9月定例市長記者会見・平塚天沼地区(日産車体(株)湘南工場第1地区)に係るまちづくりの方向性について

平成19年9月28日

平塚市側の説明

大蔵律子市長:
 
 おはようございます。冒頭にお詫びを申し上げたいと思いますが、8月の定例記者会見では私事の都合によりまして欠席をさせていただきましたことを、まずお詫び申し上げます。
 もうひとつご報告をさせていただきたいと思いますが、9月15日から始まっております平塚市美術館の企画展でございます。「絵で読む『宮沢賢治展』」でございますが、このところ大変好評をいただいております。絵本原画など約250点を展示しておりますが、中でも、「雨ニモマケズ」の詩を記しました自筆の手帳と賢治が描いた水彩画が12年ぶりの公開でございまして、初日から昨日までの12日間で4千800人を超す来館者を記録してございます。
 また、美術館の企画展に合わせまして博物館のプラネタリウムで上映しております「全天周デジタル映像『銀河鉄道の夜』」も、1日5回の上映がほぼ満席の状況でございます。中央図書館でも宮沢賢治に関連した催しを行っております。
 いずれの催しも宮沢賢治の世界を楽しめる大変貴重な機会でございますので、より多くの方々にご来館してお楽しみいただきたいと思っているところです。
 

 平塚市では平成19年2月に発表されました日産車体株式会社湘南工場第1地区の閉鎖につきまして、経済や土地利用等の様々な影響が懸念されることから、調査・研究を進める一方、関係機関との協議を進めてまいりました。特に日産車体湘南工場第1地区の土地は、平塚駅から約1キロメートルの至近距離にあり市役所や文化施設など公共施設ゾーンに隣接しているという立地特性がございます。
 
 これらを踏まえまして、本市の将来のまちづくりにおける重要なエリアであるとともに、本市の経済を支える貴重な用地であることから、庁内におきまして「日産車体株式会社工場一部閉鎖に伴う対策会議」や「日産車体株式会社第一地区土地利用研究プロジェクトチーム」で研究を行ってまいりました。また、同時に日産車体株式会社、平塚市、およびコーディネーターとしての独立行政法人都市再生機構で構成します「平塚天沼地区土地活用に向けた調整会議」を立ち上げ、この土地の役割や可能性を研究し、土地利用の方向性について協議を行ってまいりました。その結果、まちづくりの方向性についてまとまりましたので本日、報告を申し上げるというものでございます。
 
 この「まちづくりの方向性について」でございますが、土地活用の将来像を別紙にあげました4つのイメージで表してあります。
 
 1点目は「持続的な経済の活性化に資する街」です。当該地が平塚市の中心市街地に近く、交通の利便性が高いという立地特性を活かしまして、雇用の拡大と新たな就業機会の創出を図り、持続的な経済の活性化に資する街をめざすというものでございます。
 
 2点目は「緑のネットワークと環境共生により都市環境の向上に資する街」です。本市の財産であります相模川や馬入ふれあい公園、平塚市総合公園などの豊かな自然環境との連続性の確保を図り、都市環境の向上に資する街をめざすというものでございます。
 
 3点目は「快適で豊かな暮らしに資する街」です。道路や公園、緑道などの都市基盤を整備するとともに、質の高いアメニティ空間を創出し快適で豊かな暮らしに資する街をめざすというものでございます。
 
 4点目が「周辺市街地と調和し地域の魅力の向上に資する街」です。当該地は商業地、工業地、住宅地そして公共施設ゾーンという異なる特性を持つ市街地に接していますので、その周辺市街地の土地利用と調和・連携した公益的な施設の導入を検討し、平塚市全体の魅力の向上に資する街をめざしていくものでございます。
 
 今後についてでございますが、この4つのまちづくりの方向性に基づきまして、土地活用の早期実現に向けて日産車体株式会社と協議、調整を進めていくことになります。合わせまして、関係機関とも連携、調整を進めていくものでございます。以上が天沼地区に関する「まちづくりの方向性について」のご説明でございます。
 

