
概要
大正・昭和のモダニスト 蕗谷虹児展
- 会期 2024年10月5日(土曜日)~11月24日(日曜日)
- 休館日 月曜日(ただし10月14日、11月4日は開館)、10月15日、11月5日
- 開館時間 9時30分~17時0分(入場は16時30分まで)
- 主催 平塚市美術館
- 会場 平塚市美術館 展示室1
- 特別協力 新発田市・新発田市教育委員会・蕗谷虹児記念館、弥生美術館
- 協賛 神奈川中央交通株式会社
- 観覧料 一般 800円(640円)/高大生 500円(400円)/中学生以下無料
毎週土曜日は高校生無料
各種障がい者手帳の交付を受けた方と付添1名は無料
65歳以上で平塚市民の方は無料、市外在住の方は団体料金(年齢・住所を確認できるものをご提示ください)
担当:家田奈穂(当館学芸員)
詳細
本展では、少女雑誌の表紙や挿絵の原画、パリ時代の作品、童話や絵本の挿絵の原画、アニメーションの原画など約450点が一堂に会し、およそ60年におよぶ虹児の画業を回顧します。大正から昭和戦前にかけて、文化や芸術が大衆のものとして浸透していく過程で、出版界の花形として虹児が果たした役割がいかに大きいものであったかを感じ取っていただくとともに、戦後の児童文化に残した足跡をご堪能いただければ幸いです。
展覧会のみどころ
1.神奈川県内の公立館では初の大回顧展
第二次世界大戦の戦況がひっ迫した1944年、虹児は、渓流釣りで土地勘のあった酒匂川上流の神奈川県山北町に、東京から一家で疎開。その後10年にわたり同地で過ごしました。終戦後に女性雑誌が刊行されることになったとき、山北町で虹児の仕事が再開されました。
神奈川県ゆかりの画家である虹児の画業を、少女雑誌の表紙や挿絵の原画、パリ時代の作品、童話や絵本の挿絵の原画、アニメーションの原画など約450点の作品でご紹介します。
2.女性の憧れ「モダンガール」を描く
1930年代、少女雑誌の表紙や口絵に、流行のファッションに身を包み、強い眼差しを持つモダンな女性像を描いた蕗谷虹児。その女性像は、近代的なライフスタイルに憧れる多くの女性たちの絶大な支持を得ました。挿絵の世界に飛び込んだ大正時代には、先達の竹久夢二の抒情性を踏まえた女性を描き、パリへの留学を契機に自立した女性像を生み出すにいたった虹児の作風の変化をご覧いただけます。
3.33年ぶりに公開される作品《胡蝶の夢》
1991年の展覧会以降出品されていなかった《胡蝶の夢》を、33年ぶりに展示します。仰向けの女性の横顔と、その唇にとまろうとする蝶を幻想的に描いたこの作品は、大反響を呼んだ『令女界』1931年6月号の口絵「夢」を下敷きとして、1968年開催の個展のために描いた抒情的な作品です。
《胡蝶の夢》1968年、浅子宏氏蔵
関連事業
当館学芸員によるギャラリートーク
日時:10月19日(土曜日)、11月2日(土曜日) 14時0分~14時40分
場所:展示室1
申込不要、要観覧券
関連ワークショップ「単色凸版・版画講座」
講師:城戸宏氏(リン版画工房主宰)
日時:11月17日(日曜日)13時30分~15時30分
場所:アトリエB
事前申込制、詳細は当館ウェブに掲載
蕗谷虹児が構成・原画を担当した短編アニメ「夢見童子」上映
日時:展覧会会期中の9時30分~16時30分頃
上映時間:1回15分28秒(繰り返し上映)
場所:ミュージアムホール(都合により上映場所が変更される場合があります。詳細は美術館までお問い合わせください。)
申込不要、観覧無料
東映動画(現・東映アニメーション)初となるカラーアニメーション。東映動画に招聘された虹児は、詩人であり抒情画家である自身のイメージを前面に打ち出して、「夢見童子」の原画を描き、童謡風の歌を作詞しました。
出品作品







展覧会図録

ごあいさつ p.5
第1章 デビューから人気作家への道 p.9
第2章 花形作家としての活躍 p.47
第3章 少女雑誌から絵本へ p.127
雑誌における蕗谷虹児の仕事について 家田奈穂 p.178
年譜 p.188
出品目録 p.198
B5変形判、縦25.8センチメートル、横19.2センチメートル 全216頁
編集 家田奈穂(平塚市美術館)
制作 ニューカラー写真印刷株式会社
発行日 2024年10月5日
発行 平塚市美術館
価格2,100円(税込)