10月定例市長記者会見 日産自動車株式会社等と「災害時における電気自動車からの電力供給に関する災害連携協定」を締結します

令和2年10月28日

日産自動車株式会社等と「災害時における電気自動車からの
電力供給に関する災害連携協定」を締結します
平塚市側の説明


落合克宏市長:
 「災害時における電気自動車からの電力供給に関する災害連携協定締結」について、ご説明します。
 近年、全国各地において台風や大雨を起因とした災害が激甚化しています。昨年の台風第15号では、千葉県で大規模停電が発生し、住民の方々の生活に大きな影響を及ぼし、本市域内においても一部地域において一時的に停電が発生しました。
 大規模地震や風水害により、電力供給が途絶えた場合には、被災された市民の皆様が生活する避難所等における電力の確保は特に重要となります。  
 現在、市内各避難所には発電機を配備していますが、停電が長期化した場合、発電機のみでは電力が不足することも考えられます。
 そうした中で、日産自動車株式会社様から災害時における電気自動車からの電力供給についてのご提案をいただきまして、この度「災害時における電気自動車からの電力供給に関する災害連携協定」を締結する運びとなりました。
 大規模な地震災害、風水害その他の災害による大規模停電が発生し、又は発生のおそれのある場合において、市内にある日産車体株式会社様と日産自動車の販売会社様が所有する電気自動車を貸与いただき、電力不足が想定される避難所等で電気自動車からの電力給電供給を行います。
 本協定の締結を機に、日産自動車様とこれまで以上に連携を密にして、市民の安心・安全の確保に努めてまいります。
 なお、本日は、日産自動車株式会社から理事 後藤) ()様、日産車体株式会社から代表取締役社長 吉村() 東彦()様、株式会社日産サティオ湘南から代表取締役社長 加山() 利根夫()様、神奈川日産自動車株式会社から代表取締役社長 横山() ()様、日産プリンス神奈川販売株式会社から代表取締役社長 山田() ()様にお越しいただきましたので、ご挨拶をいただきたいと思います。
 それでは、日産自動車株式会社より後藤()様お願いいたします。

日産自動車株式会社 後藤) 収 理事()
 皆さま、おはようございます。日産自動車の後藤でございます。本日、日産グループで安心安全に暮らせるまちづくりを推進されている平塚市さんと電気自動車を活用した災害連携協定の締結をさせていただくということで私どもは大変うれしく思っています。平塚市は市長からも話があったように日産ブランドのなかでも大変重要な役割を果たしている日産車体の本社工場があります。私どもと一緒になって街の発展にご協力させていただきたいと考えております。さて、今日の協定の柱である日産リーフという電気自動車でありますが、今年で販売10年目になります。全世界では約50万台の販売がなされており、国内では15万台弱の販売となっておりまして、街の各地で電気自動車を見る機会も増えてきたなと感じております。10年前に電気自動車を出した時は走らない・走行距離が短い・充電場所も少ないなど、いろいろなご批判もいただいてのスタートでありましたが、2代目に代わり、電池の容量を増やし、今では初代の3倍になるJC08モードで570キロメートル、国際基準のWLTCモードで約450キロメートルとなっておりまして、箱根に行って帰ってきたら電池がないということがない、しっかりとした車になっております。この車を活用して市長からも話があったように、昨年の台風15号における千葉の停電におきましても、すぐに復旧しますという話でありましたが、結果として2週間以上停電が続いたわけでありましたが、そのなかで私ども日産グループの本社、各地の販売店が50台以上のリーフを被災地に駆けつけて、避難所・福祉施設等について電力供給をしました。リーフ1台でいえば、通常の避難所の2~3日の電気が持ちますし、一番活用されたのは携帯電話の充電、これだと1台のリーフで6200台の携帯を充電する能力を持っております。それから、電気ケトルでお湯を沸かして温かい食べ物を供給する、冷たいおにぎりだけではなくてカップスープであるとか、カップラーメンでも暖かいものを供給する。そういうなかで、リーフを活用しながら避難所生活のクオリティーをあげる、それからコロナがありますから、避難所が想定よりも増えていかなくてはいけない時に私どもの車を活用していただくというようなことをお願いしていただいている次第でございます。このリーフを活用した災害防災協定というのは、私ども、車を売るだけではなくて新たな環境活用を売っていこうと、2年前からブルースイッチという活動を始めたわけであります。このような災害防災協定を全国で95件目となり、自治体では68件目となります。もうすぐ100件ということになるわけでありまして、もし災害が起こった時にはリーフが避難所で活躍する場面を皆さま方にも見ていただけることと思います。災害などないほうが良いわけですが、そのようなことできるだけ少ないことが良いのでありますが、いざというときには活用していただけると考えております。そういった意味では、ブルースイッチの活動でありますが、菅総理も今般の国会で2050年に日本もカーボンニュートラルを目指すということになっております。そういった意味では自動車の社会ではこれから大きな変革が起こってくるわけであります。日産自動車としても先般発表しました次期型のSUVの電気自動車アリアを来年発売することになっておりますし、その先には軽のEVも出していこうということで日本における電気自動車、いわゆるカーボンニュートラルの先駆けになっていきたいと考えております。皆さま方にもぜひ手に取っていただいて、良さを確認していただければと思っております。先般、神奈川県庁からかもめクーポンという形で県内で生産されている車について補助を出すということになっております。平塚でつくっている日産車体の商用車NV150ADというのも対象になります。追浜工場でつくっているリーフ、ノートも対象になります。大体上限で20万円、5パーセントと決まっておりますので、これが早期に売れるぐらいお買い求めいただければと思います。今日はスタートであって、例えば平塚市とは平時においても防災訓練とかさまざまなところで連携を取らせていただけると思っておりますので、皆さま方にも一緒になって平塚市を盛り立ててまいりたいと思っております。本日はどうもありがとうございました。

