ミニチュア世界の扉を開く 魅惑のドールズハウス展を開催

平成24年9月26日


平塚市
担当 美術館 学芸担当 小池
電話 0463-35-2111
 

ミチュア世界の扉を開く
魅惑のドニールズハウス展を開催


 ドールズハウスは、西洋で生まれた美術工芸品で、建物や部屋を縮小し、ある時代の生活空間を正確に再現しています。日本では室町時代にあたる16世紀半ば、ドイツの貴族が娘のために作らせたという古い記録が残されています。
 この展覧会では、かつて英米の二大プライベート・コレクションであった、イギリスのヴィヴィアン・グリーン・コレクションとアメリカのモッツ・ミニチュア・コレクションから、歴史的・芸術的に貴重なドールズハウスを展示します。18世紀後半作のアンティークの名品《ハスケル・ハウス》や、モッツ家の人々が、住居を再現した「デモイン・バンガロー」は、家を四方向から覗きこめる珍しいタイプで、1932年当時の豊かなアメリカの暮らしを見ることができます。
この他にも、文豪トマス・ハーディの家や、ピーターラビットの作者ベアトリクス・ポターが住んだヒルトップ・ハウスなど、現在の優れたドールズハウス作家の作品を目にする貴重な機会ともなります。
 階上や部屋を超えて、生活空間全体を見渡せるドールズハウスは、実際には決して目にすることができない光景です。その非現実的ながらリアルな空間は、部屋を覗きこむ時、置かれた調度品が精巧であるほど、見る人の心を夢見心地にさせる不思議な迫力をもちます。見て・学び・愉しみ・遊べる、魅惑のドールズハウスの数々を、ぜひこの展覧会でご覧ください。

 

主催

      平塚市美術館
 

展覧会名

  ミニチュア世界の扉を開く 魅惑のドールズハウス展
 

会期

      平成24年10月6日(土) ~ 11月25 日(日) 44日間
 

時間

   午前9:30~午後5:00(入場は午後4:30まで)
 

休館日

    月曜日(10月8日月曜・祝日は開館、翌日休館)
 

場所 

        平塚市美術館(平塚市西八幡1-3-3)
     電話0463-35-2111 ファクス0463-35-2741
     URL http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/
     JR東京駅から東海道線で約1時間。JR平塚駅より徒歩20分。または平塚駅東改札口(北口)より神奈川中央交通
     バス4番乗り場乗車「美術館入口」または「日産車体前」下車。無料駐車場70台。
 

観覧料 

  一般700(560)円、高大生500(400)円

  • ()内は20名以上の団体料金
  • 中学生以下、毎週土曜日の高校生は無料
  • 各種障がい者手帳の交付をうけた方と付添1名は無料
  • 65歳以上で、平塚市民の方は無料、市外在住の方は団体料金

 

関連事業

       講演会「ドールズハウスの見どころ」
       日時:10月7 日(日) 午後 2:00 ~3:30
       講師:新美康明 氏(ドールズハウスジャパン代表)
       場所:ミュージアムホール 
       ※申込不要・先着150 名


       学芸員による展示解説
       日時:10月13日(土)、11月4日(日)
       各回 午後2:00~2:40
             担当学芸員によるギャラリートーク  
       ※申込不要・要観覧券
     

解説1 ドールズハウスとは?

 ヨーロッパで生まれた、建物や部屋を縮小し、ある時代の生活空間を正確に再現したミニチュア工芸品です。現在は、実物の12分の1の大きさが、国際的な基準となっており、ドールズハウスのドールズ(dolls ) とは、「人形」というより「小さな」という意味合いをもちます。
当時の人々が実際に使っていた家具調度もまた家の内部に設置され、実物そのままの精巧さは、小さいながらも、目を引きつける大きな迫力があります。
「作る」「見る」「集める」「遊ぶ」「学ぶ」など様々なスタンスで関われるドールズハウスは、欧米を中心に、また80年代以降は日本でも、多くの愛好者の広がりを見せています。

 

解説2 歴史と特徴~ドールズハウスは西洋の美術工芸品~

 古いものでは、16世紀半ばにドイツの貴族が、娘のために作らせたという記録が残されています。当時のギルド(職人組合)の規定では、職人が専門外のものを製作することができなかったため、たとえばミニチュアの家具は、家具職人自らがその技を傾けて手がけました。こうして高品質のものが提供された結果、ドールズハウスは見る人を驚嘆させる精巧さをもつ、美術工芸品の域に高められました。その所有はステータスシンボルとなり、上流階級は、こぞって制作を依頼し購入していきます。その価格は、屋敷一軒を買うのと変わらないほど高価なものでした。

 

同時開催

 「新収蔵品展」10月13日(土) ~12月24日(月・祝)