災害時の車中避難の注意点

 災害時に自家用車(自動車)を使用して避難を行うことを検討している方は、このページに記載してあることに注意し、ご自身の命を守るために適切な避難を行ってください。

災害時は徒歩で避難しましょう

 自動車を使用した避難は、車での移動中に洪水や土砂災害などに巻き込まれたり、車内で長期間過ごすことで健康被害に遭ったり、様々なリスクを伴います。
 高齢者や障がい者などの要配慮者の方と同行避難する場合等、やむを得ず自動車で避難する場合を除いて、災害時は徒歩で避難を行いましょう。
 

自動車を使用して避難した際のリスク(一例)

  • 地震の際、家屋や擁壁、電柱の倒壊により道路が閉塞され、渋滞が発生し、津波や火災から逃げ遅れる。
  • 夜間の台風や大雨の際、視界不良のため車ごと河川に転落する。
  • 信号機の故障等、交通状況の混乱により、他の自動車、歩行者などとの交通事故を引き起こす。
  • 車内で長時間過ごすことにより、エコノミークラス症候群等の健康被害を発症する。

危険箇所を事前確認しましょう

 自動車での移動中に、洪水や土砂災害に巻き込まれる事例が、全国で多発しています。
 あらかじめ、ハザードマップなどで自宅から避難場所への経路にある危険箇所を確認しましょう。
 特に台風や大雨の際は、河川やがけ地付近の道路や、冠水する恐れのある地下道(アンダーパス)を通行することは避けましょう。
 

    
災害時の危険箇所(一例)
危険箇所 理由
河川やがけ地付近の道路 河川付近の道路は、洪水に巻き込まれる可能性があります。
また、大雨の際は視界不良により、河川に転落する恐れがあります。
がけ地付近の道路は、がけ崩れなどの土砂災害に巻き込まれる可能性があります。
地下道(線路や道路等のアンダーパスを含む) 洪水が発生していなくても、雨水が溜まることにより冠水が発生し、通行できなくなります。
踏切 災害時に遮断機が下りたままになることがあり、それが原因で渋滞が発生し、逃げ遅れに繋がります。
ハザードマップの浸水想定区域や土砂災害警戒区域 浸水想定区域は、河川が氾濫した際に浸水する可能性があります。
土砂災害警戒区域は、土砂災害の発生する可能性がある場所です。
いずれもハザードマップで確認しましょう。

時間に余裕を持ちましょう

 台風や大雨の際に、洪水や土砂災害の可能性が高くなってから避難をはじめると、自動車ごと災害に巻き込まれてしまいます。
 また、交通渋滞により身動きが取れなくなり、逃げ遅れに繋がることもあります。
 時間に余裕を持ち、早めの避難を心がけましょう。

洪水や土砂災害の可能性が高い状況(一例)

  • 住んでいる地域が、台風の暴風域に入っている。(暴風により、自動車で移動すること自体が危険です。)
  • 大雨特別警報や土砂災害警戒情報などの情報が気象庁から発表されている。
  • 気象庁のキキクル(危険度分布)で「紫」が地図上に表示されている。

キキクル(危険度分布)で確認

 気象庁のホームページにある「キキクル」で、土砂災害、浸水害、洪水の危険度を、リアルタイムで確認できます。
 地図上に「紫(危険)」が表示されたら、災害がいつ起きてもおかしくない状況です。
 地図上に「赤色(警戒)」が表示されたら、早めの避難を検討しましょう。

 キキクル(危険度分布)・気象庁ホームページ

避難所以外の行き先を検討しましょう

 平塚市が指定している学校などの避難所は、原則として避難者用の駐車場はありません。
 また、学校のグラウンドへの浸水が想定されている場合や、土砂災害警戒区域の付近にある場合等の危険もあります。
 自動車を利用した避難を行う際は、洪水や土砂災害の恐れがない安全な高台や民間の駐車場等を行き先として、あらかじめ検討しましょう。

避難所以外の避難先(一例)

