長く平塚にアトリエを構え、戦後の日本画に新たな地平を切り拓いた画家・工藤甲人。北国の厳しい自然と、そこに息づく生命の輝きを詩情豊かに描き、幻想と現実が響き合う独自の世界を築き上げました。本展では初期から晩年までの代表作等約90点を一堂に展示し、70年に及ぶ画業を回顧します。神奈川県内では35年ぶりとなる本格的な回顧展で、その瑞々しい感性と美しい色彩の妙をお楽しみください。
工藤甲人《愉しき仲間(一)》1951年 当館蔵
概要
生誕110年 工藤甲人展 北の大地といのちの詩(うた)
会期:2026年9月19日(土曜日)から11月23日(月曜日・祝)休館日:月曜日(ただし9月21日、10月12日、11月23日は開館)、9月24日、10月13日
開館時間:9時30分から17時0分(入場は16時30分まで)
主催:平塚市美術館
協賛:株式会社葦、神奈川中央交通株式会社
助成:芸術文化振興基金、公益財団法人朝日新聞文化財団
会場:平塚市美術館 展示室2
観覧料:一般 1000(800)円/高大生 500(400)円/中学生以下無料
- ( )内は20名以上の団体料金
- 毎週土曜日は高校生無料
- 各種障がい者手帳の交付を受けた方と付添1名は無料
- 65歳以上で平塚市民の方は無料、市外在住者は団体料金(年齢・住所を確認できるものをご提示ください)
担当:家田奈穂(当館学芸員)
詳細
平塚市美術館では、1962年から平塚にアトリエを構え、半世紀にわたり活躍した日本画家・工藤甲人(くどうこうじん、1915-2011)の生誕110年を記念した回顧展を開催いたします。
工藤甲人は青森県弘前市に生まれ、1935年に上京して川端画学校日本画科に入学し画家としての道を歩み始めます。その後、福田豊四郎に師事し、造形的にも新しい傾向を持つ日本画制作を試みますが、召集されたことで制作が中断。しかし、戦前に萌芽した造形的な実験は、戦後の制作へとつながっていきました。1950年、日本画の変革を目指した創造美術展で初入選を果たすと、以降、新制作協会日本画部、創画会の中心的な画家として、郷里の自然を題材に新しい日本画の創造に邁進しました。 北国の厳しい自然に耐え、春の訪れに歓喜する動植物の生命の輝きに感応する画家の心性と、その内面に醸成された詩情とが混然一体となり、幻想的な光景が画面に立ち現れてきます。夢幻の世界と現実の世界の混交、造形と情感の調和した独自の画境は、戦後の日本画壇に新生面を切り拓きました。
本展では、初期から晩年までの代表作、小下図、画材など86点と、関連作家の作品7点の計93点により、およそ70年にわたる画業を回顧いたします。特筆すべきは、序章として戦前に工藤甲人とともに活動していた新美術人協会の作家たちの作品を紹介することです。工藤甲人の最初期にあたる戦前の作品は失われてしまいましたが、その作品写真のほか、同じ新美術人協会で活動していた福田豊四郎、吉岡堅二、堀文子、酒井亜人ら、当時の新しい傾向を持つ日本画を展示することで、戦前から戦後にかけての造形的な連続性を示しつつ、甲人が制作において目指したものを浮かび上がらせます。美術館での回顧展としては2007年に画家の郷里である青森県で開催されて以来19年振り、神奈川県内では1991年に当館で開催して以来35年振りとなる本格的な展覧会で、画家の詩的感受性と美しい色彩の妙をお楽しみください。
工藤甲人は青森県弘前市に生まれ、1935年に上京して川端画学校日本画科に入学し画家としての道を歩み始めます。その後、福田豊四郎に師事し、造形的にも新しい傾向を持つ日本画制作を試みますが、召集されたことで制作が中断。しかし、戦前に萌芽した造形的な実験は、戦後の制作へとつながっていきました。1950年、日本画の変革を目指した創造美術展で初入選を果たすと、以降、新制作協会日本画部、創画会の中心的な画家として、郷里の自然を題材に新しい日本画の創造に邁進しました。 北国の厳しい自然に耐え、春の訪れに歓喜する動植物の生命の輝きに感応する画家の心性と、その内面に醸成された詩情とが混然一体となり、幻想的な光景が画面に立ち現れてきます。夢幻の世界と現実の世界の混交、造形と情感の調和した独自の画境は、戦後の日本画壇に新生面を切り拓きました。