落合克宏市長:
 ありがとうございました。
 続きまして、日産車体株式会社吉村()様お願いいたします。


日産車体株式会社 吉村() 東彦 代表取締役社長()
 皆さんこんにちは。日産車体の吉村でございます。私たち日産車体は、ここ平塚に本社、湘南工場を構えて日々活動をさせていただいております。平塚市には日頃よりさまざまな面でご支援ご協力をいただいており、この場をお借りしてお礼申し上げたいと思います。この度、平塚市と私たち日産グループが電気自動車を活用した災害連携協定を締結させていただきましたことを大変うれしく思っております。平塚市と当社の間では災害に関する協定といたしましては、2014年3月に湘南工場第2地区での本社竣工に併せて、平塚市、平塚市榎木町中堂自治会、そして当社の3者によりまして、津波避難ビルとしての使用に関する協定書を結んでおり、当社にとりましては、今回の協定締結は平塚市との災害に関する二つ目の協定ということになります。近年ではこれまでにない勢力の台風や数十年に一度と言われる豪雨が数多く発生しておりまして、日本各地に深刻な被害をもたらしております。この平塚市におきましては幸い長く大規模な災害は発生しておりませんが、昨年10月の台風19号の上陸の際は平塚市内各所の避難所に多くの市民の方々が避難されて大変不安な時間を過ごされたということも承知しております。今回の災害連携協定におきまして、平塚市では私たち日産グループが提供させていただきますリーフを避難所に配備いただく計画とのことですので、万が一電源がショートしてしまった際にリーフからの給電によりまして避難所に継続して電力を供給することでその機能を維持することができ、多くの市民の皆さまの生命や身体の安全を守ることが可能であると考えております。今回の災害連携協定の締結により微力ながら当社も平塚市の安全安心のまちづくりに貢献できますことを大変光栄に感じていることを改めてお伝えしたいと思います。後藤さんより先にお話がありました通り、かもめクーポンというものが10月22日より開始となりました。この制度は当社の湘南工場で製造しておりますNV150AD、NV200バネット、それから日産自動車の追浜工場で生産しております、リーフ、ノート、シルフィが対象となっております。各車種の金額に応じた割引が可能となっております。神奈川県の皆さまにはぜひこの制度を活用していただきまして県内のものづくり産業の盛り上げに貢献いただくとともに、われわれグループも神奈川県、そして平塚市の一事業者として地域活性化とEVの普及にお役に立てればと考えております。最後に今回の災害連携協定に基づきまして私どもから平塚市にリーフを提供するようなそういった事態が起こらないことを切に願いつつ、私からのごあいさつとさせていただきます。本日はありがとうございました。

