10月定例市長記者会見・県内初 「菜の花プロジェクト」が始動!地域と子どもたちが取り組む“菜の花活用塾”を創設しました

平成19年10月25日

平塚市側の説明

大蔵律子市長:
 
 みなさんおはようございます。案件に入ります前にひと言ごあいさつを申し上げたいと思います。
 平塚市内のスーパーで10月16日に発生いたしましたエスカレーター事故では、小学3年生の児童が一時意識不明の重体となり、大変痛ましい思いをいたしました。
 また、平塚市の調査で、エスカレーターに設置されていた保護板の長さが建築基準法の規定を満たしていなかったことも判明し、安全性をめぐる社会問題として全国に波紋を広げています。
 事故との因果関係は、現在警察で調査中でございますが、市民が安心して安全に暮らせるまちにするために、各施設に対しまして、あらためて安全管理の徹底を求めていきたいと考えております。
 教育委員会からの報告では、事故にあった児童も3日後には意識を取り戻し、今では言葉を交わして自分で歩けるほどに回復をしているようです。一命を取り留めたことは何よりも喜ばしいことですが、今回の事故を教訓に、地域の中で子どもたちを見守る目をもっと増やしていきたいと思っております。
 
 
 それでは、本日の案件に入らせていてだきます。まず一点目でございますが、「県内初、『菜の花プロジェクト』が始動!地域と子どもたちが取り組む"菜の花活用塾"の創設」についてご説明申し上げます。
 平塚市は遊休農地で育てた菜の花を有効に活用するための"菜の花活用塾"を創設いたしました。既に10月13日には、菜の花の種まきを終了いたしました。そして、全国で活動を展開するNPO法人「菜の花プロジェクトネットワーク」に神奈川県内では初めての参加でございます。地域の大人と小学生、農家、そして地域作業所などの障害者らが協力をして遊休農地の解消を図るとともに、一年を通じてエコ活動に取り組み、地域の活性化と地球にやさしい循環社会の推進を呼びかけていくという取り組みでございます。
 菜の花活用塾の開催期間でございますが、平成19年10月から平成20年9月を予定しております。その菜の花畑の所在地でございますが、平塚市の豊田地域内です。面積は約1000平方メートルでございます。プロジェクトの構成でございますが、豊田小学校の児童、それから豊田小PTAを中心としたボランティア団体であります「いなほ会」、そして平塚市農業委員、障害者地域作業所の「須賀作業所」などでございます。
 これらの団体で構成された菜の花活用塾の活動内容でございますが、まず一つは、小学生と農業者などが遊休農地を利用して菜の花を栽培します。開花時期は花を眺め楽しむことができます。二つ目は、収穫した菜の花の種から菜種油を搾油し、油は各家庭で調理用として利用します。三つ目ですが、調理用などに使用済み菜種油は、地域作業所の技術指導で石鹸に加工をいたします。四つ目、菜種油を搾油するときに残ります菜種粕などは肥料として利用をするという内容でございます。これが一点目のご説明でございます。 
 

質疑内容の要旨

 
Q記者:豊田の住所はどこか?
A農業委員会事務局長:豊田の「子育て支援センター」、豊田公民館のすぐ東側にあるのですが、その豊田の子育て支援センターのすぐ南側に隣接している一反の畑でございます。
 
Q記者:今日発表したのはどういうことか。我々から見るとかなりおもしろい話で原稿になる話だが、13日に種まきを済ませているのになぜ今まで発表しなかったのか?記者会見に合わせたということか?少なくとも種まきは事前に教えてもらうのが好ましかったと思うが、なぜ今発表したのか?
A農業委員会事務局長:実は今お話がありましたように、種まきは10月の13日土曜日に実施させていただきました。これは地域の「いなほ会」が主体でやっていただくということで、13日という設定をさせていただいたのですけれども、本来その以前にみなさんにお知らせをすればよろしかったのですけれども、菜の花プロジェクト全体的に最後油を絞って、油を処理して廃油を石鹸にするまでという長いスパンがございますので、そういったことで記者会見のときにお話ができれば、全体的なお話ができるのかなということで今日にさせていただきました。
 
Q記者:今発表しても写真もとれず、ものすごく間の抜けた発表になっていると思うがどうか?
A農業委員会事務局長:写真は、実は広報(課)のほうで撮ってきていただいております。
 
Q記者:せっかくいい話なのに、(発表する)タイミングが非常に悪いと思うがどうか?
A市長:大変貴重なご意見として承ります。
 
Q記者:このような事業があるという段階で「こういう話があります」として記者会見で発表してもいい話だ。「今、行われています」ということを記者会見で言われても遅い。この事業の発想を市長が知ったのはいつか?
A市長:菜の花プロジェクトに入るかどうかは別として、菜の花につきましては、実はわたくしの1期目のときの公約に「菜の花プロジェクトを立ち上げます」ということは掲げさせていただきました。その間、いろいろなところで検討はいたしましたが、実現に至ったのが今回だったということです。
 
