5月定例市長記者会見 企画展「原良介 サギ子とフナ子 光のそばで」を開催
令和7年5月29日
5月定例市長記者会見 企画展「原良介 サギ子とフナ子 光のそばで」を開催
平塚市側の説明
落合克宏市長:平塚市美術館では、企画展「原良介 サギ子とフナ子 光のそばで」を6月14日から9月15日まで開催します。
原良介さんは1975年神奈川県平塚市生まれの油彩画家です。2002年、多摩美術大学大学院在学中に第2回トーキョーワンダーウォール展にて大賞を受賞するなど早くから注目を集めました。その後、東京オペラシティアートギャラリーや茅ヶ崎市美術館でも展覧会が開催され、現在は個展等で活動を続けています。それでは、今回の企画展の特徴などを、美術館 加藤特別館長からご説明します。
加藤特別館長:平塚市美術館 特別館長の加藤です。原さんの作品は、絵の具を一層だけで描いた、明るい色の光あふれる風景を特徴とし、人間が生活する領域と、山や川などの自然との境界となる風景を描いています。
とくに今回展示する新作の《サギ子》は金目川に取材し、《フナ子》は土屋の風景を取り入れています。いずれも原さんが生まれ育った身近な場所をテーマとしたものです。
本展では、平塚出身の原さんが本格的な作家活動をはじめた初期の作品から新作までをテーマ別に展示し、その活動の様子を紹介します。
夏休み期間中に開催するこの展覧会では、地域のみなさんにとって身近な題材を扱った親しみやすさのある作品を展示する予定です。また、市内の小学生とワークショップを実施すべく計画しております。本展は幅広い年代の方々にお楽しみいただける内容となっておりますので、ご家族でのご来館をお待ちしております。
展覧会の開催中には、関連事業として、アーティストトークなどのイベントも実施します。詳細については、お配りした資料をご覧ください。
落合克宏市長:加藤特別館長ありがとうございました。
本日は、作家の原良介さんにお越しいただきましたので、ごあいさつを頂きたいと思います。
それでは、原さん、お願いします。
原良介さん:画家の原良介です。よろしくお願いします。今回、平塚美術館で個展を開催させていただくことになりました。正直、美術をやっている人間にとってこの美術館は非常に大きな美術館で、ここで自分の個展が開催されるということは、自分自身が一番驚いています。ですが、長い準備期間の中でリサーチして、自分が生まれ育った平塚に素直に向き合って、時間をとって制作していったらいい作品がたくさんできました。ぜひ多くの皆さんに見ていただきたいと思います。よろしくお願いします。
落合克宏市長:原さんありがとうございます。
なお、6月13日午後2時より記者の方たちを対象とした内覧会を実施いたします。ぜひご参加ください。
私からの説明は以上です。
質疑内容の要旨
Q記者:原さんは平塚のどちらの出身か。A原さん:金田小です。金田小、金旭中学校です。
Q記者:高校は。
A原さん:高校は大原高校です。もうなくなってしまったのですけど、当時は。
Q記者:今回の作品は平塚市内のどういったところを題材にした作品か。
A原さん:具体的に、今回新作は、川をテーマにつくっていて、金目川を特に扱っているので、金目川近辺、自分が生まれ育った金田小、金旭中辺りですとか、ちょっと上の方にいった金目小学校辺りですとかその辺りの川沿いの風景を中心に題材にしています。あとちょっとお話があったのですけども、土屋の山の方もいくつかリサーチ、取材に行って、そちらを題材にした作品もあります。
Q記者:今回は初期の作品と一緒に展示されるということだが、今回作ったものと、初期のものと比べて、自身で作風の変化や、特に今回、初期の頃と今との違いをどの程度ポイントとして見てもらいたいか。
A原さん:自分の中でもやっぱり変化はありまして、作品の主題、例えば自然を扱っていくとか、そういったことはそんなに大きな変わりはないんですが、描き方にはいくつか大きな変化があって、決定的に違うのは、20代は、今回展示作品が結構ありますけども、初期の頃は結構、例えば自分は具象絵画を描くのですが、そのモチーフとなる場所に対しては、写真だったりとか、画像を元にして描くことが多かったんです。でも、この10年ぐらい、今回新作を含めてですけど、そういうふうに写真を扱うのではなく、現地でスケッチして、そのスケッチをベースに自分の頭の中にあるイメージとスケッチをベースにして描くようになりました。ここには自分の中では大きな変化があって、おそらく作品を見ても、すごくフォトジェニックというか、リアルに魅せる前半の初期の作品に対して、色ですとか形が、少し解放されているというか、自由になっている表現になっているかなと自分では思っていまして、そういうところは意識していただけると面白いかもしれません。
Q記者:自然が中心というか、人というのは全面に出ずに、基本自然の中で。