落合克宏市長:
 ありがとうございました。
 続きまして、販売会社を代表し加山()様よりご挨拶をお願いいたします

株式会社日産サティオ湘南 加山() 利根夫 代表取締役社長:
 おはようございます。ただいまご紹介いただきました、日産サティオ湘南の加山でございます。神奈川県の日産の販売会社、神奈川日産自動車株式会社、日産プリンス神奈川販売株式会社を代表してごあいさつをさせていただきます。私ども日産サティオ湘南はこの平塚市に本社を構えて、日頃は平塚市様にご支援とご協力をいただいております。改めてこの場所をお借りしましてお礼を申し上げます。平塚市様と私ども日産グループが連携協定締結できたことは神奈川県で商売をしているなかで本当にうれしく光栄なことだと思っております。先ほどリーフが10年たちましたという話がありましたとおり、電気自動車ならではの静かな力強い走りと、それから運転支援システムが運転者の喜びを与えて、それから大きなところではクリーンな環境と言うところでCO2がゼロと言うことで、環境性能、このへんを中心に本当に多くのお客さまにお車をご使用いただいております。おかげさまで大変高い評価をいただいております。この電気自動車ですけれども、移動だけの手段ではなく、お客さまのライフワークの変革や社会に新しい関係を築いていける車だと私は思っています。ご存じのように今回の協定締結によって災害時に被災地に行って電源の供給ということは電気自動車でなければできないサポートだと私としては自負しております。重複してしまいますが、千葉での災害ですけれども、大規模災害と言うことで想定の枠を超えているというなかで、本当に長時間停電が続いたという形になりました。そんななかで私どもの日産リーフを電源の供給源として何十台もの車をお使いいただきました。おかげさまで地域の貢献に役割を果たして、本当に価値を認めていただいたというふうに思っています。本日、このように平塚市様も電気自動車、それから可搬型給電器を配備、設置されているということは環境もそうですけども、災害時に平塚市としても必要だということの重要性を認めてくれた証しだというふうに私どもは思っております。これからこの協定によって平塚市様と日産自動車、日産車体、神奈川日産、プリンス神奈川、弊社サティオ湘南が協力して、この所有しているリーフを災害時には活用していただいて地域の貢献に少しでも役立てればという思いでございます。また、私ども販売会社としては、このように価値のあるリーフ、可能性のある車を1台でも多く乗っていただけるようにしっかりとした説明をしてやっていきたいと、それと共に平塚市様をサポートして、この神奈川県の地元の平塚市の未来を一緒に守っていきたいというふうに思っております。本日はありがとうございました。

落合克宏市長:
ありがとうございました。私からの説明は以上です。

質疑内容の要旨

Q記者:災害連携協定を締結するのは県内の自治体では何件目か。
A日産自動車株式会社 後藤 収 理事:7件目です。

Q記者:実際に災害が発生した時は何台の電気自動車が避難所に配備されるのか。
A災害対策課長:最大で9台です。

記者発表資料

平塚市
担当 災害対策課 災害対策担当 西山
電話 0463-21-9734

日産自動車株式会社等と「災害時における電気自動車からの
電力供給に関する災害連携協定」を締結します

 
 大きな地震、台風・大雨等を起因とした災害による大規模停電に備え、市は避難所等への電気自動車による電力供給および電気自動車用充電スタンドの使用について、日産自動車株式会社および関連会社4社と「災害時における電気自動車からの電力供給に関する災害連携協定」を締結します。                 
 

協定締結日

 令和2年10月28日(水曜日)
 

協定先

 日産自動車株式会社
 日産車体株式会社
 神奈川日産自動車株式会社
 株式会社日産サティオ湘南
 日産プリンス神奈川販売株式会社
 

協定の目的

 平塚市内で地震災害、風水害その他の災害による大規模停電が発生し、または発生のおそれのある場合において、電力不足が想定される指定緊急避難場所等における電気自動車からの電力給電供給を行うことにより、市民の生命および身体を安全確保するものです。
 

協定の内容

  • 災害時における電気自動車の貸与および電気自動車を活用した電力供給支援
  • 災害時における充電スタンドの利用連携