  • 親戚や知人の家(あらかじめ相談したうえで避難しましょう)
  • 民間の駐車場や施設(災害時に利用可能かは、御自身で確認してください)
  • ホテルなどの宿泊施設(宿泊等に係る費用は、自己負担です)
  • 浸水や土砂災害の恐れのない、安全な高台(自動車の車内で過ごす場合)
※あくまで一例となります。みなさまの状況に応じて、適切な避難場所を選定しましょう。

水や食べ物、携帯トイレを用意しましょう

 長時間、車内で過ごすことも考慮し、あらかじめ水や食べ物を用意しましょう。
 また、ホームセンターなどで販売している携帯トイレもあると便利です。
 その他、避難をする際にあると便利なものを、下記の表にまとめています。
 
避難時にあると便利なもの(一例)
種類 具体例
水・食べ物 飲料水(できれば3日~1週間分)、
缶詰、ビスケット、チョコレート など
生活用品 携帯トイレ、歯ブラシ、雨具、ビニール袋、タオル、衣類・下着 など
感染症対策・医薬品 マスク、手指消毒液、ウェットティッシュ、ばんそうこう、常備薬 など
携行品 現金、運転免許証、健康保険証
懐中電灯、ラジオ、携帯電話・スマートフォン、充電器 など

※上の表は、あくまで一例です。みなさんが必要なものは何かをご家族と話し合いましょう。

健康被害に注意しましょう

 過去に日本各地で発生した災害では、長時間、自動車内で過ごすことにより、エコノミークラス症候群などの健康被害に遭ってしまう方が多くいました。
 自動車内で長時間同じ姿勢でいることを避け、ストレッチやマッサージを行い、こまめに水分を取ることで、健康被害を予防しましょう。

エコノミークラス症候群を予防するために

 食事や水を十分に取らずに、車の座席などで長時間同じ姿勢でいることで血行不良が起こり、血栓ができやすくなります。
エコノミークラス症候群とは、この血栓が肺の血管を閉塞させ、胸痛や呼吸困難などの症状を引き起こすことをいいます。
 予防のために、次のことを行いましょう。
  • 軽い体操やストレッチを行いましょう。(危険が無ければ車外に出て行う)
  • 足をマッサージしましょう。
  • ゆったりとした、リラックスできる服装にしましょう。
  • こまめに水分を取りましょう。
  • アルコールの接種は控えましょう。
厚生労働省のホームページを併せてご覧ください。

エコノミークラス症候群予防のために

その他の健康被害

 
車中避難における健康被害の一例
症状 対策
熱中症(気温の高い日) 定期的な換気(空気の入換え)、水分及び塩分の摂取 など
低体温症(気温の低い日) 衣服の重ね着、食事、外気の遮断(定期的な換気は行う) など
一酸化炭素中毒 定期的な換気(空気の入換え) など

地震や津波からも徒歩で避難しましょう

 大地震や津波が発生した際は、建物の倒壊などによる道路の閉塞や、大渋滞の発生により、火災や津波からの逃げ遅れに繋がる可能性があるため、徒歩での避難が原則です。

運転中に大きな地震が発生したら

 自動車の運転中に大きな地震が発生した場合は、次の方法で安全を確保してください。
  • 慌てずに道路の左側に寄せて、停車しましょう。(消防車等の緊急通行車両の通行路を確保するため)
  • カーラジオなどで情報収集を行いましょう。
  • 自動車から離れて避難する必要がある際は、カギを自動車に付けたまま避難しましょう。

啓発用リーフレット

ご存じですか?車で避難の注意点

平塚市では、車中避難する際の注意点をまとめたリーフレット「ご存知ですか?車で避難の注意点」を作成しています。
自治会などの自主防災組織での地域活動や、防災訓練などに御活用ください。
※同一内容のものを、令和4年7月に自治会回覧しています。

「ご存じですか?車で避難の注意点」(PDF326KB)

下記の画像データは、クリックすると拡大されます。

車中避難の注意点をまとめています車中避難の注意点をまとめています。

 

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このページについてのお問い合わせ先

災害対策課

〒254-8686 神奈川県平塚市浅間町9番1号 本館3階
直通電話:0463-21-9734
ファクス番号:0463-21-1525

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