熱中症にご注意ください!

最終更新日 : 2023年6月23日

 熱中症の症状は一様ではなく、症状が重くなると生命へ危険が及びます。
 しかし、適切な予防法を知っていれば、熱中症を防ぐことができます。
 暑さの感じ方は人によって異なりますので、一人ひとりが熱中症予防の正しい知識をもち、自分の体調の変化に気をつけ、熱中症による健康被害を防ぎましょう。

熱中症警戒アラートについて

 環境省と気象庁は、熱中症予防対策に資する効果的な情報発信として、令和2年7月から関東甲信地方で、「熱中症警戒アラート(試行)」の発表を実施しました。令和3年4月下旬からは全国を対象に、運用を開始しています。
 令和5年度の暑さ指数(WBGT)・熱中症警戒アラートの情報提供は、4月26日(水曜日)から10月25日(水曜日)まで実施いたします。

「熱中症警戒アラート」とは

 「熱中症警戒アラート」は、熱中症の危険性が極めて高くなると予測された際に、危険な暑さへの注意を呼びかけ、 熱中症予防行動をとっていただくよう促すための情報です。
 

発表の基準と方法

 熱中症リスクの極めて高い気象条件が予測された場合に、予防行動を促すための広く情報発信を行うため、 発表には熱中症との相関が高い「暑さ指数」を用います。 暑さ指数の値が33以上と予測された場合、気象庁の府県予報区等を単位として発表します。 また、発表内容には、暑さ指数の予測値や予想最高気温の値だけでなく、具体的に取るべき熱中症予防行動も含まれていることが特徴です。
 各都県内の暑さ指数予測地点のいずれかにおいて、翌日の日最高暑さ指数を33℃以上と予想した日(前日)の17 時頃に「第1号」を、当日5時頃に「第2号」が発表されます。
 詳細は、環境省の熱中症予防情報サイト(外部リンク)をご覧ください。

熱中症警戒アラート発表時の予防行動

 熱中症警戒アラートは、熱中症の危険性が極めて高い暑熱環境になると予想される日の前日夕方、または当日早朝に都道府県ごとに発表されます。発表されている日には、外出を控える、エアコンを使用する等の、熱中症の予防行動を積極的にとりましょう。
 
 熱中症警戒アラート発表時の予防行動(PDF2.6MB)

LINEアプリを活用した熱中症警戒アラート・暑さ指数の情報配信

 環境省は、令和2年7月31日に、LINE公式アカウント「環境省」を開設し、熱中症予防対策の情報配信を開始しました。 お使いのスマートフォンなどのLINEアプリで、LINE公式アカウントを友だち追加していただくと、 熱中症警戒アラートの発表や暑さ指数の情報を、受け取ることができます。
 詳細は、環境省LINEアプリを活用した熱中症警戒アラート(外部リンク)をご覧ください。 

熱中症とは…

  • 高温多湿な環境下で、体内の水分や塩分のバランスが崩れたり、体温調節機能がうまく働かないことにより、体内に熱がたまり、筋肉痛や大量の発汗や吐き気、倦怠感が現れ、重症になると意識障害が起こります。
     
  • 気温が高い、湿度が高いなどの環境条件と、体調が良くない、暑さに体がまだ慣れていないなどの個人の体調による影響が重なると、熱中症の発生が高まります
     
  • 野外で活動している時だけでなく、室内で特に何もしていなくても熱中症を発症し、救急搬送されたり、死亡したりする事例が報告されています。

熱中症になりやすい条件

なりやすい人

  • 高齢者、障がいのある人、寝たきりの人、認知症の人               
  • 乳幼児
  • 暑さになれていない人
  • 普段から運動をしていない人
  • 肥満の人、肥満傾向の人
  • 厚着をしている人
  • 寝不足や体調が悪い人
  • 体力や持久力の低い人
  • 運動部の1年生
  • 持病のある人
  • 熱中症になったことのある人

なりやすい環境   

  • 気温が高い(28度以上)、湿度が高い(70%以上)
  • 急な気温上昇
  • 風通しが悪い
  • 日差しが強い
  • 閉めきった車内や室内 

熱中症の症状

  • <軽度>  めまい、立ちくらみ、大量の汗が止まらない、筋肉痛、こむらがえり
  • <中度>  頭痛、吐き気、嘔吐、体がだるい、ぼんやりして力が入らない
  • <重度>  意識がない、けいれん、まっすぐ歩けない、体にさわると熱い

熱中症の予防方法

1 暑さを避けましょう

  • 外出時は日傘や、帽子を利用しましょう。
  • こまめに日陰で休憩しましょう。
  • すだれや遮光カーテンで直射日光を防ぎましょう。
  • 暑い炎天下や高温多湿の場での運動や作業は、避けるようにしましょう。
  • 室温28℃以下、湿度70%以下になるように、エアコンや扇風機を上手に使いましょう。
    (節電を意識しすぎるあまり、健康を害することがないように注意しましょう。)

