COPD(慢性閉塞性肺疾患)を知っていますか?

最終更新日 : 2025年11月11日

COPDとは?

慢性閉塞性肺疾患(まんせいへいそくせいはいしっかん/COPD:chronic obstructive pulmonary disease)は、従来、慢性気管支炎や 肺気腫(はいきしゅ)と呼ばれてきた病気の総称です。
たばこの煙などの有害物質を長期に吸い込むことで起こる肺の病気です。喫煙習慣を背景に 中高年に発症する肺の生活習慣病といえます。
WHO(世界保健機関)によれば、2019年に世界でCOPDにより亡くなった人は323万人で、死亡原因の3位です。
国内で推定される罹患者は500万人を超えると言われていますが、実際に治療されている患者さんは数十万人で、病気であることを気づかずに喫煙を続けて重症化することも多い病気です。

主な原因は喫煙です

たばこの煙を吸入することで肺の中の気管支に炎症がおきて、せきやたんが出たり、気管支が細くなることによって空気の流れが低下します。また、気管支が枝分かれした奥にあるぶどうの房状の小さな袋である肺胞(はいほう)が破壊された肺気腫(はいきしゅ)という状態になると、 酸素の取り込みや二酸化炭素を排出する機能が低下します。COPDではこれらの変化が併存していると考えられており、治療によっても元に戻ることはありません。
 

COPDの症状は?

肺や気管支が炎症を起こし、咳や痰が出たり、呼吸がしにくくなったりします。
【主な症状】
  • 風邪でもないのに咳や痰が続く。
  • 歩行や階段で息切れを感じる。
  • 喘鳴(ぜいめい)や発作性呼吸困難などぜんそくの様な症状を合併する場合もあります。
この病気の恐ろしいのは、初期は無症状で、ゆっくりと進行し、息切れなどを自覚したころには、病気が進行していることが多くあります。
また、COPDは肺の病気であるとともに、全身性の疾患です。肺がんを含む悪性腫瘍や、心不全、糖尿病、筋力の低下、骨粗しょう症、消化器疾患など、さまざまな合併症(併存症)があることが知られています。

COPDの早期発見・早期治療を!

COPDで変化してしまった肺や気管支は元の完全な健康状態には戻りません。
早期に発見し、適切な治療を受けることで病気の進行を遅らせたり、症状をやわらげたりすることができます。
長期の喫煙歴があり、気になる症状があれば、医療機関を受診しましょう。

肺の状態をセルフチェックしてみましょう!COPDスクリーニングのための質問票(COPD-Q)

簡単にチェックできますのでぜひ一度チェックしてみましょう。
【COPDスクリーニングのための質問票(COPD-Q)】
※総合点が4点以上で慢性閉塞性肺疾患(COPD)にかかっている可能性があります。該当の場合は、医療機関を受診し、呼吸機能検査を受けることをおすすめします。

出典:一般財団法人日本呼吸器学会「COPD診断と治療のためのガイドライン2022」から引用
【関連リンク】
「慢性閉塞性肺疾患(COPD):日本呼吸器学会」(外部リンク)
「厚生労働省 健康日本21アクション支援システム 健康イベント&コンテンツ」(外部リンク)

毎年11月の第3水曜日は『世界COPDデー』

COPDは、世界的に主要な死亡原因の1つでありながら、社会的な認知が十分とは言えない疾患です。
毎年11月の第3水曜日は世界COPDデーと定められています。この日を中心に、世界でCOPDの啓発活動が行われています。この機会にCOPDの予防に取り組みましょう。

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