年頭市長記者会見

平成19年1月4日

平塚市側の説明

 

大蔵律子市長:

 

 皆さま新年あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。

 新しい年のスタートに当たりまして、2007年は「市民の力 輝く年に」を大きなテーマに掲げました。「市民の力 輝く年に」でございます。広報紙にも書かせていただきましたが、「人の知恵 地域に寄せて やさしさと 力強さの 響きあうまち」、そんなまちを目指してまいります。そのために、昨年、制定をいたしました自治基本条例と「さわやかで清潔なまちづくり条例」の2つの条例の周知と運用に努めてまいります。

 さまざまな分野におきまして自治の担い手である自治会やNPO、あるいは企業をはじめとする多様な市民がまちの将来を見据えた上で積極的にまちづくりにかかわったり、地域の課題に取り組んでいける、そんな仕組みあるいは機会を整えてまいる年にしたい。そんなふうに考えています。

 さて、私の任期は残り4か月になりました。世の中は大変速いスピードで動いておりますから、「まだ4か月ある」ととらえたいとも考えております。いろいろな課題を抱えている2007年でございますが、残り4か月精一杯励んでまいりたいと思っています。どうぞ今年が皆さま方にとりまして、ますますご繁栄の年でありますよう、心からご祈念申し上げまして、念頭のごあいさつに代えさせていただきます。

 

質疑内容の要旨

 

 

Q記者:自治基本条例ともう一つは何ですか?

A市長:さわやかで清潔なまちづくり条例。

 

Q記者:昨年のこの席で、まちづくりのルールが具体的に現れる年にしたいと話していたが、振り返ってどうですか?

A市長:昨年、ルールとしての自治基本条例をつくることができました。それから、まちづくりという点でいきますと、自治基本条例がまちづくりやその他もろもろの基の、自治のための基本的なルールを定めたものでございますが、具体的にまちをさわやかで清潔にしたい、一人一人の暮らし方、マナーという問題までルール化して多くの人の努力といいましょうか、力を合わせることでいいまちにしたい、ということで具体的に10月からは施行しておりますので、昨年申し上げたことが昨年果たすことができたと思っています。

 

Q記者:9時からの仕事初め式でもそういう話をしたんですか?

A市長:はい。仕事初め式では、もっと職員向けでございますので、地方分権が地方主権という本格的な動きになっていく時代に、中央から地方へという意味では、地方主権の時代が到来するというとらえ方の基で、これまでよりはもっと自治体の責任、使命が大きくなる、そのことをしっかりと認識した上で職務に励んでほしいという趣旨のことを話しました。

 

Q記者:地域の課題に取り組んでいく仕組みとは具体的には何か?

A市長:具体的な事例を皆さんの市民へお示しをする形で、各地域が自治のあるまちづくりをしていただきたいと考えていますが、今、具体に事例として掲げさせていただきますのが、1つは町内福祉村でございまして、福祉村を立ち上げるか立ち上げないかを含めて、地域の方々が寄り集まって協議をするという形ですし。「立ち上げよう、地域福祉の時代だね、自分たちでできることで支えあっていこう、行政にお任せしたり頼りにする時代ではなくなった」という認識をお持ちになった地域がどんなものを作り上げていくのか、というのも皆さんでワークショップを重ねながらやってまいりますので、今、町内福祉村が7か所立ち上がりましたが、600人のボランティアさんが常日頃かかわっていらっしゃいます。そんなことをご紹介するということもございますし、それから地域の問題であると同時に、平塚の観光資源にもしたいという思いで取り組んでいる金目まるごと博物館の取り組みなども、自治力のある地域づくりの一環としてご紹介をさせていただいています。そういうことを広げてきます。

 これまで取り組んできたことで例えば渋田川や河内川というところは川という地域資源を活かしましてアジサイの植栽をやったり、あるいは桜を植えて桜まつりをやったりと、地域がお祭りもつくりあげてきておりますので、それも自治力のある地域づくりの一環ととらえておりますので、全市民にそういう動きも紹介しているところです。

 

Q記者:町内福祉村とは地域の福祉を自分たちでしようということか?