質疑内容の要旨

 
Q記者:(日産車体平塚工場第一地区は)いつ閉鎖されて、面積はどれくらいあるのか?
A市長:面積は19万平方メートル。閉鎖については、今年の2月の発表の段階で「2年後を目途に」ということでございました。
 
Q記者:(平成)21年2月ということか?
A市長:先方のご予定もおありでしょうから、その月までは明言されておりません。
 
Q記者:この土地の地質調査などは行っているのか?
A企画課企業立地対策担当課長:日産車体からうかがっているところによりますと、表面での調査は実施いたしまして「影響がない」ということでございますが、今現在操業中ですので工場の下とかはもちろんできないわけですので、それは「まだ調査をしていない」というふうにうかがっております。
 
Q記者:工場を壊してからではないと分からないということか?
A企画課企業立地対策担当課長:はい。そういうことです。
 
Q記者:この土地は、日産車体の前には何があったのか?
A企画課企業立地対策担当課長:日産車体の前は、飛行機のプロペラをつくったりするような工場でした。戦前から、そのような土地利用がなされていました。
 
Q記者:日産車体はこの土地を売却するつもりなのか?
A市長:まだ売却するということは社長さんからうかがっておりません。
 
Q記者:この「まちづくりの方向性」を見ると「公益的な施設の導入を検討」とあるが、マンション建設なども考えているのか?
A市長:この4つのイメージで土地利用を考えていこうというものでございまして、具体的な土地活用につきましては、これからということになります。
 
Q記者:2年後にははっきりしたものができるのか?
A企画課企業立地対策担当課長:2年後と申しますか何年後にプランができるというようなスケジュールは組んでないですが、工場が閉鎖されてさら地になって、さら地になる期間ができるだけ短く、なるべく次の土地活用が早く図れるように今後スケジュール調整をしていきましょうということになっております。
 

記者発表資料

平塚市
担当 企画課企業立地対策担当課長 小山田
電話 0463-21-8760

平塚天沼地区(日産車体(株)湘南工場第1地区)に係る
まちづくりの方向性について

 
 平塚市では、平成19年2月に発表された日産車体(株)湘南工場第1地区の閉鎖について、経済や土地利用等様々な影響が懸念されるので、調査研究を進める一方、関係機関との協議を進めてきました。
 特に、日産車体(株)湘南工場第1地区の土地は、平塚駅に近く、公共施設ゾーンに隣接しているという立地特性を踏まえ、本市の将来のまちづくりにおける重要なエリアであるとともに、本市の経済を支える貴重な用地であることから、庁内において「日産車体株式会社工場一部閉鎖に伴う対策会議」や「日産車体株式会社第1地区土地利用研究プロジェクトチーム」で検討を行ってきました。また、同時に日産車体(株)、平塚市及びコーディネーターとしての(独)都市再生機構で構成する「平塚天沼地区土地活用に向けた調整会議」を立ち上げ、この土地の役割や可能性を研究し、土地利用の方向性について協議を行ってきました。
 この度、日産車体(株)と平塚市との間で、まちづくりの方向性についてまとまりました。
 

取り組みの経過

会議名 開催回数 主な検討事項
日産車体株式会社工場一部閉鎖に伴う対策会議 8回
  1. 課題と今後の対応
  2. 関係機関との連携及び調整
  3. 土地利用の方向性の検討
日産車体株式会社第1地区土地利用研究プロジェクトチーム 8回
  1. 土地利用の調査・分析
  2. 土地利用の方向性の検討
平塚天沼地区土地活用に向けた調整会議 4回
  1. 当該地の役割、可能性の検討
  2. まちづくりの方向性の検討
 
 

まちづくりの方向性について

 経済の活性化など都市の活力を維持し、平塚市が自立性を高めていくために、対象地の立地特性、周辺の土地利用状況、地域の課題等を踏まえて、土地活用の将来像を別紙のようにイメージします。
 

今後について

 今後も、まちづくりの方向性に基づく土地活用の早期実現に向けて、日産車体(株)と協議、調整を進めるとともに、関係機関との連携、調整を進めていきます。
 

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