高血圧の発症・重症化予防に取り組んでいます

最終更新日 : 2024年4月1日

知っていましたか?

平塚市は、神奈川県や国と比べて、血圧の高い人が多かった

(令和2年度こくほ特定健康診査・医療費の分析結果より)

現状

 平塚市こくほ特定健診(40~74歳の国保加入者対象)の受診結果から、次のことがわかりました。
・受診者の2人に1人が収縮期血圧(上の血圧)130mmHg以上。
 (平塚市54.4%、国49.6%、神奈川県48.9%)
・成人の血圧値の分類で1度以上(注1)の該当者が3割を占め、その半分が未治療。
 
 また、高血圧が最大の危険因子とされる脳卒中(脳出血・くも膜下出血・脳梗塞)に関する医療費分析では…
・令和2年度に脳出血・脳梗塞を発症した人(注2)の6割が、前年度は高血圧を未治療。そのうち8割近くが、健康診断を受診していなかった。
 
 血圧が高い状態(高血圧)が長く続くと、血管の動脈硬化が進み、脳卒中や心筋梗塞、腎機能障害などを発症しやすくなります。
 また、自覚症状が出にくいため、健康診断の受診、家庭での血圧測定などで、自分の健康状態を把握することが大切になります。
 一方で、家庭での定期的な血圧測定で健康状態を把握し、生活習慣の見直し、服薬などにより悪化を防ぐことができる病気です。高血圧の発症や重症化を予防するため、まずは自分の血圧の値を把握しましょう
 
注1 診察室血圧(健康診断や医療機関で測定した血圧)が、収縮期血圧(上の血圧)140mmHg以上または拡張期血圧(下の血圧)90mmHg以上
注2 40~74歳の国保加入者で、前年度のレセプトに脳出血や脳梗塞の傷病名が記載されていない人

成人の血圧値の分類

高血圧の診断基準では、1度以上が高血圧とされています。
                               (単位はmmHg)
分類 診察室血圧 家庭血圧
収縮期血圧    拡張期血圧 収縮期血圧     拡張期血圧
正常血圧 <120   かつ  <80 <115   かつ  <75
正常高値血圧 120-129 かつ <80 115-124 かつ <75
高値血圧 130-139 かつ/または 80-89 125-134 かつ/または 75-84
1度高血圧 140-159 かつ/または 90-99 135-144 かつ/または 85-89
2度高血圧 160-179かつ/または100-109 145-159 かつ/または 90-99
3度高血圧 ≧180  かつ/または  ≧110 ≧160  かつ/または ≧100
(孤立性)
収縮期高血圧
≧140   かつ  <90 ≧135   かつ  <85
              出典:日本高血圧学会「高血圧治療ガイドライン2019」

高血圧を正しく知ろう!!

日本高血圧学会のウェブページ(外部リンク)では、わかりやすく「高血圧の話」を解説しています。
高血圧の予防と治療について正しい知識を身に付けて、「高血圧を防ぐ!」「重症化させない!」生活習慣を始めましょう。

「血圧クイズ」で血圧について学ぼう!

クイズ形式で血圧についてわかりやすく解説しています。ぜひ、ご家族やご友人と楽しみながらチャレンジしてみてください。
作成には、第一生命保険株式会社平塚支社(健康づくりに関する包括連携協定締結企業)にご協力いただきました。監修には、平塚市医師会のご協力をいただいています。
クイズはNO.1~NO.12まで作成予定です。平塚市の公式LINEでも定期的に配信します。
血圧クイズのチラシは、保健センター、公民館、市内一部の医療機関でもお配りしています。
 
血圧クイズ No.1(PDF:404KB)
血圧クイズ No.2(PDF:331KB)
血圧クイズ No.3(PDF:337KB)
血圧クイズ No.4(PDF:661KB)
血圧クイズ No.5(PDF:255KB)
血圧クイズ No.6(PDF:325KB)
血圧クイズ   No.7(PDF:259KB)
血圧クイズ   No.8(PDF:361KB)
血圧クイズ   No.9(PDF:493KB)
血圧クイズ No.10(PDF:479KB)
血圧クイズ No.11(PDF:342KB)

 

【血圧クイズ活用例】

日産車体株式会社では、職員の定期健康診断時に「血圧クイズ」を活用しています。従業員以外に取引先企業の健康診断も実施していますので、多くの方々に血圧について知っていただくことができました。

