「大正・昭和のモダニスト 蕗谷虹児展」を開催

令和6年9月27日

平塚市
担当 美術館 学芸担当 家田
電話 0463-35-2111
 

「大正・昭和のモダニスト 谷虹児展」を開催

 平塚市美術館では、企画展「大正・昭和のモダニスト 蕗谷虹児展」を10月5日から11月24日に開催します。
 蕗谷虹児(1898-1979)は、新潟県で生まれ、1913年に日本画家を目指して上京しますが、竹久夢二の紹介で少女雑誌の挿絵を描くようになると、またたく間に時代の寵児となりました。1925年には本格的に絵を学ぶためにパリに留学し、サロン入選や個展の開催により、画家として活動していくことに自信を深めます。しかし、1929年に生活のために志半ばで帰国。その後は再び少女雑誌の仕事を手がけ、1930年代にかけてモダンな女性像により人気の絶頂を迎えました。流行のファッションに身を包み、強いまなざしを持つ女性像は、近代的なライフスタイルにあこがれる多くの女性たちにとって象徴的なアイコンとして機能したといえるでしょう。戦後は、童話や絵本の挿絵のほか、アニメーションの仕事にも取り組み、少女向けの仕事から離れて新たな境地を開拓。晩年は、個展を中心に可憐な少女像を発表して変わらぬ人気を博し、1979年に80歳でその生涯を閉じました。1987年には、幼少期を過ごした新潟県新発田市に記念館がオープンし、現在に至るまで多くの来館者に愛されています。
 本展では、蕗谷虹児記念館の作品を中心に少女雑誌の表紙や挿絵の原画、パリ時代の作品、童話や絵本の挿絵の原画、アニメーションの原画など約450点が一堂に会し、およそ60年におよぶ虹児の画業を回顧します。大正から昭和戦前期にかけて、文化や芸術が大衆のものとして浸透していく過程で、出版界の花形として虹児が果たした役割がいかに大きいものであったかを感じ取っていただくとともに、戦後の児童文化に残した足跡をご堪能いただければ幸いです。
 

大正・昭和のモダニスト 蕗谷虹児展

主催

 平塚市美術館

特別協力

 新発田市・新発田市教育委員会・蕗谷虹児記念館、弥生美術館

協賛

 神奈川中央交通株式会社

会期 

   令和6年10月5日(土曜日)~11月24日(日曜日) 44日間

開館時間

 午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで)

休館日

   月曜日(ただし、10月14日、11月4日は開館)、10月15日、11月5日

会場

   平塚市美術館
 〒254-0073 神奈川県平塚市西八幡1-3-3
 電話 0463-35-2111 ファクス 0463-35-2741
 JR東京駅から東海道線、または新宿駅から湘南新宿ライン(直通)で約1時間。JR平塚駅より徒歩20分。または平塚駅東改札口(北口)より、神奈川中央交通バス4番乗り場乗車「美術館入口」または「コンフォール平塚前」下車。駐車場67台(美術館御利用の場合90分間無料・要認証)。

出展数

 約450点

観覧料

 一般800(640)円、高大生500(400)円、中学生以下無料 ( )内は20人以上の団体料金
   毎週土曜日は高校生無料
   各種障がい者手帳の交付を受けた方と付き添い1人は無料
   65歳以上で、平塚市民の方は無料、市外在住の方は団体料金
   本展覧会の観覧券で「所蔵品展」もご覧いただけます
 

関連事業

学芸員によるギャラリートーク

日時
 10月19日(土曜日)、11月2日(土曜日)午後2時~2時40分
場所
 展示室1(申し込み不要・要観覧券)

蕗谷虹児が構成・原画を担当した短編アニメ「夢見童子」を上映

日時
 展覧会会期中の午前9時30分~午後4時30分頃
 上映時間 15分28秒(繰り返し上映)
場所
 ミュージアムホール(申し込み不要、観覧無料。都合により上映場所が変更される場合があります。詳細は当館までお問い合わせください。)
 東映動画(現・東映アニメーション)初となるカラーアニメーション。東映動画に招聘(しょうへい)された虹児は、詩人であり抒情画家である自身のイメージを前面に打ち出して、「夢見童子」の原画を描き、童謡風の歌を作詞しました。

ワークショップ「単色凸版・版画講座」

講師
 城戸宏氏(リン版画工房主宰)
日時
 11月17日(日曜日) 午後1時30分~午後3時30分
場所
 アトリエB(事前申込制、詳細は当館ウェブをご覧ください。)
 

同時開催

令和6年度特集展 おしゃべり美術館 ひらビあーつま~れ10年記念展

2015年から平塚市内の小学生を対象に活動してきた「対話による美術鑑賞」の事業を振り返る展覧会。所蔵品を中心に、対話のみちびきとなるような作品を展示し、鑑賞会などを通じて対話型鑑賞そのものを紹介します。
会期
 令和6年9月21日(土曜日)~令和7年2月16日(日曜日) 123日間
出品点数
 約30点
観覧料
 「蕗谷虹児展」の観覧料で入場できます。
単独の場合、大人200(140)円、高大生100(70)円、中学生以下無料
( )内は20人以上の団体料金。
 

令和6年度ロビー展 中勘助 平塚居住100年記念 中勘助の小宇宙-「銀の匙(さじ)」と「しづかな流」

作家・中勘助(1885-1965)の平塚居住100年を記念して、平塚での作家活動の一端と作品へのこだわりを紹介。代表作「銀の匙」と、平塚での暮らしを綴った「しづかな流」の関連資料を中心に、作家の言葉と繊細で豊かな感性を通して、日常の中にある“小宇宙”ともいうべき世界をご案内します。
会期
 令和6年10月5日(土曜日)~11月10日(日曜日) 32日間
出品点数
 約15点
観覧料
 無料