病院機能評価の認定を取得

平成18年9月14日

平塚市

担当  平塚市民病院 病院総務課 庶務担当 瀬戸

電話  0463-32-0015 内線3197

 

病院機能評価の認定を取得

 

 平塚市民病院(平塚市南原1-19-1、石山直巳病院長)は、第三者機関の財団法人日本医療機能評価機構(千代田区神田駿河台3-11、坪井栄孝理事長)の病院機能評価を受け、8月21日付で認定され、9月12日に認定証が届きました。この認定により、社会からの病院医療に対する信頼を向上させることができる効果が期待されるとともに、審査結果等を踏まえ、更に改善に取り組むことで医療の質の向上と患者サービスにつながることとなります。

病院機能評価

 医療機関が質の高い医療を効率的に提供するためには、医療機関の自らの努力が最も重要であり、そのために医療機関が自らの機能を評価する自己評価が実施されています。さらに、効果的なものとするためには、第三者による評価が実施されています。

 医療機関の機能を学術的観点から中立的な立場で評価し、明らかとなった問題点の改善を支援する第三者機関として、財団法人 日本医療機能評価機構が平成7年から活動しています。機能を評価の基準も時の経過と共に改定され、平成17年7月から、バージョン5での審査となっています。

 

平塚市民病院の経過

  1. 平成17年2月 バージョン5での病院機能評価を申し込み 他の病院の受審状況の情報等を参考に、機能評価に沿った各種委員会の開催や設置・施設の改善を実施
  2. 同年10月末  病院機能評価書面審査調査票を提出
  3. 平成18年1月  訪問審査(3日間) 評価機構から委嘱された評価調査者7名(リーダー1名・診療部門2名・看護部門2名・事務部門2名)により、書類の点検、合同面接、各病棟・各部署への訪問調査など計532項目の審査が実施されました。
  4. 4月  審査の結果、改善要望事項2項目と留意事項1項目の指摘があり、認定 保留となりました。指摘内容は、訪問審査時の講評においても話があった部分であり、審査結果を受け取った時点では、既に概ね改善されていたため、再審査を申し込みました。
  5. 8月21日 認定
  6. 9月12日 認定証受理

 

審査結果の公表

 財団法人 日本医療機能評価機構のホームページの認定病院一覧に掲載され、後日審査結果内容等も掲載される予定となっています。

 

その他
 バージョン5で認定されている近隣の公立病院は厚木市立病院と藤沢市民病院です。

 病院機能評価の詳細については、下記のとおり。 

 

病院機能評価

 

財団法人 日本医療機能評価機構

 

 国民の医療に対する信頼を揺るぎないものとし、その質の一層の向上を図るために、病院を始めとする医療機関の機能を学術的観点から中立的な立場で評価し、その結果明らかとなった問題点の改善を支援する第三者機関として、設立されました。

 そして医療機関の第三者評価を行い、医療機関が質の高い医療サービスを提供していくための支援を行うことを目的とし平成7年より活動をしている。

 時の経過とともに、円滑で質の高い審査を行うために審査内容を改定しており、平成17年7月からはバージョン5で審査をおこなっています。

 

評価受審病院数

 全国では9,000超える病院のうち、2006年8月21日現在2,164の病院が認定をされています。(現在認定されている病院は、5年後に改めてその時のバージョンで更新の審査を受けることとなります。)

 神奈川県内では、89の病院で認定されており、市内では、平塚共済病院・研水会平塚病院が認定されています。

 