<日産車体株式会社 定期健康診断会場>
【血圧クイズの感想】
  • 「血圧クイズ」を拡大コピーして待合室に掲示しました。健診受診者への高血圧予防の啓発に活用しています。(日産車体株式会社 保健師)
  • 血圧測定のタイミングは食事前・排尿前が良いということが分かりました。いろいろ勉強になりました。(健診受診者)
  • 血圧を水圧に例えた例を見て、高血圧になるとこんなにも血管に負担がかかるのかと驚きました。(健診受診者)

※職場等で「血圧クイズ」を活用している場合は、市へご連絡ください。活用例として、ホームページ等でご紹介します。

高血圧の発症・重症化を予防するポイント

家庭での血圧測定の実施

血圧は常に変動しているため、健診や医療機関での血圧値が正常でも、早朝に血圧が高くなるの場合があります(仮面高血圧)。
家庭血圧を測定し、記録することで普段の血圧の状態を正確に知ることができます。

平塚市では家庭血圧の測定を普及しています。

ご自宅に血圧計がない方も、まずは公共施設や医療機関等に設置されている血圧計で測定してみましょう。ご自分の血圧の値を把握することができます。
「血圧計が設置されている平塚市の公共施設の一覧」(PDF:67KB)
「家庭血圧(上腕式)の測定方法、注意事項」 (PDF:795KB)

適塩・減塩

  • 濃い味付けが好き、食塩を多く含む食品をよく食べる、という方は、血圧が高くなくても普段から減塩を心がけることが大切です。漬物、梅干し、ちくわ、魚の干物、ソーセージ、スナック菓子、ラーメンなどは食塩を多く含むので、食べる量を控えましょう。
  • 野菜は体内の余分なナトリウムを排出し、血圧を下げる働きがあるカリウムが豊富です。水に溶けやすい性質があるため、電子レンジでの加熱や、蒸し煮にしてたっぷりとりましょう。(腎臓病などでカリウムの制限がある場合を除く)
  • 濃い味付けに慣れていると最初は物足りないかもしれませんが、いつもの食事にひと工夫して無理なく減塩しましょう。
【おすすめの減塩ポイント】
  • 柑橘類(ゆず、レモン)、香味野菜(しょうが、しそ)、香辛料を活用して使う調味料を減らす。
  • 調味料は「かける」より、小皿に入れて「つける」。
  • おかずは一品にしっかり味を付け、残りは薄味にしてメリハリをつける。  
  • 汁物は1日1回にして、具をたっぷり入れる。
  • 総菜や加工食品を控えめにする。
  • 減塩調味料や減塩食品を活用する。
 詳しくは、日本高血圧学会(さあ、減塩!~減塩・栄養委員会から一般のみなさまへ~)をご覧ください。(外部リンク)

肥満の予防・改善(適正体重の維持)

肥満は、体脂肪が過剰に蓄積した状態であり、高血圧を発症する原因の一つです。
非肥満の人と比べ、高血圧を発症するリスクが1.5~2.5倍高くなると言われて
います。
【体脂肪(内臓脂肪)の蓄積が疑われる方】
  • BMI([体重(kg)]÷[身長(m)²])が25以上
  • 腹囲(おへその周囲長)が男性85cm以上、女性90cm以上
  • BMIが25未満でも、以前より体重が増えている
減量により内臓脂肪が減少することで血圧も低下すると言われています。
肥満の場合、3%以上の減量による降圧効果が示されています。
体重を減らすポイント(PDF:307KB)
内臓脂肪を減らすための食生活のポイント(PDF:475KB)
 

自分の血圧が気になる方は

高血圧予防相談(予約制)

あなたに合わせたプランで一緒に3か月取り組みませんか?
最近、血圧が気になっている方、薬を飲んでいるけど食事や生活などの対策方法がわからない方。
血圧が上がっている原因や対策について、保健師と栄養士が一緒に考えます。
診察室血圧が130/80mmHg以上の方はぜひご相談ください。

