横山大観の富士展を開催

平成26年9月24日

 

平塚市側の説明

落合克宏市長:

 横山大観の富士展の前に、昨日、湘南ベルマーレがJ1への復帰を決めました。私も京都へ行きまして、選手の激励に参りましたが、見事な試合で結果を出してくれて、大変感激をしております。平塚市民もこれまで湘南ベルマーレを応援してまいりましたけれども、今後もホームタウン一体となって支援していきたいと思います。

 それでは、横山大観の富士展についてご説明します。記者発表資料「横山大観の富士展を開催」をご覧ください。
 平塚市美術館では、「横山大観の富士」展を10月11日から11月24日まで開催いたします。
 日本画の革新に取り組み、近代日本画の成立と発展に多大な影響を与えた横山大観は、1940年( 昭和15年) 頃から1958年(昭和33年)に没するまで、富士をモチーフとした作品を数多く描いたことで知られています。実際には、画業の初期・明治大正時代にも、富士の作品を制作していました。本展では、大観の描いた富士を一堂に集めまして、その画業を振り返ります。
 明治・大正期の富士は、鮮やかな色彩と明快な構図により、装飾的でおおらかな造形感覚を見ることができます。昭和初期以降は、前景にある山々や雲海をしたがえるようにして、そびえ立つ富士へと変わり、国威発揚のイメージを前面に出した威厳に満ちた作品を描きました。戦後になっても表現の工夫を怠らず情熱をそそぎ、富士の作品を描き続けたわけでございます。
 横山大観は、造形的な試みやモチーフに託す意味を変えながらも、生涯を通じて富士に対して格別の思いを寄せておりました。作家にとって特別な意味をもつ富士をテーマに、その画業をたどります。
 今回の展覧会には計54点の作品が出品され、平塚市美術館所蔵の不盡之高嶺(ふじのたかね)という作品も展示されます。
 展覧会の詳細については、お配りした資料やチラシをご覧いただきたいと思います。平塚市は「関東の富士見百景」に7地点が選ばれています。資料の裏面に「横山大観の富士展」に関連したイベントも記載しています。「写真展 平塚から見る富士山」も開催いたしますので、ぜひ皆様にも足を運んでいただきたいと思います。

 

質疑内容の要旨

Q記者:今回、初出展の作品や注目作品はありますか?
A美術館長:チラシに載せている作品が代表作です。初期の作品を含めますと、屏風の作品が全部で3点となりますので、54点といいましても、かなりの見ごたえがあると思います。また、「或る日の太平洋」という作品も、横山大観は作品を作るときに下図を描くというよりも、実際の作品を一度作っていって、気に入ったものを認めるというか、外に出すのですけれども、「或る日の太平洋」については、16点から17点ありまして、その中から5点をお借りして並べて展示します。この作品は晩年の代表作ですので、なかなか見ごたえがあると思っています。そして、横山大観は戦争中に富士山をたくさん描いていますが、明治28年から富士山を描き始めていまして、一番最初に描いたといわれている「武蔵野図」をはじめ、時代を追って展示をしていますので、横山大観の作風の変遷もご覧いただけるだろうと思います。


 

※定例市長記者会見における質疑内容を秘書広報課広報担当でとりまとめて掲載しています。

記者発表資料

平塚市
担当 美術館 学芸担当 江口
電話 0463-35-2111
 

横山大観の富士展を開催

 
 平塚市美術館では、「横山大観の富士」展を10月11日(土)から11月24日(月・振休)まで開催いたします。
 日本画の革新に取り組み、近代日本画の成立と発展に多大な影響を与えた横山大観は、1940( 昭和15) 年頃から1958(昭和33)年に没するまで、富士をモチーフとした作品を数多く描いたことで知られています。実際には、画業の初期・明治大正時代にも、富士の作品を制作していました。本展では、大観の描いた富士を一堂に集め、その画業を振り返ります。
 明治・大正期の富士は、琳派の研究をいかしたもので、鮮やかな色彩と明快な構図により、装飾的でおおらかな造形感覚を見ることができます。昭和初期以降は、前景にある山々や雲海をしたがえるようにして聳え立つ富士へと変わり、国威発揚のイメージを前面に出した威厳に満ちた作品を描きました。戦後になっても表現の工夫を怠らず情熱をそそぎ、富士の作品を描き続けたのです。
 横山大観は、造形的な試みやモチーフに託す意味を変えながらも、生涯を通じて富士に対して格別の思いを寄せていました。作家にとって特別な意味をもつ富士をテーマに、その画業をたどります。
 

横山大観の富士

 会期      平成26年10月11日(土)~11月24日(月曜・振替休日) 39日間
 開館時間  午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで)
 休館日    月曜日 ただし、ただし10月13日(月曜・祝日)、11月3日(月曜・祝日)、24日(月曜・振替休日)は開館、翌火曜日休館
 主催      平塚市美術館
 特別協力 公益財団法人横山大観記念館、横浜ゴム株式会社、日産車体株式会社、
 DNライティング株式会社
 協賛   神奈川中央交通株式会社、フランス菓子葦ashi-cake.com
 
 会場      平塚市美術館
      〒254-0073 神奈川県平塚市西八幡1-3-3
      電話 0463-35-2111 ファクス 0463-35-2741
      URL http://www.city.hiratsuka.kanagawa.jp/art-muse/
      JR東京駅から東海道線で約1時間。JR平塚駅より徒歩20分。または平塚駅東改札口(北口)より、神奈川中央交通バス4番乗り場乗車「美術館入口」または5・6乗り場乗車「コンフォール平塚前」下車。無料駐車場70台。
 
出品作品 計54点
 

観覧料   

 一般900円、高大生500円
 20名以上の団体料金は一般720円、高大生400円
 中学生以下、毎週土曜日の高校生は無料
 各種障がい者手帳の交付をうけた方と付添1名は無料
 65歳以上で、平塚市民の方は無料、市外在住の方は団体料金
 

関連事業 

 

  • 講演会「大観先生のこと」
講師 松尾敏男氏(日本芸術院会員・日本美術院理事長)
日時 10月19日(日) 14時~15時30分
場所 ミュージアムホール (申込不要、先着150名)

 

  • 学芸員によるギャラリートーク
日時 10月18日(土)、11月15日(土) 午後2時~2時30分
場所 展示室2 申込不要、要観覧券
  • 鑑賞とトーク「富士山の前であなたも学芸員」
日時 毎週木曜日 午後1時30分~2時
場所 展示室2   申込不要、要観覧券
内容 横山大観の富士山を鑑賞し、学芸員の気分になって作品について話します。
参加 各回10名程度・先着順
  • 「写真展 平塚から見る富士山」
日時 10月11日(土)~11月24日(月曜・振替休日)
場所 美術館1階ロビー
内容 平塚市内から撮影した富士山の写真を展示します。
  • 3館コラボ事業  詳細は各館へお問い合わせください。

【平塚市博物館】「企画展 富士山と宇宙」
場所 2階情報コーナー
日時 9月6日(土)~11月30日(日)予定
内容 天体の運行と富士山が織りなす自然の美や天体観測地としての富士山、太陽系の火山としての富士山の姿を紹介します。

【平塚市中央図書館】「もっと知りたい!世界遺産・富士山」
場所 こども室、貸出室・参考室
日時 10月1日(水)~10月30日(木)
内容 パネル展示、関連本の展示・貸出などにより世界遺産・富士山を紹介します。
 
  • 同時開催 「松尾敏男展」10月11日(土)~11月30日(日)