鍋屋商店（アドバイザー派遣結果）

鍋屋商店は、中心商店街の湘南スターモールにある江戸時代から続くお店です。現在では、鍋などの金物を中心に、約3,000種類の生活の道具を扱っています。
商品は、最新のものからこだわりのものまで取り揃えが豊富で、昔からのお客様をはじめ多くのお客様に愛されているお店です。中心商店街で開催されるイベント等にも積極的に参加しています。

今回は、ROKOPLANNING　店舗プロデューサーの野村ヒロコ先生に支援をしていただきました。
野村先生との話し合いの中で、店舗レイアウトの見直し、商品数が多い中での空間演出や店舗周知のためのイベント開催について検討しました。

店内に緑を入れることにより、視覚的な癒しや清潔感、ビジュアルマーチャンダイジングの相乗効果を演出しました。商品数が多いため、過剰陳列になりがちだったが、グリーンによる空間の確保や視覚を刺激した購買意欲の向上を図りました。

商品数が多く、そのほとんどがバックヤードにしまわれずに陳列されている状況だったので、店舗入り口も商品で溢れ、商品の一つ一つの価値が下がっている状態でした。ディスプレイの基本の復習による商品の間引きや、しずる感のあるディスプレイ演出（歳時に合わせた料理等とその料理道具をメインに展示をおこなったり等）を行い、空間を有効活用した商品演出を実施しました。

大型店舗との差別化や、お客様との繋がりを密にしていく中で、効果の高いものとして店内でのイベントや教室の開催があります。今回は、道具のプロの鍋屋商店だけでなく、お米のプロ＝お米マイスターと一緒に「おにぎらずパーティー」を開催しました。
開催は9月下旬だったため、お米マイスターによる新米やお米全般に関する知識や研ぎ方、保存方法のレクチャーや同じ新米を使用して土鍋・文化鍋・ステンレス鍋による味比べを行い、様々に炊いたお米をつかって参加者みんなでおにぎらずを作りました。
それぞれの分野の強みがはっきりしているのが個店の特徴の一つです。個店ならではの強みを活かしたイベントを開催することができました。

店舗のレイアウトについては、ずっと同じように行ってきたので、最初はレイアウト変更に抵抗がありましたが、テーマを持った商品展示や陳列により商品整理ができ、マーチャンダイジングを見直す良いきっかけとなりました。
先生からの指導は、どれも目新しく大変に感じると思っていましたが、一つ一つ改善していくことにより、自分たちのお店に必要なものが見えてくるようになり、とても大切なことを学ばせていただきました。
特に一番ハードルが高いと感じられていた、イベントについても無事開催することができ、良かったです。今回イベントを実施したことにより、商店街でのまちゼミ参加にも積極的になれました。今後もまちの道具屋さんとして、道具を使って他業種の方々とも様々な店舗イベントの継続実施をしていきたいと思います。