10月定例市長記者会見・平塚市民病院整備事業基本計画書の策定

平成21年10月21日

平塚市側の説明

 
大藏市長:
 定額給付金
 おはようございます。本日の案件に入ります前に私から3つばかりご報告したいことがございます。
 一つは、昨日締め切られました定額給付金及び子育て応援特別手当の状況がどうなっているかというものでございます。資料を急遽提供させていただきましたので後ほどゆっくりとご覧になっていただければと思います。
 10月20日を持ちましてこの申請受け付けが締め切りとなりました。郵送分につきましては10月20日消印まで有効となっていますので、まだこの数値は確定ではございません。が、ほぼこういう状況だということでご覧いただければと思います。
 
 定額給付金事業では、対象件数110105件のうちその96.9パーセントにあたります106732件が申請書を提出しました。そのうち96.0パーセントの給付手続きが済んでおります。給付総額の98.2パーセントにあたる38億5534万4千円が10月28日振り込み予定者までの手続きとして給付済み額ということになります。
 一方、子育て応援特別手当事業につきましては、対象件数3334件のうち99.5パーセントの3317件が申請書が提出されております。そのうち99.72パーセントにあたる件数、また給付総額の99.22パーセントに相当します1億2376万8千円が11月6日振り込み予定までの手続きとして給付済み額ということとしてございます。まとまりましたホットな情報ですので本日提供させていただきました。
 
 湘南ひらつかテクノフェア2009
 2つ目は、明日、開催されます「湘南ひらつかテクノフェア2009」のPRです。
 「湘南ひらつかテクノフェア2009」は、湘南地域をはじめとする企業や大学等の優秀な技術や製品が集結する場でありまして、ひらつかアリーナを会場に、22日から24日の3日間、「平塚商工会議所」の主催で開催されます。
 5回目となる今回は、過去最高の106の企業や団体が出展いたします。
 今回の特徴としては、「農商工連携フォーラム」が開催されます。そのほか、日産自動車の「燃料電池車」の展示も行われます。
 地域産業の活性化を図る取り組みでもありますのでぜひご来場いただければと思います。
 
 行政提案型協働事業のパートナー
 3つ目は、平成22年度に実施する行政提案型協働事業のパートナーが決まったということです。
 地域で活躍している市民活動団体と行政が協力・連携して、地域や社会的課題の解決に取り組む「行政提案型協働事業」を平成21年度から4つの事業でスタートしておりますが、その22年版です。行政から5つの提案をし、市民活動団体の企画提案を審査した結果、協働事業のパートナーが決まったということです。
 少し長くなりますが、5つの事業はどういう事業かというと、1つ目は、地場産の花を理解する農業理解促進事業「花育」に「花育ボランティア花伝道師」。
 2つ目は、防災講演会の開催に「ひらつか防災まちづくりの会」。これは21年度もこの会が受けましたが、今度は新たなものとして取り組みます。
 3つ目は、男女共同参画推進紙芝居製作と啓発事業で「平塚てづくり紙芝居の会」。これも21年度に引き続きこの会が決まりましたが、新たな活動として取り組みます。
 4つ目が、シニア向け市民活動入門プログラムの実施として「平塚MAC」という団体に。
 5つ目が、こころと命のサポート事業「自殺対策啓発事業」に「浜岳中学校区子ども読書活動推進協議会」をそれぞれ採択しました。
 平成22年度は、今回決まったと申し上げた5つの事業と21年度から3か年継続で行っております花のある景観づくり事業の6つの協働事業が、取り組まれるということになります。
 少々長くなりましたが、3つのことをPRや報告させていただきました。
 