本展では、初期から晩年までの代表作、小下図、画材など86点と、関連作家の作品7点の計93点により、およそ70年にわたる画業を回顧いたします。特筆すべきは、序章として戦前に工藤甲人とともに活動していた新美術人協会の作家たちの作品を紹介することです。工藤甲人の最初期にあたる戦前の作品は失われてしまいましたが、その作品写真のほか、同じ新美術人協会で活動していた福田豊四郎、吉岡堅二、堀文子、酒井亜人ら、当時の新しい傾向を持つ日本画を展示することで、戦前から戦後にかけての造形的な連続性を示しつつ、甲人が制作において目指したものを浮かび上がらせます。美術館での回顧展としては2007年に画家の郷里である青森県で開催されて以来19年振り、神奈川県内では1991年に当館で開催して以来35年振りとなる本格的な展覧会で、画家の詩的感受性と美しい色彩の妙をお楽しみください。
展覧会のみどころ
1.工藤甲人の生誕110 年を記念する神奈川県内では35 年振りの回顧展
平塚にアトリエを構え、半世紀の長きに渡って制作した工藤甲人の大規模な回顧展を35年ぶりに開催。「甲人」の号を名乗る前の「八甲人」時代の新出の作品を含む代表作、小下図、画材など86点を紹介します。
2.自然の生命力を人や生きものになぞらえ、原風景と同化させる画家のイマジネーション
甲人は、巡る四季、輪廻する生命を主なモチーフとし、生と死、光と闇、夢と覚醒という対比的なテーマを画中に描き出しています。本展では、人と自然の共生をモチーフにした色面分割による造形的な作品から、自然のエネルギーを人や生きものになぞらえて、自然景と一体的に描き出すに至る過程を追います。
3.長期休館直前!平塚ゆかりの作家を顕彰する最後の企画展
平塚市美術館は1991年の開館以来35年を迎え、建物の改修工事を実施します。開館時に平塚ゆかりの代表的な作家として大規模回顧展を開催した工藤甲人を、休館前の節目として再び取り上げます。
関連事業
講演会「工藤甲人 夢と覚醒のはざまに」
開催日:10月4日(日曜日)
時間:13時30分から15時0分(開場13時0分)
講師:菅野晶氏(青森県立美術館美術統括監)
場所:ミュージアムホール
定員:100名
参加費:無料
- 申込不要、先着順
対談「工藤甲人先生の思い出」
開催日:11月1日(日曜日)
時間:14時0分から15時0分(開場13時30分)
講師:斉藤典彦氏(日本画家、東京藝術大学名誉教授)
聞き手:当館学芸員
場所:ミュージアムホール
定員:100名
参加費:無料
- 申込不要、先着順
当館学芸員によるギャラリートーク
日時:10月17日(土曜日)、11月14日(土曜日)各日14時0分から14時40分場所:展示室2
- 申込不要、要観覧券
対話型鑑賞会「おしゃべり美術館にあーつま~れ」
日時:9月23日(水曜日・祝)、10月17日(土曜日)、11月14日(土曜日)各10時0分から11時0分場所:展示室2
内容:鑑賞ボランティア・ひらビあーつま~れのメンバーと一緒にお話ししながら鑑賞します。
- 事前申込制(抽選)、要観覧券
- 申込方法・詳細は、決定次第ご案内いたします。
出品作品
《明・暗》1960年 青森県立美術館蔵
《狐婚》1953年
《蝶の階段》1967年 当館蔵
《冬ともえ》1973年 弘前市立博物館蔵
《わが壁に》1985年 当館蔵
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