全国初の特殊バルブによる調整池からの雨水流出抑制

令和4年7月12日

平塚市
担当 下水道整備課 計画担当 谷田部
電話 0463-21-8787
 

  全国初の特殊バルブによる調整池からの雨水流出抑制

 
 近年の大雨による浸水被害の軽減を早期に図るため、既存調整池の貯留容量に着目し、調整池からの雨水排出量を効果的にコントロールできる、動力不要の流量制御装置「ボルテックスバルブ」を日向岡の調整池に設置しました。
 本装置は、雨の降り方が弱い時は調整池からの水がそのまま排水され、大雨時は調整池から流れる量を抑制するという特殊なものになり、下流の河内川の水位の上昇を抑える効果が期待されるとともに、装置を運転するための電力などを必要としないため、カーボンニュートラルにつながる技術にもなります。
 諸外国での導入実績はありますが、国内の調整池で導入するのは全国初になります。
 
 

事業内容

 調整池とは、集中豪雨などにより、河川に負荷をかけないよう一時的に雨水をため、排出口から徐々に排水させる施設であり、大規模開発などで雨水の流出量が多くなる時などに設置します。日向岡にある2カ所の調整池の排出口は一定量で排水する構造となっていましたが、下流の河川の排水能力などを考慮し、雨の降り方によって調整池から流れる量を自動的にコントロールできるバルブに改修しました。
 

ボルテックスバルブの概要

 円すいの形状で、長さ約2.5m、直径は大きい径では約1.5m、小さい径では約0.4mとなり、調整池の水位が上昇すると、動力不要で、バルブ内に空気の柱を発生させ、排出口の面積を減らし、排出量を制御します。
 過去の最大雨量からみると、今回、ボルテックスバルブを設置することにより調整池からの排出量はシミュレーションでは約6,7割削減されるというデータが出ており、令和4年度に効果検証を行います。
 

製作会社

 ベルテクス株式会社


ボルテックスバルブ