市長コラム

 市長が市政などに関する思いをつづった「市長コラム」を、広報ひらつか第3金曜日号に掲載しています。
 広報ひらつかに掲載した「市長コラム」の内容をご紹介します。

令和5年(2023年)9月

美術館のシンボル

  • 寄贈式の様子 ユニコーンを前に話す三沢氏
 ようこそ、平塚市美術館へ。エントランスホールで出迎えてくれるのは2体の木彫りのユニコーンです。これらは、平成19年に開いた三沢厚彦展「ANIMALS+(アニマルズプラス)」の展示作品を作家の三沢氏からお預かりしていたもの。以来16年間、館内で出合う最初の作品として、来館する方々をお迎えしてきました。

 このたび、美術館の事業に協力・支援していただく団体「平塚市美術館湘南フレンズ倶楽部(クラブ)」(大藏律子会長)がこれらを買い取り、市に寄贈してくださいました。「市民の芸術文化の振興に役立ててほしい」との思いを受け止め、美術館のシンボルとしてこれからも大切に展示していきたいと考えています。

 寄贈式で三沢氏は「ユニコーンたちはこの建物の空間を楽しみ、いい関係性を持って馴染んできたと思います」とほほ笑んでいられました。行き交う人々を温かく見守るうちに、生命力が吹き込まれたのでしょうか。木肌の温もりを生かし、丹精込めて彫り出した素材は、クスノキ。市民の木であり、何かのご縁を感じます。

 「美術館は来館された方々に憩いと喜びを提供し、新しい発見に満ちた場であり続けたい」。今年4月に着任した加藤弘子特別館長は力を込めます。引き続き、文化芸術に親しむ人々の裾野を広げ、心を潤し、愛される美術館を目指します。

 9月23日(祝)からは藤田嗣治(つぐはる)の初期作品を含む新収蔵品展、10月7日(土曜日)からは明治・大正時代に輸出された陶磁器を集めた横山美術館名品展を開きます。そう、ユニコーンもお待ちしています。
 

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