市長コラム

 市長が市政などに関する思いをつづった「市長コラム」を、広報ひらつか第3金曜日号に掲載しています。
 広報ひらつかに掲載した「市長コラム」の内容をご紹介します。

令和4年(2022年)8月

市民の鳥をきっかけに

  • ダイサギ 水田に降り立つダイサギ(岡根武彦さん撮影)
 「今日の鳥は、明日の人間(Today birds, tomorrow man)」という言葉があります。環境変化の影響は、まず鳥たちの暮らしに現れ、やがて私たち人間の問題になるかもしれないという意味です。

 平成14年、市制施行70周年を記念して、市民の鳥に「しらさぎ(コサギ)」を制定しました。しらさぎは、多いときは1日に数十匹もの魚を食べます。もし、環境が汚染されていれば、しらさぎの体にも悪影響が出るでしょう。県内一の水田面積を誇る平塚市。たくさんのしらさぎが元気に生息していることは、平塚産の米が安全であることの証明にもなります。

 今年3月、里地里山や水辺など自然環境の調査結果をまとめた「平塚市自然環境評価書」を発行しました。同評価書によると、市内で確認された鳥は168種。多くの種類が観察できる理由は海、川、田園、里山など多様な自然環境があるからです。一方、同評価書では地球規模の気候変動だけでなく、市街地化や緑地の管理不足、外来種の侵入などによって身近な自然環境が変化していることを課題に挙げています。

 大切なのは、現状を知ることです。博物館では9月4日まで「野鳥愛」と題した特別展を開いています。同評価書の調査に参加した野鳥観察グループ「こまたん」の活動紹介や、ありのままの姿を捉えた野鳥の写真、生きているようなバードカービング(木彫りの鳥)など、さまざまな角度から平塚に暮らす野鳥の魅力に迫ります。

 普段話題になるのは、カラスやムクドリなどによる「被害」かもしれません。しかし、その問題を解決していくためにも、人間と自然との関係を考えていかなければならないでしょう。

 野鳥は思っているよりもずっと身近な存在です。自宅の庭や公園、街路樹などでも見られます。この特別展を、多くの皆さんが身近な環境に関心を持つきっかけにしてほしいと願っています。 
 

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