Q記者:実現するときに当然「いなほ会」などに話を通すと思うが、その時期はいつだったのか?
A農業委員会事務局長:農業委員会が実施しますのは、遊休農地解消のひとつの手段として「菜の花プロジェクトを使ってみようじゃないか」という話が出てきまして、実は昨年は遊休農地に「体験農園」ということで市民の方を募集しまして体験農園ということでやらせてもらったのですが、今年は「こういったかたちでやったらどうか」というかたちで他の地域の所にもお話をしたのですけれども、豊田地区の地域の方が「ぜひやっていきたい」とお話がありましたので、今回そこで話を進めて、夏過ぎくらいに(内容が)固まってきたという状況でございます。
 
Q記者:その間に何回も記者会見を行っているのになぜ発表しなかったのか?
A農業委員会事務局長:具体的に固まってきたのは、本当に10月のちょと前くらいだったので
 
Q記者:では、種まきをやる前になぜ発表しないのか?
A農業委員会事務局長:うちの方でもできればそこで出す(べきだった)のが少し遅れたということは本当に申し訳ございません。
 
Q記者:プロジェクトに加入したのはいつか?
A農業委員会事務局長:これは私どもの農業委員会の会長が個人的に入っております。今年の10月でございます。
 
Q記者:今も10月だが?
A農業委員会事務局長:10月の4日に加盟してございます。
 
Q記者:発表するタイミングとしては、加入時に発表してもよかったわけで、やはり役所の感覚は月単位で考えているかもしれないが、新聞記者は違う。1週間とか日にち単位で考えているので、そういう感覚でやってもらいたい。加入時と種まきの時と2回タイミングがあったはずだが?
A市長:ご意見よく承りました。今後気をつけてまいります。
 
Q記者:そういう話が出た段階でこの記者会見で発表してもらわないと、このように全部後手になってしまう。市長の耳に入ったら、記者会見でこういう話があるというかたちで出すべきだ。そんな話だったら全部完成した後でも同じことだと思うがどうか?
A市長:途中経過も含めまして、的確に出して(発表して)まいりたいと思います。花が咲いた時期、手入れをする時期もあるかもしれませんし、菜種油を採るときとか、あるいは石鹸をつくるときとか、適宜一年を通して皆様方に事前にお知らせを申し上げたいと思います。
 
Q記者:それでも来年の春以降の話になってしまうのか?
A市長:そうですね。花が咲くのは来年の春ですね。

 
※定例市長記者会見における質疑内容を広報課広報担当でとりまとめて掲載しています。

記者発表資料

平塚市農業委員会
担当 農業委員会事務局 総務担当
電話 0463-23-1111 内線2337
 

県内初 「菜の花プロジェクト」が始動!
地域と子どもたちが取り組む"菜の花活用塾"を創設しました

  • 菜の花プロジェクト始動の画像

 春の訪れとともに里山を黄色に染め、のどかな景観として訪れる人の目を楽しませてくれる菜の花。化石燃料に代わる環境にやさしい資源としても注目されています。
 平塚市は遊休農地で育てた菜の花を有効活用するための"菜の花活用塾"を創設し、全国で活動を展開するNPO法人(特定非営利活動法人)「菜の花プロジェクトネットワーク」に神奈川県内で初参加。地域の大人と小学生、農家、障害者らが遊休農地の解消を図るとともに、一年を通じてエコ活動に取り組み、地域の活性化と地球にやさしい循環社会の推進を呼びかけていきます。
 

菜の花活用塾

 菜の花を活用して遊休農地の有効利用を進めるとともに、「食の安全」の普及を図ります。また、資源循環、観光資源化など多面的な効果にも期待し、未来を担う子どもたちを中心に循環社会のモデル事業として活動を展開します。「食育」や「地産地消」の取り組みにも位置づけ、地域のコミュニティづくりを確立して地域全体の活性化にもつなげていきます。
 
開催期間  平成19年10月~平成20年9月(予定)
菜の花畑  平塚市豊田、約1000平方メートル
構成   平塚市立豊田小学校児童
       「いなほ会」(豊田小PTAを中心としたボランティア団体)
       平塚市農業委員
       障害者地域作業所「須賀作業所」など
 
活動内容
 小学生と農業者などが遊休農地を利用して菜の花を栽培
 収穫した菜の花で菜種油を採取し、各家庭で調理
 てんぷらなどで使われた菜種油は、地域作業所の技術指導で石鹸に加工
 菜種粕などを肥料として利用
 

菜の花プロジェクトネットワーク

 1976年ごろ琵琶湖の水質悪化に伴う「せっけん運動」に端をなし、消費者団体らが中心となって廃食油を再利用したせっけんづくり運動に発展。その後、菜の花を利用した「地域自立の資源循環サイクル」を実践する菜の花プロジェクトが誕生し、2001年には、27府県から500人を超すプロジェクト実践者らが一堂に会した「菜の花サミット」が開かれました。このサミットで設立されたのが「菜の花プロジェクトネットワーク」。愛・地球博の未来プロジェクトとして紹介されるなど、神奈川、和歌山、愛媛の3県を除く44都道府県で計100以上の自治体や生産者、消費者団体などが菜の花を活用した資源循環型社会の実現に向けて取り組んでいます。
 

菜の花プロジェクトネットワーク 公式ホームページ 

http://www.nanohana.gr.jp/index.php(外部リンク)