日程はヘルスアップ相談(健康相談)のページをご覧ください。
 

場所 

平塚市保健センター

対象 

市内在住・在勤

お申し込み・お問合せ 

平塚市健康課 0463-55-2111

イベント情報など

市内スーパー「しまむらストアー」にて減塩食品の利用促進を行っています

塩分に気を付けたほうがいいとわかっているけど、「なかなかできない」、「何に気を付ければいいかわからない」という方は多いのではないでしょうか。
平塚市では市内スーパー「しまむらストアー」にご協力いただき、減塩食品の利用を促進する㏚を行っています。
国が、日本人の食塩摂取源について調査した結果、「自宅調理」からの摂取が最も多く、食品群でみると「調味料」からの摂取割合が多いということがわかりました。
このことから、日常的に家庭料理で利用頻度の高い「しょうゆ」や「みそ」などの基本的な調味料を「減塩」にかえるだけの「簡単に」、「自然に減塩できる」減塩行動をおすすめしています。
調味料のほかにも、多数の「減塩」と表示されている食品が各種食品メーカーから販売されています。手にとって食品表示にある塩分量を確認してみましょう。
減塩食品利用促進ポスター(PDF:1102KB)
店内での掲示の様子(しまむらストアー長持店 2022年9月現在)

健康講座「睡眠時無呼吸症候群」の講義資料を掲載しました。

2023年7月19日(水曜日)に「睡眠時無呼吸症候群」のテーマで健康講座を開催しました。
睡眠時無呼吸症候群は、高血圧になる原因の一つであることを知っていますか?
それ以外にも、心臓病や脳血管障害の危険因子です。睡眠時無呼吸症候群は、肥満や加齢とともに増加します。昼間の眠気、集中力の低下、気分が落ち込んで何もする気になれないなどの自覚症状により受診することも多い病気です。
高血圧の人は、自覚症状がない場合もあり、家族からいびきや無呼吸を指摘され受診することも多いです。家庭血圧では、「早朝高血圧」として発見される場合もあります。
資料を読んで気になった方は、かかりつけ医に相談しましょう。

睡眠時無呼吸症候群講座資料(PDF:1943KB)
 

市民公開講座を開催しました。

2023年11月12日(日曜日)に、平塚中郡薬剤師会と共催で市民公開講座を開催しました。
≪第一部≫
1 平塚市の健康寿命と高血圧の現状及び対策
(1) 平塚市の高血圧の現状と取組
 平塚市の男女別の平均寿命、健康寿命の期間や不健康な期間の原因となる脳卒中や心臓病の基礎疾患として高血圧の割合が高いこと、平塚市の高血圧予防の取組などについてお話ししました。参加者からは「平塚市が色々な団体とコラボして健康増進に取り組んでいることが分かった。」などの感想がありました。
2) 第一生命保険株式会社の取組
 令和4年度から平塚市と協働で実施している「自分のからだに関心を持とうプロジェクト」の内容や今後の課題についてお話がありました。このプロジェクトでは、個人や企業のお客様(市民)に対し、正しい血圧測定の方法をお伝えしたり、クイズを用いて情報提供するなど、血圧に関心を持ってもらえるような活動をしています。
2 薬剤師会の健康づくりに関する取組
 地域や学校、関係機関との取り組みについてお話がありました。参加者からは「薬剤師会の取組を初めて知りました。今後イベントなどに参加したい。」との感想がありました。
≪第2部≫
「健康の要!腸から始まるウエルビーイング」というテーマで、京都府立医科大学大学院医学研究科生体免疫栄養学講座 教授 内藤裕二医師による講演が行われました。ウエルビーイング※を目指して、腸内細菌と健康長寿の関係や、食事や睡眠などの生活習慣についてのお話がありました。参加者からは「健康の意識が高まりました。」「食べ物(食物繊維)や睡眠の大切さを知り、これからもっと気をつけたい。」「大変参考になった。」などの感想が多くありました。

※ウエルビーイング(Well-being):直訳すると「幸福」「健康」という意味です。世界保健機関(WHO)憲章の健康についての定義と同様に、「病気でないとか、弱っていないということではなく、肉体的にも、精神的にも、そして社会的にも、すべてが満たされた状態にある」状態を指して用いられます。

平塚市の高血圧の現状及び対策について(PDF:2151KB)

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このページについてのお問い合わせ先

健康課

〒254-0082 神奈川県平塚市東豊田448番地3 保健センター
直通電話:0463-55-2111
ファクス番号:0463-55-2139

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