 平塚市民病院整備事業基本計画書の策定
 それでは本日の案件1に入らせていただきます。
 平塚市民病院整備事業基本計画書の策定について説明します。平塚市は、平塚市民病院整備事業の建築設計に必要な条件を整理した「平塚市民病院整備事業基本計画書」を策定しました。
 この基本計画では、設計に必要な部門計画や患者・家族等利用者の視点に立った施設計画とすることなどを盛り込んでいます。この基本計画書の主な構成と内容を説明します。
 第1章は、平塚市民病院将来構想です。これは平成20年11月に策定しました市民病院の将来のあり方をまとめた平塚市民病院将来構想から抜粋してあります。その構想から基本方針、コンセプト、診療機能等を記述しました。
 第2章は、新病院建設に向けてでして、設計に必要な、部門ごとの基本方針を記述しています。主な部門ですが、1が外来部門、2が病棟部門、3が救急部門、4が手術部門、5が放射線部門です。これら5つの部門それぞれについて運営計画を記述しています。
 第3章は、医療機器整備計画です。建築計画の工程等に合わせた医療機器整備スケジュールや予算案の必要性を記述しています。
 第4章は物品物流システムです。病院情報システムと連携し、新たな物品物流管理の構築を検討する必要性を記述しています。
 第5章は、医療情報システムです。設計と連携して、電子カルテシステムを含めた病院情報システムの構築を進めます。医療情報の共有化、患者・職員へのサービス向上、経営改善への寄与などを挙げています。電子カルテ化は、平成25年度から本運用を開始する予定であることなどを記述しています。
 第6章は、委託業務計画です。包括的アウトソーシングなどの手法を検討しています。
 第7章は、施設概要計画です。施設整備の基本方針ですが、6つあります。1、患者・家族等利用者の視点に立った施設であること。2、安心・安全な施設であること。3、環境の変化や多様化するニーズに効率的・柔軟に対応できるフレキシブルな施設であること。4、地域医療の向上と人材教育・研修に積極的に取り組む施設であること。5、公立病院として経済的で効率の良い施設であること。6、周辺環境や地球環境に配慮した施設であること。これら6つの基本方針に基づいて施設の設計を行うこと等を記述しています。
 この計画書は、現段階での病院の方針及び要望事項をまとめたもので、設計や病院情報システムの進ちょくに従い、運用上の修正・変更があり得ることもご承知いただきたいと思います。
 事業予定ですが、将来構想に掲げたスケジュールによると平成21年度に基本設計、平成22年度に実施設計、平成23年度に管理棟を解体し、新救急棟建設へと順次建設事業が始まります。 
 この計画に沿って予定通りの進行を目指し、現段階ではそのように推移している状況です。
 以上が、案件1の平塚市民病院整備事業基本計画書の策定についての説明です。 
 

質疑内容の要旨

 
Q記者:救急医療のER体制とは?
A病院事務局長:常時(患者を)拒否しないということです。
 
Q記者:英語の略ですか?
A病院事務局長:「emergency room」(救急救命室)の略です。 
 
Q記者:総費用はどのくらいか?
A病院事務局長:107億円です。
 
Q記者:新庁舎は基金と市債を使うようだが病院は?
A病院事務局長:将来構想で数字を掲げていますが、95パーセントが企業債というのでしょうか、起債が認められるものですから、それを充てると考えております。残りは自己資金で対応します。
 
Q記者:場所は今の市民病院の敷地に建つのか?
A病院事務局長:現在の敷地の中で、現在の診療機能を残しながら順次改築を進めていくということです。この年次計画はそれを見込んでおります。
 
定例市長記者会見における質疑内容を広報・情報政策課広報担当でとりまとめて掲載しています。
 

記者発表資料

平塚市
担当 平塚市民病院 改築推進室
電話 0463-32-0015 内線5213・5337
 

平塚市民病院整備事業基本計画書の策定

 
 平塚市は、平塚市民病院整備事業の建築設計に必要な条件を整理した「平塚市民病院整備事業基本計画書」を策定しました。
 この基本計画では、設計に必要な部門計画や患者・家族等利用者の視点に立った施設計画とすることなどを盛り込んでいます。
 

平塚市民病院整備事業基本計画書の主な内容


第1章 平塚市民病院将来構想(抜粋)(1頁-5頁)
 市民病院の将来のあり方をまとめた平塚市民病院将来構想(平成20年11月策定)から抜粋しました。
 「安全と信頼」を基本理念として4項目の基本方針を掲げ、5項目のコンセプトを示し、それに基づく診療機能等を設定しています。
 また、療養環境の向上、地域連携室への改組、電子カルテの導入、病床利用率の向上、全職員の経営参画意識の徹底、適切な設備投資を挙げています。
 さらに、機能及び規模を示し、これらを実現するため、事業管理者のもと一体的な運営が可能な体制など組織機構について記述しています。

