7月定例市長記者会見 平塚市地震防災マップ・津波ハザードマップが完成 いざという時の備えにご活用ください

平成24年7月26日

 

平塚市側の説明

 落合克宏市長:
  おはようございます。今日は3点お話しさせていただきたいと思います。まず1点目は、平塚市地震防災マップ・津波ハザードマップが完成についてです。平塚市地震防災マップ・津波ハザードマップは、平成21年3月に神奈川県が作成しました神奈川県地震被害想定調査報告書及び平成24年3月に神奈川県が公表しました津波浸水予測図を基礎資料として作成をいたしました。
 平塚市地震防災マップは、1923年、大正12年に発生した関東地震の再来型で、平均発生間隔が200年から400年と推定されております「南関東地震」が発生した際の揺れやすさ及び建物被害予測を表しました。
 平塚市津波ハザードマップ、これは本市に最大の浸水域をもたらします「慶長型地震」と最大の津波高をもたらします「元禄型関東地震と神縄・国府津-松田断層帯地震の連動地震」の2つの地震の浸水予測を重ね合わせて、最大となる浸水域を表しましたものでございます。
 平塚市地震防災マップ・津波ハザードマップは、本市に予測されます建物全壊率や津波の浸水予測などのほかに、防災の情報、それから水位変化の時系列グラフなどを掲載しています。
 市民の皆さまに避難所の把握それから避難経路の検証・検討など、地震・津波への備えに活用していただくため、作成しましたものです。
 概要といたしましては、大きさがA1判で4色カラー刷りでございます。主な記載内容ですが、地震発生のしくみ、室内の安全対策、家屋の安全対策、非常持出品、津波発生のしくみ、水位変化時系列グラフ、避難所、津波避難ビル等を表しております。
 内容の特徴でございます。地震防災マップは、50mのメッシュ、50m四方のマスの単位で震度分布、それから著しい被害を受ける建物の割合を表しています。
 津波ハザードマップにつきましては、2つの地震津波の浸水予測を重ね合わせまして、かつ浸水の深い値を採用して表しています。そして、念のため注意を喚起するためのバッファゾーンというものと、河川堤防の高さなどを表示しています。
 作成部数は130,000部でございます。
 配付先は市民各戸ということで、全戸配付、約110,000部でございます。8月3日から10日にかけまして全戸配布をさせていただきます。配れるところが公民館窓口、防災危機管理課窓口などでございます。そのほか、ホームページでも7月26日から電子データで公開させていただきたいと思います。転入されてこられる方にも市民課窓口でお渡しすることになります。
 

質疑内容の要旨

 

Q記者:浸水の深さの色分けで、浅いところが濃い色というのは、どういう考えからか?
A市長:私もちょっと気になりまして、作る時に担当部の方にも確認したんですが、県の津波浸水予測図の表し方がこういう色の使い方をしているそうです。ですから、県との整合を図ってこの色分けをしたということでございます。

Q記者:ほかの自治体もそうですか?
A防災危機管理部長:先ほど市長が申しましたように、県がこの色分けをしておりますので、市民の方々が県のを見て、これを見て誤解がないように同じ色彩で統一をさせていただきました。他の自治体はどう作っているか、確認はとれてございませんが、同じではないかと思っています。

Q記者:平塚は両サイドが危険と言われるが、避難場所など茅ヶ崎市と大磯町の情報を載せることはできないのか?
A防災危機管理課長:まずマップを作るに当たっての元からのデータ、マップデータは各市のエリアのデータで提供を受けていますので、茅ヶ崎市、大磯町のマップデータがないというところもありますし、なかなか他市のことまでお互い浸水域に触れたりすることは難しかったので、今回その部分にいろいろな情報を載せるために単色にしたということがあります。茅ヶ崎市さん、大磯町さんもそうですが、お互いのマップについては、例えば平塚ですと、相模川の左岸側の方については、茅ヶ崎市さんのマップについても参考に、ということでお配りますし、こちらからも茅ヶ崎市の方に提供します。大磯町についても、金目川右岸側については該当する方にマップを配っていたり、大磯町の場合は金目川左岸に高麗3丁目が入っているので、本市のマップを参考で提供したりと、具体の住民の方にはお互いのマップを配ることでカバーすると考えています。

Q記者:避難場所くらいは入っている方が親切ではないか?
A防災危機管理課長:避難場所だけは例えば、相模川左岸では中島中学校など、金目川右岸は大磯高校とか、場所だけはアイコンでは示してあります。

