「弥生土器」を平塚市指定重要文化財に指定

平成27年3月17日

平塚市
担当 社会教育課文化財保護担当 若林 上原
電話 0463-35―8124
 

「弥生土器」を平塚市指定重要文化財に指定

 
 平塚市教育委員会では、平成27年2月4日付で新たに弥生時代中期の遺物(土器)3件(計13点)の文化財を、平塚市指定重要文化財に指定しました。
 平塚市指定重要文化財は、今回指定の3件を含めて43件となります。
 7・8月頃の一般公開を予定しています。
 
 
  1. 土屋遠藤原(えんどうはら)A遺跡より発見された弥生土器・広口壺1点、長胴壺1点。
 土屋遠藤原A遺跡の土器は、昭和30年代に2個体が耕作中に発見され、ほぼ完形品であることから、再葬墓の可能性が考えられています。これらの土器は、弥生時代中期の初め頃の遺物で、平塚市内のみならず、神奈川県内でも数の少ない良好な資料と言え、平塚市域の弥生時代の幕開けを告げる資料として貴重なものです。
 
  1. 北金目王子ノ台(おうじのだい)遺跡から、昭和52~55年に東海大学湘南キャンパス11号館の建設に伴って発掘された弥生土器・壺6点、甕1点、小形筒形土器1点、小形鉢形土器1点。
 
  1. 同じく北金目王子ノ台遺跡から、平成11年に区画整理事業で発掘された弥生土器甕2点です。
 
 北金目王子ノ台遺跡の土器群は、弥生時代中期の中頃の遺物と考えられます。東海大学湘南キャンパスの土器は集落から出土し、区画整理事業に伴うものは、墓に伴う可能性が考えられます。これら北金目王子ノ台遺跡から出土した土器群は、弥生時代中期中ごろの、南関東で本格的に稲作農耕が始まった頃の遺物として、平塚市内唯一のまとまりのある遺物群であるばかりか、神奈川県内でも少ない標準資料として貴重なものです。
 
 
 

資料の詳細

種別   有形文化財・考古資料
資料名  弥生土器(計13点)
所有者  土屋遠藤原A遺跡  平塚市(土沢中学校所蔵)
北金目王子ノ台遺跡 平塚市(平塚市教育委員会所蔵)
北金目王子ノ台遺跡 東海大学湘南キャンパス所蔵
所在地  平塚市 平塚市浅間町9‐1
東海大学湘南キャンパス 平塚市北金目4‐1‐1
指定   平成27年2月4日
 

用語解説

 再葬墓(さいそうぼ)
 人を埋葬する際、一端土中に埋葬後、骨になってから取り出し、再び壺などに骨を埋葬する墓の形態をいう。関東地方では、弥生時代中期初め頃に多くみられる。

指定された弥生土器の一例

  • 長銅壺の写真
  • 広口壺の写真