第2章 新病院建設に向けて(6頁-36頁)
 設計に必要な、部門ごとの基本方針とその方針に基づく業務内容を記述しています。

 主な部門の運営計画
  外来部門(6頁-7頁)
   患者支援センター(将来構想の「地域連携室」に受付機能を加えたもの)を設けて、患者が入院する時から、退院後を見据えたサポートができるようにします。また、病診・病病連携の強化等による一貫した医療の提供や効率的な医療体制を確立します。外来受付はブロック受付とし、ブロック内の診療科はフリーアドレス(診療科間で診察室を共有)を考慮します。

  病棟部門(7頁-9頁)
   産科・NICU(新生児特定集中治療室)・小児科病棟を1フロアとして、相互連携を向上させ、母体及び早産児・低出生体重児で集中治療を必要とする患者への対応を充実させます。GICU(一般集中治療室)は、重篤な患者を集中的に治療・看護する体制をさらに充実します。

  救急部門(12頁-14頁)
   「ひらつかER」と称して、24時間365日、救急科専門医もしくはこれに準ずる専任医師が常駐し、全科対応型の受け入れをします。

  手術部門(14頁-15頁)
   日帰り手術センターを設置し、術前・術後の対応を充実させ、効率的な運用を図ります。

  放射線部門(22頁-23頁) 
   画像診断支援システム(PACS)を導入するなどデジタル化を推進し、精度の高い診断を実現します。

第3章 医療機器整備計画 (37頁)
 建築計画が長期間であるため、工程や通常購入分に合わせた医療機器整備スケジュールや予算案を作成します。

第4章 物品物流システム(38頁)
 病院情報システムと連携し、医療材料、医薬品、リネン関係、ME機器のほか現在物品管理対象としていない物品も含めた新たな物品物流管理の構築を検討します。

第5章 医療情報システム(39頁-44頁)
 設計と連携して、電子カルテシステムを含めた病院情報システムの構築を進めます。情報システムが実現する項目として、医療情報の共有化、病院機能の向上と業務の効率化(リアルタイムで情報伝達、検索・報告の迅速化)、患者・職員へのサービス向上(患者待ち時間の短縮、ビジュアルな情報提供、データベース化)、経営改善への寄与などを挙げています。
 電子カルテ化は、平成23、24年度で運用準備をし、平成25年度から電子カルテシステムの本運用を開始する予定です。

第6章 委託業務計画(45頁)
 委託業務体制として、包括的アウトソーシングなど、費用低減とサービス品質の確保が可能な手法を検討します。

第7章 施設概要計画(46頁-51頁)
 次の施設整備の基本方針に基づき設計します。

  患者・家族等利用者の視点に立った施設
   ユニバーサルデザインを基本に、全ての利用者に優しく使いやすい施設とする。

  安心・安全な施設
   災害時にも機能できる施設で、災害時の活動スペースを確保します。
   質の高い医療を提供するために、適正な規模設定と機能的な配置を行います。
   医療安全対策の強化と適切なセキュリティ機能を確保します。

  環境の変化や多様化するニーズに効率的・柔軟に対応できるフレキシブルな施設
   フリーアドレスの診察室や共有可能な諸室を設置し、弾力的運営が可能な施設とします。

  地域医療の向上と人材教育・研修に積極的に取り組む施設
   優秀な医療従事者の育成や初期研修後の専門的な医師研修など、医療従事者の研修・教育のできる施設とします。

  公立病院として経済的で効率の良い施設
   ライフサイクルコストの軽減を図り、施設の標準化・共有化、メンテナンスフリー化などで使い続ける建築を目指します。

  周辺環境や地球環境に配慮した施設
   地球温暖化対策、自然エネルギーの活用、資源の有効利用など地球に優しい環境対策に配慮します。
  
本計画書は、現段階での病院の方針及び要望事項をまとめたもので、設計や病院情報システムの進捗に従い、運用上の修正・変更があり得ます。
 

事業予定(平塚市民病院将来構想におけるスケジュール)

 
 平成21年度 基本設計
 平成22年度 実施設計
 平成23年度 管理棟解体 新救急棟建設
 平成25年度 新救急棟供用開始 旧救急棟解体 新外来棟建設
 平成27年度 新外来棟供用開始 南棟解体 北棟改修 外構整備