A市長:そうです。公的な福祉という分野だけではなくて、もっと身近な支え合い、助け合いというのが個々人のレベルでできることが多いね、という発想から始まったものでございまして、中にはゴミ捨てのお手伝いだったり、電気の電球を取り替えるというお手伝いだったり、あるいは寄り集まってお昼を一緒になって食べるとか、お話、おしゃべり会を設けるサロン的なものからさまざまでございます。あるいは、子育て中のお母さんが小さな子どもを連れてきて、高齢者と触れ合うというようなこともあちこちで執り行われています。

 

Q記者:それはいつからですか?

A市長:いま、申し上げましたような、地域住民が立ち上げるかどうかも考えてというのは15年から、ボランティアを募集してやっていますが、前市長の時に立ち上がったものもございます。地域の民生委員を中心にそこではやってきておりました。最近ではボランティアさんもたくさんございますし、求めも、「こんなことができるといいね」というのもたくさんございますので、全地区にコーディネーターを派遣しておりますので、コーディネーターを核にしながらボランティアさんが動きやすくなった、というのが現状でございます。

 

Q記者:先ほどあげたこと以外にやりたいことはないのか?

A市長:これまで作ってきた、例えば財政健全化策を具体的に前倒しでやっていきたい、ということでやってまいっておりますが、もっともっと計画にあげていることを、前倒しできることは積極的に取り組んでほしい、というふうに職員は申し上げているところです。総合計画がまだ議会で継続審議中でございますけれども、これから10年間のこのまちづくりの指針を示したものでございますので、いよいよとなった場合、具体的な実施計画がとても重要でございますので、その具現化という点で精力的に実施計画づくりに職員にはっぱをかけている状況です。

 

Q記者:総合計画が継続審議になっているが?

A市長:3年ばかりの準備期間を経て、市長になってすぐ総合計画の改訂の時期を迎えておりますから、基本構想から見直しをしますと、申し上げてまいりましたので、その構想をつくる段階からこれまでと違ってやはり、つくればいいというのではなくて、多くの方がかかわりながら、つくった後に参加・参画・協働するということが前提になってまいる時代だと私はとらえておりましたので、そういうために大変時間をかけてきました。パブリック・コメントもやったり、専門家の意見もお聞きしたり、議会も時間をかけてやったりしてまいりましたので、早い段階で通りたい、ご審議いたただいて成立させていただきたいというのが願いでございますから、そういう意味では、継続審議で議会も一生懸命考えているということは一方で評価しますけれども、もうちょっと早くスピードアップしてご審議いただくとありがたいとも思っています。

 

Q記者:4月の市長選挙の対応は?

A市長:近々皆さま方にきちんとご説明の場を設けたいと、ご案内にうかがいたいと思っております。その場できちんとご説明を申し上げさせていただきたいと思います。

 

Q記者:団塊の世代の退職がピークを迎える2007年問題について、平塚の場合はどうか?

A市長:全国的にやはり同じような現象が起こるだろうと思っていますが、一方では2007年問題と騒がれるほどのことはないんじゃないかというのが今日、マスコミでお書きになっている方もいた通り、即座にみんなが辞めるという状況でもないんじゃないかと私もとらえております。しかし、地元に定年退職をなさって多くのお帰りになった方々には、先ほど、場や仕組みを提供したいと申し上げました。そういうところに積極的にかかわっていただけるような働きかけをしてまいりたいと思っております。町内福祉村などがワークショップを重ねて非常にいい形で発足できたのは長年、企業でノウハウを蓄えてきた方々がそういう地域の問題にかかわってくださったことで弾みがついていると私はとらえておりますので、この2007年問題でも、地域の貴重な人的資源というとらえ方をして、その方々が能力を発揮できるような場を整理してまいりたいと思っています。

 

Q記者:繰り返しになるが、市長選挙の対応は?

A市長:そのご説明を近く皆さま方のところに申し上げにうかがいたいと思っています。

 

※定例市長記者会見における質疑内容を広報課広報担当でとりまとめて掲載しています。