     

2 服装に注意しましょう

  • 通気性の良い、吸湿・速乾の衣服を着用しましょう。
  • 太陽光の下では、輻射熱を吸収して、熱くなる黒色系の素材は避けたほうが良いでしょう。
     

3 こまめに水分補給をしましょう

  • 普段の生活では、のどが渇いたという感覚がなくてもこまめに水や麦茶などで水分を補給しましょう。 (目安は1時間当たりコップ1杯程度、一日当たり1.2リットル)
  • 発汗が激しいときは、水分と塩分を補給するようにしましょう。
    (イオン飲料やスポーツドリンクで代用できます。)
  • マスクをつけていると、体内に熱がこもって喉の渇きが感じにくくなり、知らないうちに脱水が進み熱中症になりやすくなります。マスクをつけて活動するときは、こまめな水分補給と休息を心がけましょう。又、屋外で人との距離が2メートル以上離れているときは、マスクを外しましょう。
  • 心臓や腎臓の悪い方や持病をお持ちの方はかかりつけの医師に相談しましょう!
水分補給 

4 体調を整えましょう

  • バランスの良い食事
  • 適度の運動 
  • 十分な睡眠

高齢者の予防方法

特徴

  • 暑さを感じにくくなる
  • 発汗量・皮膚血流量が減少する、増加が遅れる
  • 体内の水分量が減少する
  • のどの渇きを感じにくくなる

予防のポイント

  • のどが渇かなくても水分補給
  • 部屋の温度をこまめに測り、エアコンを活用する(室温を28度以下に保つ)
  • 暑さを避ける(暑い日には不要な外出、屋外作業を控える)

子どもの予防方法

特徴

  • 思春期前の子どもは体温調節(発汗)が未発達のため、効率的な体温調節が困難
  • 顔が赤いときは深部体温が上昇しているので要注意

予防のポイント

  • 自分では「暑い」と言えないので、顔色や汗の書き方を十分に観察する。
  • 適切な飲水行動を学習させる。(ガブガブ飲むのではなく、少しずつ飲む)
  • 日頃から少しずつ暑さに慣れさせる。(適度な外遊び)
  • 服装を選ぶ。(風通しがよく汗を吸い取りやすい素材、着脱しやすい組み合わせ)
  • 絶対に乳幼児を一人にさせない、自動車内に1人で残さない。

日常での対策

気温が高い時の活動

  • こまめな休憩と水分補給を行い、絶対に無理をしない、頑張りすぎない。
  • 屋外活動するときは、なるべく日陰を利用し、熱ストレスを和らげる。

気象情報などをチェック

  • 梅雨明けなど急激な高温が予想される場合
  • 高温(WBGTが31度を超える)が続くとき
  • WBGTとは:暑さがからだに与えるストレスを示したもの。気温と同じ単位(度)で表示されるが、通常の気温に加えて湿度、日射、風の4要素すべてを反映する。
  • 熱帯夜が続くとき

「熱中症弱者」への社会的サポート~高齢者に対して積極的な声かけを!

  • 情報提供する。
  • 居室の温度の確認
  • 水分補給を勧める。
  • 健康状態の確認

暑熱順化の方法

熱中症予防のために、暑さに体を慣らすことを暑熱順化(しょねつじゅんか)と言います。
本格的な暑さが来る、5~6月に意識的に汗をかく機会を増やすなどして、暑さに負けない体作りをしましょう。

ふつうの体力

 「やや暑い環境」で「ややきつい」と感じる運動(じんわり汗をかく程度)を1日30分間、1~4週間続ける。

体力に自信のある方

 屋外でのジョギングや、ジムでのランニングマシーン・エアロバイクなどで「ややきつい」と感じる運動(じんわり汗をかく程度)を続ける。

中高年や体力に自信のない方

 インターバル速足(一回当たり速足3分間、ゆっくり歩き3分間。速足…大股で腕を振って、かかとで着地)を週4回以上1日5回以上、4週間行う。

熱中症を疑った時の対応

風通しのよい、涼しいところへ移動しましょう。

  • 衣服をゆるめましょう。 
  • 首のまわり、脇の下、太ももの付け根などを保冷剤や氷の入った枕等で冷やしましょう。
    (乳幼児や高齢者の場合は、肌に直接氷があたると凍傷になりやすいため注意しましょう。) 
  • 水分と塩分を補給しましょう。 

具合が悪くなったら、早めに受診しましょう!

  • 自力で水が飲めない、意識がない、けいれんなどが起きるようであれば、すぐに救急車を呼びましょう!! 