実施による効果と利点

  1. 改善すべき問題点が明瞭になります  病院機能についての体系的な審査により、優れている点とともに改善すべき問題点が評点と評価所見により具体的に示されますので、病院の現状を客観的に把握することができます。
  2. 評価を受けるための準備が改善のきっかけとなります  書面審査調査票の作成過程で自己評価等により訪問審査に向けた準備を進めることそのものが、医療の質の向上と効果的なサービスの改善につながります。
  3. 効果的で具体的な改善目標が設定できます  改善すべき問題点には、早急に取り組むべき課題から解決が困難な問題までさまざまですが、評価を受けることにより効果の上がる具体的な改善目標を設定することが可能となります。
  4. 職員の自覚により院内の改善意欲が向上します  第三者から指摘されることにより問題点について共通した認識をもつことができ、職員全体の改善意欲が向上して主体的な取り組みが期待できます。
  5. 改善に向けて的確な取り組みが可能となります  審査結果報告書には問題点が指摘されるとともに、その改善の方向も示されています。 
  6. 病院医療に対する信頼が向上します  問題点の改善に努め成果を上げている病院には、認定証が発行されます。それを院内に掲示したり、内外に広報したりすること等により、社会からの病院医療に対する信頼を向上させることができます。

 

機能評価手順

 

1「受審病院説明会」 「書面審査」「訪問審査」

 評価は、「書面審査」と「訪問審査」から構成されています。書面審査は、病院が所定の調査票に記入・回答します。訪問審査は、第三者の立場で複数の評価調査者(サーベイヤー)が病院を訪問して、それぞれの専門的な見地から中立的・客観的な判断・評価します。

2「書面審査」を事前に実施

 書面審査が先に実施され、その分析結果を事前の参考資料として訪問審査が行われます。書面審査は、「病院機能の現況調査」と「自己評価調査」から構成されています。「病院機能の現況調査」は、受審時の病院の病床数、診療科、スッタフ、施設などの調査です。「自己評価調査」は、病院の責任者が、体系的に準備された所定の質問票に回答します。

3「訪問審査」

 訪問審査は、病院機能を客観的に評価・判定する手法の研修をうけ評価機構から委嘱されたサーベイヤーが、病院を訪問して「訪問審査調査票」に基づき所定の項目について審査するものです。複数のサーベイヤーがチームとなって審査を行います。 

 訪問審査当日は、まず病院の基本的事項や全般的問題についてサーベイヤー全員が管理者等との面接を行い、その後それぞれの専門領域についての面接と病院の各部署の訪問調査を行います。 これらを受けて所定の評価項目について審査を行います。 

 訪問後にサーベイヤーは合議のための会議をもち、各自の評価結果を持ち寄って検討を加えます。 サーベイヤーの中の取りまとめ責任者が、その検討結果を踏まえて「審査結果報告書案」を評価機構に提出します。 

 書面審査が先に実施され、その分析結果を事前の参考資料として訪問審査が行われます。

4「審査結果報告書」は評価委員会が承認

 評価機構は提出された報告書案を点検・確認し、「評価部会」に諮ります。 

「評価部会」、「特別審査員会議」での詳細な検討を経て、最終的には「評価委員会」において審査結果が承認されることになります。

 

主な評価項目

  1. 病院組織の運営と地域における役割  病院の基本方針と中・長期計画や病院全体の管理体制、情報管理機能の整備、地域の保健・医療・福祉施設との連携等について評価します。
  2. 患者の権利と安全の確保の体制  患者の権利の尊重や患者に十分な説明をし、同意を得る体制の確立、患者の安全確保の体制等について評価します。
  3. 療養環境と患者サービス  来院者への接遇と案内、患者・家族の医療相談の体制やプライバシー確保への配慮、療養環境の整備体制等について評価します。
  4. 医療提供の組織と運営  診療、看護、コメディカル、手術・麻酔、救急、診療録管理や外来など、院内の各部門の組織運営を「人員・施設設備」「教育」「運営・手順」「業務改善の仕組み」といった面から評価します。
  5. 医療の質と安全のためのケアプロセス  病棟における医療の方針と責任体制、入院診療の計画的対応、患者に関する情報の収集と伝達、評価と計画、ケアの実施、ケアプロセスにおける感染対策、診療・看護の記録、病棟での環境と薬剤・機器の管理について評価します。
  6. 病院運営管理の合理性  人事管理、財務・経営管理、施設設備管理等の合理性と適切性や、訴訟等への適切な対応等について評価します。
  • 病院機能評価の認定証の写真