Q記者:津波防災マップではどの辺が一番被害が多そうか?注意を喚起するためのバッファゾーンとか堤防高は何か?このマップの特徴は何か?全壊率とはどう出しているのか?全壊率は40%よりも高いところはあるのか?
A市長:津波ハザードマップを見ていただきますと、どうしても川を遡上するところで(土地が)低くなっているところに浸水域が広がっているということでございます。先ほどもお話しましたけれども、浸水域の想定が広い地震、それと津波高が高い地震を組み合わせて、この地図に落としておりますので、見ていただくと分かりますように、また拡大図も表されていますように、相模川の入り口の部分、それから金目川の入り口の部分、このところがやはり大きい被害の想定がされます。それを元に、バッファゾーンというのが、地図を見ていただきますと、ピンクに色分けをしているところでございます。ここに説明を入れてありますけれども、予測の上では浸水はしないかもしれないけれども、不確実性を考慮して、浸水予測区域に隣接をし、幹線道路等で囲まれた地域において、河川を遡上する津波の高さと堤防の高さや整備状況、また、JR東海道線以南の位置状況などから、念のため浸水の注意を喚起する区域ということで、バッファゾーンというものを設定いたしました。
A防災危機管理部長:建物の全壊率というのは、メッシュ内の震度と、メッシュの中に建っている建物の建築年、構造、いわゆる1階か2階とか木造か鉄筋とかということで、倒れやすさをデータで計算しているわけです。それで表していますが、一応40%以上としています。もっと高いのもあるんです。計算すれば出ますが、それで例えばエリアの中で90%などは計算上出るんですが、それを表示することが、注意書きの中にもありますが、そのメッシュの中で、そういう古い建物が多くなると、丈夫な建物があっても90%という表示になってしまうわけです。そうしますと、そこの部分が非常に弱いのではないか、ということがありますので、(全壊率)40%以上ということで半分以上が倒壊の危険があるということを周知できればいいのではないか、と。要するに、10軒あって1棟の耐震が大丈夫というところは、残りの9棟で90%になるよという話になりますと、そのエリアの方に過度の不安などを与えるのではないか、ということで、40%以上を表示すれば、市民の方々に耐震対策を取っていただけるのではないか、という判断で40%以上を表示しています。
A防災危機管理課長:津波ハザードマップにおきましては、1つ特徴的なものとしましてはバッファゾーンを設定したということと、合わせてお手元津波ハザードマップの右側の半分から下辺りに、波の波形グラフを用意しました。慶長型と、2つの地震の連動型の2つの波形を入れています。これはなぜ入れたかというと、実は今回、神奈川県が県民に向けて発表した中では、最大津波型の到達時刻と言うことでは50分とか19分とか発表していますが、市民の方は例えば最大波が来るには1時間近く余裕があるかな、と安心してしまうと、津波はそういうことでは防げませんので、これら波形グラフを可視化することによって、例えば慶長型ですと、(地図の)そこにもありますように30分後くらいには2メートルくらいの津波が来ます、と。ということは最大波が来る前に危なくなる、最大波が行ったあともいきなり0になるのではなくて、その後も4メートルくらいの津波が繰り返し来ますと注意を促すことで、本市では採用した2つの波の水位変化をグラフ化したことを特徴と私たちは考えています。
 また2点目としまして、河川の堤防高を入れた理由ということなんですが、こちらとしましては、1つの目安として、現在、河川堤防も国や県において順次、改修工事なども行われていますが、現在の堤防高と津波の浸水深をみていただくことで、概ねの避難等を考えていただく時の目安にもなるかな、と入れてあります。例えば、浸水深が2メートルくらいであっても近くの堤防高が例えば6メートルとか9.4メートルとかそういうふうにあれば、最大クラスの津波であっても、河川内ではこれぐらいの浸水はするが、堤防は乗り越えてこないだろう、とか、また堤防が低いところにあっては、仮に浸水深として最大クラスの予測があったとしても万々が一、あくまでも予測には限界がありますので、今後、予測、また気象庁などで発表された想定津波高などの情報が出たときにご自分自身でも考えていただく目安として堤防の高さも入れたということになります。3点目としまして、津波と被害との関係のご質問もありましたが、実は津波浸水予測図は、あくまでも最大クラスの津波が来た時の浸水域と浸水深、つまり浸水する深さは神奈川県でも公表していますが、津波による被害想定ということは県で出していませんので、こちらでは浸水深イコールどれくらい被害が及ぶんですか、というご質問につきましては、津波による被害想定はでていませんので、回答できないということをご理解いただきたい。

Q記者:全壊率40%以上というのは、市全体でどれぐらいあるのか?
A防災危機管理課防災担当長:マップを作りました際に、この作業の中で、通知されました建物の総数に関しましては83,137棟でございます。この中で、建物の全壊総数としましては41,937棟となっています。40%以上の全壊率の件数は市内の全メッシュ数の32.8%です。

