日(手術のため入院)

発生日時 平成21年2月18日 午後5:40ごろ

発生場所 平塚市民病院
 

賠償の理由

 平塚市民病院において、上記患者に対し超音波メスを用いた子宮頸部円錐切除手術を施行した際に、手術部位に近接する膣及び膀胱に熱傷による損傷を起こした。直ちに修復し、手術を終了したが、平成21年2月27日に膀胱から膣への尿もれが認められ、膀胱膣瘻と診断した。
 熱傷による欠損部位の回復を待つため、カテーテルを挿入して経過観察し、4月6日に膀胱膣瘻閉鎖手術を施行したが、微量の尿もれが継続した。術後は、発熱及び炎症等もなく、全身状態は安定していたため、5月19日退院し、外来通院で経過観察として自然閉鎖を待つこととした。
 その後、経過観察を続けたが、尿もれが継続したため、主治医の紹介により、済生会横浜市東部病院において、10月9日に再度の膀胱膣瘻閉鎖手術を行った後、外来通院により経過観察した結果、平成22年4月15日に治癒が確認された。
 患者からは、手術後の長期にわたる入院及び通院のため、就労不能となった期間の休業補償と通院交通費、衛生材料購入費等の補てんを求められた。
 平塚市民病院ではこの対応を協議した結果、超音波メスによる他臓器損傷は、経膣手術時に起こり得る合併症であるが、器具の特性・危険性を理解し、慎重に手術を行ったものの損傷を与える結果となり、長期の治療期間を要したことによる精神的苦痛を考慮し、賠償金を支払うこととしたものである。