真田・北金目遺跡群から鹿の絵画土器が出土

平成24年1月20日

平塚市
担当 社会教育課 文化財保護担当 上原
電話 0463-35-8124
 

真田・北金目遺跡群から鹿の絵画土器が出土

 

 鹿は今から約2100年前の弥生時代中期の壺に線刻されています。県内では6例目ですが、4頭も描かれているのは初めてです。平成22年度に調査した方形周溝墓の出土品を整理していたところ、昨年11月に破片の一部が確認されました。土器の接合作業を進めていくうちに、4頭の鹿が頭部を左にして壺の首の回りを文様のように回っていることがわかりました。土器は破片で高さ15.5センチメートルが残存しています。ヘラで描かれており、長い首の上に頭部が三角で表現され2本の角を持っています。
 弥生時代の西日本では土器や銅鐸などに鹿が比較的多く描かれ特別な動物として信仰されていました。その角が毎年生え換わることから、再生の象徴と考えられています。この土器は県内にも西からの再生観が入っていたことを示す貴重な資料です。
 報告書刊行のための接合や作図などの整理作業中ですが、今回、平塚市博物館で展示します。
 

出土場所 真田・北金目遺跡群59区
遺跡名  北金目塚越遺跡
調査原因 区画整理事業に伴う事前発掘調査
調査機関 平塚市真田・北金目遺跡調査会及び株式会社パスコ(写真提供)
調査年  平成22年度
 

展示

場所 平塚市博物館
日時 平成24年1月21日(土)~2月5日(日) 月曜日は休館
時間 午前9時~午後5時(入館は午後4時30分まで)
 

周溝墓

弥生時代から古墳時代前期にかけて造られた数メートルから十数メートルの範囲を溝で囲んだ墓。溝の囲み方の形状によって、四角の場合は方形周溝墓、丸の場合は円形周溝墓などと呼ばれる。

  • 絵画土器の写真
  • 展開図の写真
  • 位置図の写真