A原さん:自分は扱っているモチーフが特徴的で、いわゆる具象絵画ですと、風景、木や山や植物ももちろんありますし、静物、りんごですとか、時間そのものをモチーフにするという変わった取り組みをしていまして、抽象的な概念を具体的にモチーフとして描くという、ですので人そのものというよりは、同じ人が流れていくことで、そこに流れる時間そのものをモチーフにするためのひとつの要素として人が出てくるというふうに見ていただけるといいかもしれません。
Q記者:今回の作品は季節でいうと、四季それぞれ、もしくは夏とか、春から夏にかけて、初夏にかけてっぽい感じですけども。
A原さん:偶然なのですが、開催期間がまさにその季節に入ることもそうなのですが、準備期間が結構長かったのですけど、1年半くらいある中で、お話を頂いて、すぐに準備に取り掛かったときがちょうど春先からスタートしました。そのころにまとめたイメージが新作では強く反映されていますので自然とその辺りに取材した季節、春から夏、初夏にかけてくらいの季節の印象が強いかもしれないです。
Q記者:中心となって。
A原さん:新作ではそうです。
定例市長記者会見における質疑内容を広報課広報担当でとりまとめて掲載しています。
記者発表資料
平塚市担当 美術館 学芸担当 江口
電話 0463-35-2111
企画展「原良介 サギ子とフナ子 光のそばで」を開催
平塚市美術館では、企画展「原良介 サギ子とフナ子 光のそばで」を6月14日から9月15日まで開催します。
原良介は1975年神奈川県平塚市に生まれ、2002年多摩美術大学大学院在学中に第2回トーキョーワンダーウォール展にて大賞を受賞するなど早くから注目を集めました。2009年には東京オペラシティアートギャラリーで「projectN36原良介」、2012年には茅ヶ崎市美術館で「原良介 絵画への小径」が開催され、その後も個展等で活動を続けています。
原の作品は油絵具による一層のみの筆致で対象を的確に捉えた、明るい色の光あふれる風景を特徴とし人間が生活する領域と、山や川などの自然との境界となる風景を描いています。
とくに今回展示する新作の《サギ子》は金目川に取材し、《フナ子》は土屋の風景を取り入れています。いずれも生まれ育った身近な場所をテーマに描かれたものです。
本展では、新作と近年の作品をテーマ別に展示し、その活動の様子を紹介します。夏休み期間中に開催するこの展覧会では、地域のみなさんにとって身近な題材を扱った親しみやすさのある作品を展示します。また、平塚の子どもたちを対象にワークショップを行います。
企画展「原良介 サギ子とフナ子 光のそばで」
主催
平塚市美術館
協賛
神奈川中央交通株式会社
会期
令和7年6月14日(土曜日)~9月15日(月・祝)
開館時間
午前9時30分~午後5時(入場は午後4時30分まで)
休館日
月曜日(ただし、7月21日、8月11日、9月15日は開館)、7月22日(火曜日)、8月12日(火曜日)
会場
平塚市美術館
〒254-0073 神奈川県平塚市西八幡1-3-3
電話 0463-35-2111 ファクス 0463-35-2741
JR東京駅から東海道線、または新宿駅から湘南新宿ライン(直通)で約1時間。JR平塚駅より徒歩20分。または平塚駅東改札口(北口)より、神奈川中央交通バス4番乗り場乗車「美術館入口」または「コンフォール平塚前」下車。駐車場67台(美術館御利用の場合90分間無料・要認証)。
出展数
約75点
観覧料
一般900(720)円、高大生500(400)円、中学生以下無料
( )内は20人以上の団体料金
毎週土曜日は高校生無料
各種障がい者手帳の交付を受けた方と付き添い1人は無料
65歳以上で、平塚市民の方は無料、市外在住の方は団体料金
本展覧会の観覧券で「所蔵品展」もご覧いただけます
関連事業
アーティストトーク
日時:7月19日(土曜日)、8月24日(日曜日) 午後2時~2時40分
場所:展示室2(申し込み不要、要観覧券)
ワークショップ「自分のわっかを作ろう」 午前10時~午後3時
日時:8月9日(土曜日)、10日(日曜日)、11日(月・祝)
対象:小学生~一般 1人1点の作品を制作します。
内容:夏のワークショップ祭り「美術館であそぼ!」内のイベント。新聞紙で輪を作り、自身の髪や服の色を取り出して輪に着色し、実際に回して遊べる作品を作ります。
同時開催
特集展
「よみがえる絵画 川村清雄、藤田嗣治、鳥海青児…」
美術館には、美術作品の劣化を防ぎ、できるだけ良い状態で保管していくという重要な仕事があります。本展では当館の所蔵作品の中から、修復したさまざまな絵画作品を修復過程の分かる資料とともに紹介し、美術館の裏側ともいえる保存管理・修復の役割について紹介します。
会期 4月12日(土曜日)~9月7日(日曜日)
出品点数 約35点
観覧料 「原良介 サギ子とフナ子 光のそばで」の観覧料で入場できます。
単独の場合、大人200(140)円、高大生100(70)円、中学生以下無料
( )内は20人以上の団体料金。