シーン別の予防のポイント

スポーツ活動

  • 暑い時無理な運動は事故のもと
  • 急な暑さに要注意
  • 失われる水と水分を取り戻そう
  • 薄着スタイルでさわやかに(休憩中は帽子を脱ぐ)
  • 体調不良は事故のもと

職場

  • 作業環境の管理:簡易な屋根の設置、通風または冷房設備の設置、ミストシャワーなどによる散水設備の設置など
  • 休憩場所の整備:氷、冷たいおしぼり、水風呂・シャワーなどの体を適度に冷やすことができる物品および設備を設ける。
  • 作業時間の短縮
  • 暑熱順化
  • 水分及び塩分の摂取
  • 服装:透湿性および通気性のよい服装、またこれらの機能をもつ体を冷却する服を着用する
  • 健康管理:睡眠不足、体調不良、前日の多量の飲酒、当日の朝食の有無など、日常の健康管理を徹底し、作業開始前に労働者の健康状態を確認する 。
(職場における熱中症予防対策マニュアル-厚生労働省)より)

様々なイベントにおける熱中症対策

イベント時の環境による影響

夏季のイベント会場の中や周辺は、「日射」「混雑」の影響により熱中症リスクが高まります。
  • 日射による影響:イベント参加者が直接日射にさらされる場合は、かなり厳しい暑熱環境となるため、なるべく大屋根や樹木など直射をさえぎるものがある場所を選ぶ。
  • 混雑による影響:多くの人が集合する場所では、人間の皮膚表面からの汗の蒸発、人込みによる風通しの悪化などで、暑熱環境が悪化する。

〈人ごみが発生するタイミング例〉

  • 良い席を確保するために待機する開場前
  • 競技やコンサートなどの開始直前
  • 休憩時間
  • イベント終了後の退場時
  • イベント終了時には高揚感が一気に低下して緊張が緩み、体調不良を訴える参加者が増えるという調査もある。すべての参加者が会場から帰るまで、注意する。

イベント時のリスクを知ろう

 イベント会場だけでなく、公共交通機関(バス、電車、バス停、駅等)も、参加者が集中するため熱中症のリスクが高まる。

発生を防ぐための準備・対策

ステップ1  実施体制を整えよう

  • 連絡先一覧を作成しよう
  • 緊急連絡先フローを作成しよう
  • イベントの中止基準を設定しよう

ステップ2  会場の暑さ対策をしよう

  • 熱中症リスクが高い場所を把握しよう
  • 参加者による混雑緩和の工夫をしよう
  • 休憩場所・給水器・自動販売機を配置しよう

ステップ3  適切な呼びかけをしよう

  • イベント時に、事前に呼びかけよう
  • 当日、掲示物などで呼びかけよう
  • 当日、スタッフから直接呼びかけよう

熱中症発生時の応急処置

もしも熱中症患者が発生してしまったら、落ち着いて、状況を確認して対処してください。

1 救急車を呼ぶ

  • 呼びかけても応答がない(弱い)、または自力で水分が取れないときは救急車を要請する。(水分を無理やり他者が飲ませるのは誤飲の危険性があるので、あくまでも自力摂取が原則)
  • 必ず誰かがついて見守る。
  • 救急車が到着するまでの間、応急処置を始める。
応急処置

2 涼しい場所に避難

  • 風通しの良い日陰や、できれば冷房の効いた室内などに避難させる。

3 服を緩め、体を冷やす

  • 服を脱がせ、ベルトやネクタイ、下着などをゆるめて風通しをよくする。
  • 濡れタオルを当てたり、うちわなどで仰ぎ、体を冷やす。
  • 氷嚢などで両側の首筋・わきの下・太ももの付け根などを冷やす。
体を冷やす

4 水分・塩分の補給

  • 意識があり自力で水分を取れるときは、冷たい水を持たせ自力で飲ませる。
  • 大量に汗をかいている場合は、塩分の入ったスポーツドリンクや経口補水液が有効です。
水分塩分補給
【参考文献】
  • 熱中症環境保健マニュアル2018(環境省)
  • 夏季のイベントにおける熱中症対策ガイドライン2020(環境省)

災害時の熱中症予防

 災害時には、慣れない環境や作業で熱中症のリスクが高くなります。お互いに声をかけながら、十分に注意しましょう。

環境省
災害時の熱中症予防(PDF875KB)

熱中症情報に関するホームページ

熱中症環境保健マニュアル、熱中予防リーフレット、暑さ指数(WBGT)予報ほか

環境省
  熱中症予防情報サイト(外部リンク)

 

天気予報、気象情報、早期天候情報ほか

気象庁
 熱中症から身を守るために(外部リンク)
 早期天候情報(外部リンク)

 

熱中症予防の普及啓発・注意喚起

厚生労働省
   熱中症関連情報(外部リンク)

 

「健康のために水を飲もう」推進運動

厚生労働省
 「健康のために水を飲もう」推進運動(外部リンク)

 

STOP!熱中症クールワークキャンペーン(職場における熱中症予防策)

厚生労働省ホームページ(外部リンク)
 

全国における熱中症傷病者救急搬送に関する情報

消防庁
 熱中症情報(外部リンク)


 このホームページは、「健康増進に関する包括連携協定」に基づき大塚製薬株式会社の協力のもと作成されてます。
 

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