Q記者:全壊とは本当に全壊する建物なのか?全壊率と関係ないのか?
A防災危機管理課防災担当長:神奈川県の地震被害想定調査の中で、全壊あるいは倒壊の被害定義が区分されていまして、全壊につきましては柱ですとか梁あるいは壁が破壊されまして居住空間が欠損する、そういったものを指しております。いわゆるり災証明とかの区分で申しますと、損害額が時価の50%以上、これに該当するものが全壊と定義つけされています。

Q記者:それが4万あるということか?
A防災危機管理課防災担当長:はい。

Q記者:建物被害は前のマップではどうだったのか?
A防災危機管理部長:前のは、これほど詳しいものは使用してございませんでした。新たに作った分です。

Q記者:建物の揺れなどはきちんとしたメッシュでするのは初めてか?
A防災危機管理部長:細かい、50メートルのメッシュというのは初めてです。平成8年当時には防災マップでございますが、かなり大枠でしたので、それをさらに21年の県のデータに合わせて作ったということです。

Q記者:今回は被害想定などをきちんとつくったと?
A防災危機管理部長:はい。

Q記者:前回は建物の被害予想はあったのか?
A防災危機管理部長:ありません。

Q記者:被害予想マップは他市町村ではどうか?
A防災危機管理課長:近くですと茅ヶ崎市さんの方でも同じようなデータを元にしたマップ的なモノはあります。以前に、先ほど申しました平成8年のころは主に避難所はどこかという防災マップというマップでいろいろと各市町も用意したと思いますが、最近ではそうではなくて、危険な部分を知っていただいて対策を取っていただくということで、揺れ具合だとかを表示したり、建物被害がどれくらい出そうかということの情報提供のマップに変わってきておりますので、その中で、本市でも新たなマップを作るに当たっては、従前のような通常の地図に避難所が載っているような防災マップではなくて、具体の情報を提供しようということでお手元にある地震防災マップをつくったということです。

Q記者:元データは県のホームページなどで見られるのか?
A防災危機管理課長:はい。

Q記者:印刷物として配るのは初めてか?
A防災危機管理課長:平塚としては、これが初めてです

Q記者:津波予測マップで空白の所は建物がないから被害がないということか?
A市防災危機管理部長:そういうことです。
 

定例市長記者会見における質疑内容を広報・情報政策課広報担当でとりまとめて掲載しています。
 

記者発表資料


平塚市
担当 防災危機管理課防災担当 藤田
電話 0463-21-9734

平塚市地震防災マップ・津波ハザードマップが完成
いざという時の備えにご活用ください


 平塚市地震防災マップ・津波ハザードマップは、平成21年3月に神奈川県が作成した神奈川県地震被害想定調査報告書及び平成24年3月に神奈川県が公表した津波浸水予測図を基礎資料として作成しました。
 平塚市地震防災マップは、1923年(大正12年)に発生した関東地震の再来型で、平均発生間隔が200年から400年と推定される「南関東地震」が発生した際の揺れやすさ及び建物被害予測を表しました。
 平塚市津波ハザードマップは、本市に最大の浸水域をもたらす「慶長型地震」と最大の津波高をもたらす「元禄型関東地震と神縄・国府津-松田断層帯地震の連動地震」の2地震の浸水予測を重ね合わせて、最大となる浸水域を表しました。
 平塚市地震防災マップ・津波ハザードマップは、本市に予測される建物全壊率や津波の浸水予測などのほか、防災情報や水位変化の時系列グラフなどを掲載しています。
 市民の皆さまに避難所の把握や避難経路の検討など、地震・津波への備えに活用していただくため作成しました。
 

概要

形態 A1判両面4色カラー印刷(折り加工を施し、A4サイズにて配布)
図面縮尺:地震防災マップ   27,500分の1
津波ハザードマップ 12,000分の1(一部6,000分の1)
 

 

主な記載内容 

地震発生のしくみ、室内の安全対策、家屋の安全対策、非常持出品、津波発生のしくみ、水位変化時系列グラフ、避難所、津波避難ビル等
 

 

内容の特徴 

 地震防災マップは、50mメッシュ(50m四方のマス)単位で震度分布、著しい被害を受ける建物の割合を表しています。
 津波ハザードマップは、2つの地震津波の浸水予測を重ね合わせ、かつ浸水の深い値を採用して表しています。また、念のため注意を喚起するためのバッファゾーンと、河川堤防等の高さを表示しています。
 

作成部数

 130,000部
 

配付・配架先

  • 全戸配付(約110,000部 8月3日~10日予定)
  • 公民館窓口 
  • 防災危機管理課窓口

 

 

  • 平塚市ホームページでも、電子データにて公開します(7月26日公開予定)
  • 市民課窓口でも、8月中旬以降、市内転入者用に配布。