市長コラム

 市長が市政などに関する思いをつづった「市長コラム」を、広報ひらつか第3金曜日号に掲載しています。
 広報ひらつかに掲載した「市長コラム」の内容をご紹介します。

令和3年(2021年)3月

思いや教訓をつなぐ

  • 令和2年11月撮影した日和山公園からの景色 復興事業が進む石巻市沿岸部(日和山公園から)
 東日本大震災から10年。震災によってお亡くなりになった方々とそのご遺族の皆さま、被災された全ての皆さまにお見舞い申し上げます。

 被災地では現在も、復興に向けた努力が続けられていますが、昨今全国で行われた世論調査によると、全体の3割近くが津波による被災地の復興が「進んでいない」と感じているそうです。誰もが復興を実感するには、道半ばであることを物語る現状が明らかになりました。

 平塚市は、平成9年に宮城県石巻市と締結した災害時相互応援協定により、平成23年の震災直後から職員を派遣し続けています。これまでに派遣した職員は延べ77人。それぞれが都市基盤の整備や防災、観光など多岐にわたる分野で任務を果たし、石巻市からも高く評価されています。

 職員は復興の推進力になっているだけでなく、派遣を終えた後も「石巻市との関わりを大切にしたい」「被災された石巻市民の思いや教訓を多くの人に伝えたい」と、両市の友好関係の強化や、震災の教訓の発信などにも取り組んでくれており、大変頼もしく感じます。

 私は毎年、派遣職員らの激励を兼ねて石巻市を訪れ、復興計画に基づく新しいまちづくりが着実に進む姿を視察しています。必ず立ち寄るのが、沿岸部を一望できる高台にある日和山(ひよりやま)公園。当初、津波で甚大な被害を受け、がれきの山だったまちが、年を重ねるにつれて復旧・復興し、活力を帯びていく様子を見るたびに胸が熱くなります。

 今年2月13日には、宮城県や福島県で東日本大震災の余震ともいわれる最大震度6強を観測する地震が発生したように、いまだ震災は終わってはいません。「もう10年」ではなく「まだ10年」であることを肝に銘じながら、私たち一人一人が震災の記憶を風化させることなく、復興支援と大規模地震に対する自らの備えに向き合わなければならないと気持ちを引き締めています。
 

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